中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

カタール

アラビア語使用命令(カタール)

背景が不明ですが、al qods al arabi net はカタールの首長tamim bin hamd 2世が、14日アラビア語(文語)を教育、行政では使用すべしとの勅令を発したと報じています。
それによると、学校及び国立大学では教育の手段としてアラビア語を用い、また外国との合意書(条約等)もアラビア語で作成し、外国語が使用されることが決まっている場合にはアラビア語の訳を付すべしとのことです。
違反者には5万カタール・リヤル(約14000ドル)の罰金を科す由
https://www.alquds.co.uk/%d8%a3%d9%85%d9%8a%d8%b1-%d9%82%d8%b7%d8%b1-%d9%8a%d8%b5%d8%af%d8%b1-%d9%82%d8%a7%d9%86%d9%88%d9%86%d8%a7%d9%8b-%d9%84%d8%ad%d9%85%d8%a7%d9%8a%d8%a9-%d8%a7%d9%84%d9%84%d8%ba%d8%a9-%d8%a7%d9%84%d8%b9/
記事は勅令について、かなり詳しく説明していますが、この勅令が出された背景に関する説明は特に見当たりません。
まあ、この程度の自国語優先主義は、最後まで仏語で教育していたチュニジアアなどを含めて(チュニジアは、ベンアリ政権の末期位まで、大学でも理工系、医学部では仏語で教育していた。また外国語教育と言えば仏語であったが、ベンアリはこれも英語に変えたと記憶しています)中東、アラブ諸国ではごく普通のことですが、疑問はなぜカタール首長が今このような命令をだしたか?です
何しろ外国人人口が極めて多く、かっての英国支配の影響が根強く残っていたのカタールで、王族の中からも、アラブとしての危機感が表明されていたのでしょうか?
因みに、かっては仏の海外県として、もっとも仏語かが進んでいたアルジェリアでは、政府の民族主義的教育方針で、教育をアラビア語で進めることとなったが、そのための脅威が大幅に不足していて、これをエジプトに仰いでエジプト人教員を大量に雇用したところ、その中の多くのものがムスリム同胞団等イスラム主義を信奉するもので、これがその後のアルジェリアのイスラム主義者の台頭につながったという説は、昔中東の外国人の間で広く信じられていました。


2度のカタール侵攻計画?

これは本当の話でしょうか?

al qods al arabi net とal jazeera net は、1996年にUAE,サウディ、バハレンがカタール侵攻を計画したと報じていますが、後者の方はさらに2017年にもこれら3国がカタール侵攻を計画したと報じています。
2017年の方はともかく、1996年の振興計画の方は、昔世界的な大ヒット作品となったフォーサイスの「戦争の犬たち」の物語を彷彿とさせる話ですが、双方とも本当の話なのでしょうか?
それにしても、仮に事実であったとして、どうして今頃になって、、こんな昔の話が突然飛び出してきたのでしょうか?
もしかしたら、米上院におけるサウディに関する2つの非難決議に勇気づけられ、この際サウディ等に可能な限りの情宣上の打撃を与えておこうというカタールの戦略でしょうか?
それはともかく、記事の要点のみ

2017年のカタール侵攻計画(al jazeera net )
前独外相のzigaman gabril(アラビア文字からの訳)はal jazeeraに対して、2017年サウディ、UAE,バハレンの封鎖後、この3国が6月に進攻することになっていたと語った。
同外相は、米国の前国務長官ティルルソンがこの計画の実行を阻止するのに大きな役割を果たしたが、サウディ皇太子はこの問題について米大統領府から白紙委任されていると誤解していたと語った
この話は、同年8月クウェイト首長が米での記者会見で、カタールへの侵攻阻止での仲介阻止で成功したと語ったことに合致している。
当時カタールを封鎖している国は、このクウェイト首長の発言を非難し、封鎖国には軍事オプションを行使する意図はないと宣言した
https://www.aljazeera.net/news/politics/2018/12/16/ألمانيا-زيغمار-غابرييل-قطر-الأزمة-الخليجية-الغزو-الحصار
勿論この事実関係は不明ですが、確か昨年にはトルコがカタールに地上部隊等を派遣しましたが、その辺も実行阻止に大きな役割を果たしたのでしょうか?
それにしてもカタールには大きな米軍空軍基地があるはずで、そこのところをどう考えていたのでしょうか?
トランプと事ごとに対立し、罷免された国務長官が出てくるところは、もっともらしいが、もちろん事実関係は不明です


1996年の振興計画(al jazeera net ,al qods al arabi net )
(こちらの方は、仏傭兵部隊司令官の話ということで、極めて具体的且つ生々しいが、昔の話でもあり、極く手短に要点のみ。この種国際冒険物語、というか陰謀物語に興味のある方は、下記ネットの英語版があれば、そちらをご覧ください。)
・仏傭兵隊司令官であったpaul barel(アラビア文字からの訳)はal jazeera放送が、16日夕放映した記録で、サウディ、UAE,バハレンの3国は1996年、カタールでのクーデターが失敗した後、カタール侵攻を計画し、彼がその実行方を命じられたと語った。
・計画の主導者は、現在のアブダビ皇太子で当時の参謀長であったmuhammad bin zaid で、彼が必要資金を供給し、傭兵隊員をアブダビのインターコンチホテルに宿泊させ、ホテルには武器が集められた由
また、彼ら傭兵隊が秘密裏に移動できるように、特別の旅券(外交旅券か?)を発給して呉れた由。
・彼とその仏傭兵が選ばれたのは、1979年サウディのメッカの大モスクの過激派による占拠事件で、その排除で大きな役割を果たしたために、湾岸首脳からも知られ、信頼されていたための由
・振興計画については、重火器をエジプトが提供し、サウディが部族兵を提供し、カタールからの逃亡士官、兵士が訓練に参加した由。
またバハレンはカタールの情報収集基地になった由
またチャドから同政府への2000万ドル提供と引き換えに、3000名の兵士の調達にも成功した由
・計画がとん挫したのは当時の仏大統領シラックが傭兵隊長に直接電話をかけ、計画の中止を求め、またこの計画では死者が1000名に上ることが予測されていたので、最終的に中止された由
https://www.aljazeera.net/news/politics/2018/12/16/ما-خفي-أعظم-زعيم-المرتزقة-يكشف-حصريا-للجزيرة-تفاصيل-محاولة-غزو-قطر
https://www.alquds.co.uk/%d9%88%d8%ab%d8%a7%d8%a6%d9%82%d9%8a-%d9%84%d9%80%d8%a7%d9%84%d8%ac%d8%b2%d9%8a%d8%b1%d8%a9-%d9%8a%d9%83%d8%b4%d9%81-%d8%b9%d9%86-%d8%ae%d8%b7%d8%a9-%d8%b3%d8%b9%d9%88%d8%af%d9%8a%d8%a9-%d8%a5/

勿論、現在のところサウディ系のメディアはこの記事について特段の報道をしていませんが、今後何らかの反論をするのか、徹底して無視するのか、興味のあるところです。
それにしても、独前外相の発言自体は事実なのでしょうね?最近独政府の湾岸政策が非常にトランプ政権やサウディのそれから離れたように見えるので、あるいは!と思わせるところもありますが。
いずれにしても、独はWW2直後から、湾岸や中東については、BNDを通じての情報収集には長けていると見られています。

















GCC首脳会議(風刺画)

cartoon10-12-2018-new-1[1] 先ほどGCC首脳会議について報告しましたが、その風刺画です。
ボーとの先にGCCと書いてあり、一人後ろを向いて反対側に漕いでいる男にはカタールと書いてあります。
このメディアはサウディ系ですから、残りの5人は一糸乱れずに漕いでいることになっていますが、そのうちオマーンとクウェイトはかなり嫌々ながら漕いでいるのではないかと思いますが・・・
https://aawsat.com/home/cartoon/1497701/%D8%A3%D9%85%D8%AC%D8%AF-%D8%B1%D8%B3%D9%85%D9%8A






GCCとカタール

カタールがOPECからの離脱を表明したことは先に報告しましたが、(まあ考えてみれば自然なことですが)アラビア語のメディアは、次のカタールの動きとして、カタールが湾岸協力理事会GCC(サウディ、UAE,クウェイト、カタール、オマーン、バハレンが加盟故国)からも脱退するかの問題が浮上してきていると報じています。

・取りあえずの行事としては、確かこの9日にリヤド(サウディの首都)で開かれるGCC首脳会議に、カタールが出席するか否か、出席するとしてそのレベルです。
この点に関し、al qods al arabi net はサウディ国王が先週、カタールの首長に電話をして、首脳会議への出席を要請したが、カタールは未だ出席者のレベルについて発表していないと報じています
(確か、前回のクウェイトでの首脳会議には、カタールは首長ではなく、外務大臣が出席したかとおもいますが、今回も同じような形になる可能性が強そうです)
・他方、al jazeera net (カタール系)は、カタールではサウディ等によるカタールの封鎖後から、国民レベルではGCCにとどまっている意味はない、として脱退を支持する声が強かったと報じています。
これに対して、政府レベルではかなり慎重で、脱退を仄めかすような発言はなかったところ、最近政府からもGCCはカタールの封鎖について何の動きも示しておらず、既にその役割は終わったのではないかとの声が出始めていて、どうやら国民も政府もGCCが何の役割も果たしておらず、将来その状況が変わるとも思えないとの意見へ収れんしてきた由。
但し、カタールが実際に脱退するのか、その場合今回の首脳会議をどうするのか等は、まだ未決定と見られている由
http://www.aljazeera.net/news/reportsandinterviews/2018/12/5/قطر-والانسحاب-من-مجلس-التعاون-الخليجي-بين-الرغبة-الشعبية-والقرار-السياسي
https://www.alquds.co.uk/%d9%82%d8%b1%d9%82%d8%a7%d8%b4-%d9%82%d9%85%d8%a9-%d9%85%d8%ac%d9%84%d8%b3-%d8%a7%d9%84%d8%aa%d8%b9%d8%a7%d9%88%d9%86-%d8%a7%d9%84%d9%85%d9%82%d8%a8%d9%84%d8%a9-%d8%aa%d8%b9%d9%83%d8%b3-%d8%a7%d8%b3/です






湾岸の大雨被害

cc167e9e-54c7-469e-816f-4582ce7cc92e[1]中東諸国も、各地で大雨と洪水の被害にあっているようですが、今度は湾岸で、クウェイトとカタールが大雨のために道路が冠水する被害にあったとのことです。
人的被害はなかった模様ですが、これで渇水の危機に直面してきたイラク南部とイランの方に雨雲が流れたらいいのですが・・・・
http://www.aljazeera.net/news/scienceandtechnology/2018/11/15/لماذا-تغرق-الأمطار-شوارع-قطر-والكويت-العالم-المصري-عصام-حجي-يقدم-أسبابا-علمية







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