中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

ヒズボッラ

ヒズボッラの影響力拡大に対する米国の懸念

アラビア語メディアは、米政府がヒズボッラーに対する制裁強化を検討していると報じているところ、al sharqal awsat net は、駐レバノンの米大使が19日、ハリリ首相と会談し、ヒズボッラーの影響拡大に対する米国の懸念を伝えたと報じています。

米大使は、ヒズボッラーの政府内における影響力の拡大に関し、ヒズボッラーは地域の安定を阻害する政策を追求してきて、レバノンの安全を阻害するような政策をとっているとしたうえで、ヒズボッラーは3国で内政に干渉している(シリアとイラクとイエメンか?)として、ハリリにその影響力拡大を抑えるように伝えた由。
但し、米国としては、従来からの正統なレバノン政府支援という政策に変更はないと伝えた由。

そもそもハリリ首相にヒズボッラーを抑えるような力も権限もない所で、米大使がいくらヒズボッラーの危険性を指摘しても(ハリリは分かりすぎるほどわかってはいると思う)詮無いことではあるが、取りあえずハリリにくぎを刺しておきながら、政府支援に対しては続行すると伝えたところが味噌か?

なお、サウディ政府のより直接の息のかかっているal arabiya net も、トランプ政権の対ヒズボッラ強硬意見は漏れ出てくるが、少なくとも米政府の公的立場は、今のところオバマ政権のそれと大きく変わってはいないとコメントしています。

 効果はともかく、米政府としては、取りあえず釘をさしておいたというところが味噌でしょうかね。

レバノン政情(風刺画)

cartoon2-2-2019-new[1]レバノンでハリリ内閣はできましたが、これはその風刺画です。
トルコ帽をかぶった男にはレバノンと書いてあり(昔はドゥルーズ風のボタっとしたズボンをはいてトルコ帽をかぶった男が多かった所為か、レバノンを象徴する人物はトルコ帽をかぶっているものが多い)、彼が明けた扉にはレバノン内閣の樹立とあり、その後ろから出てきた煉瓦の壁には「(各勢力の対立」と書いてあります。

政府はできたが、問題は今後のレバノン政治の運営、ということでしょうか?
https://aawsat.com/home/cartoon/1572481/%D8%A3%D9%85%D8%AC%D8%AF-%D8%B1%D8%B3%D9%85%D9%8A

レバノン新政府の発足

レバノンではようやく(と言うのは報道によれば政府不在の期間が9か月も続いた由)新内閣が発足しました。

31日、アウン大統領が大統領令で、ハリリ前首相を新内閣首相に任命し、30名からなる内閣が発足したが、その中でヒズボッラーの閣僚は3名とのことです(ヒズボッラーと同盟している他の政治勢力を入れると多数派になる模様)。

なにしろレバノンは大統領不在の期間も長く、アウンが大統領に就任した後は、政府の構成を巡って(要するに大きなところではヒズボッラ―の影響力をどこまで認めるかということらしい)政治的合意ができず、やっと昨日新内閣が発足した訳ですが、その間初めは少しは真面目にレバノン政情もフォローしようかとは思ったのですが、何しろ極めて複雑なうえに、要するに大統領や政府がなくとも、レバノンと言う国はなんとか動いているのだから、と思うと馬鹿馬鹿しくなって、全くフォローしてきませんでした。
ということで、何か不正確なことでも書いて、誤解を与えるといけませんので、とにかくハリリ内閣が発足し、ヒズボッラーの閣僚が1名増えて3名となったが、閣内に占めるその影響力は更に強まったらしいということだけ報告しておきます。
(最近は中東情勢に関しても、アラブメディア等の英語ネットが多くできているので、関心の向きはそれらをご覧ください)

ハリリについては、確か2017年11月だったか、サウディを訪問中に突然辞意を表明し、サウディ皇太子により軟禁されていた(本人たちは否定)という事件が生じ、国際的な話題になりました。
この時の真相は未だ明らかにはされていない模様ですが、サウディ皇太子がサウディ王族等有力者をリヤドのリッツカールトンに軟禁し、腐敗一掃の名目で巨額な資金を回収(搾り取った)事件や例のkhasshogi事件の前哨としての、サウディ皇太子の強引無比な独裁政策の国際的に知られる第1歩だったかと思います。
そのハリリがヒズボッラの影響力の大きな政府の首班になった訳ですから、サウディ皇太子の強引な手法は失敗したということでしょうね。

いずれにしても、イスラエルはレバノンからの地下トンネル(6本だったか?)を発見、爆破し、今後はイランの勢力拡大を見据えてその北部戦線(要するにレバノン国境、ゴラン高地方面)が、大きな焦点となりそうな気配で、本日発足したハリリ内閣が何処まで独立国の政府としての役割を果たしうるのか、最近のレバノン内政事情は知りませんが、誠にご苦労なことだと思います。
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/2019/01/31/الاعلام-التابع-لتيار-عون-حكومة-لبنان-تُعلن-الليلة.html?3342
https://aawsat.com/home/article/1570831/%D8%A5%D8%B9%D9%84%D8%A7%D9%86-%D8%AA%D8%B4%D9%83%D9%8A%D9%84-%D8%A7%D9%84%D8%AD%D9%83%D9%88%D9%85%D8%A9-%D8%A7%D9%84%D9%84%D8%A8%D9%86%D8%A7%D9%86%D9%8A%D8%A9-%D9%88%D8%A7%D9%84%D8%AD%D8%B1%D9%8A%D8%B1%D9%8A-%D8%B2%D9%85%D9%86-%D8%A7%D9%84%D9%85%D8%B3%D9%83%D9%91%D9%86%D8%A7%D8%AA-%D8%A7%D9%86%D8%AA%D9%87%D9%89
https://www.alquds.co.uk/%d8%b2%d8%b9%d9%85%d8%a7%d8%a1-%d9%84%d8%a8%d9%86%d8%a7%d9%86-%d9%8a%d8%aa%d9%81%d9%82%d9%88%d9%86-%d8%b9%d9%84%d9%89-%d8%ad%d9%83%d9%88%d9%85%d8%a9-%d8%ac%d8%af%d9%8a%d8%af%d8%a9/
https://www.aljazeera.net/news/politics/2019/1/31/%D9%84%D8%A8%D9%86%D8%A7%D9%86-%D8%AD%D9%83%D9%88%D9%85%D8%A9-%D8%B3%D8%B9%D8%AF-%D8%A7%D9%84%D8%AD%D8%B1%D9%8A%D8%B1%D9%8A-%D8%AA%D8%B4%D9%83%D9%8A%D9%84%D8%A9

レバノン政局(風刺画)

cartoon-Reserve--3-[1]レバノンでは、確かまだ正式に政府が出いていなかったかと思いますが(あそこは大統領選から始まり政府不在がごく普通になっていて、まともにフォローもしていないので、自信はない)、レバノン政局に関する風刺画です

政府というゴール目指して必死でもがいている男にはレバノンと書いてあり、それを押し止めているゴム紐にはヒズボッラーと書いてあります
https://aawsat.com/home/cartoon/1537961/%D8%A3%D9%85%D8%AC%D8%AF-%D8%B1%D8%B3%D9%85%D9%8A


ヒズボッラー・地下トンネルの爆破

al sharq al awsat net は、IDFが26日ヒズボッラーのレバノン・イスラエル国境間の5本目の地下トンネルを爆破したと発表したと報じています。

それによると最初のトンネル爆破が先週の金曜日21日だったとのことです。
確か、イスラエルも当初は新しいトンネルが発見されるたびに発表していて、当方も3本目までは報告していたかと思いますが、それ以後は記事も小さくなり、他の事件もあることで、いちいち報告しませんでした。
IDFはこれら地下トンネルは、ヒズボッラーがイスラエルとの本格的衝突の際に、イスラエル本土に浸透するための準備であったとしています。
これまでのトンネル破壊作業の間特に国境地帯で衝突等の事態は起きていない模様です
なお、これでイスラルが発見したトンネルがすべて破壊されたことになるのか?またIDFとしてはそれ以外にもまだ未発見のトンネルがあると考えているのか、その辺は不明です。
https://aawsat.com/home/article/1520866/%D8%A7%D9%84%D8%AC%D9%8A%D8%B4-%D8%A7%D9%84%D8%A5%D8%B3%D8%B1%D8%A7%D8%A6%D9%8A%D9%84%D9%8A-%D9%8A%D8%B9%D9%84%D9%86-%D8%AA%D8%AF%D9%85%D9%8A%D8%B1%D9%87-%D9%86%D9%81%D9%82%D8%A7%D9%8B-%D8%AE%D8%A7%D9%85%D8%B3%D8%A7%D9%8B-%D9%84%D9%80%C2%AB%D8%AD%D8%B2%D8%A8-%D8%A7%D9%84%D9%84%D9%87%C2%BB
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