中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

サヘル地方

サヘル諸国合同軍の職務開始

サヘル地域(リビア砂漠からその南部にかけて広がる地帯)では、リビア革命後治安が悪化し、過激派が自由に動き回り、人間や武器その他の密輸を行い、さらに各地でテロ活動をしてきましたが、ようやくこれらサヘル諸国の合同軍が、過激派や密輸業者に対する活動を開始した模様です。

これはal jazeera net の報じるところですが、それによるとニジェール、マリ、ブルキナファッソ、チャド、モリタニアの5か国が10月28日に、合同軍を創設することに合意し、その活動が2日開始されたとのことです。
彼らは米仏軍に支援され、2013年以降マリに駐屯する3000名の仏軍と協力して、国境地帯の警備、対テロ活動を行う由で、将来は5000名規模となり、司令部はマリの中部に置かれるる予定のよし。
問題は、その活動資金で、米国は6000万ドルの拠出を決めたが、仏等は米国が必要資金を国連から支出させることを希望している由。
http://www.aljazeera.net/news/international/2017/11/2/بدء-مهام-القوة-المشتركة-لدول-الساحل

確か少し前にニジェールだったかで作戦中の米特殊部隊の兵士4名が死亡し、現在米軍がその状況について調査中のはずで、上記仏軍の駐屯と合わせて、北アフリカからサヘル地域も、過激派対処の重要な舞台になりつつあるとみられる













リビア情勢とチャド等との関係

リビアは広大なリビア砂漠を介して、チャドやニジェールやスーダン等と接しており、カッダーフィの時代からこれらの国に介入したり、また傭兵として雇ったりしてきて、リビア革命後もこれらの国の人たちがリビア内政の混乱に乗じて、武器密輸に携わったり、傭兵とし活動してきていると報じられてきました。
この問題について、al arabiya net は最近ジュネーブにある小火器禁止機構が、特にチャドとリビアとの関連について報告書を出したと報じています。
最近も衝突があった南部のal jafraでは特にこれら諸国の人が多いとのことですが、リビア問題の複雑さの一面を物語っていると思います。

記事の要点のみ
ジュネーブの国際機関の報告書は、リビアの南のサヘル地域、特にチャド、ニジェール、ダルフール等の戦闘員がリビアの南にいて、リビア情勢にさらに火をつけ、リビアの勢力に肩入れし(傭兵等として)、武器密輸に携わり、道路を切断したりして、情勢の混乱に輪をかけているとしている。
ここ数年のリビアの混乱は、これら戦闘員に、だれでも給料を払うものの側に傭兵として働く、豊富な機会を与えた。
それらの中でも、リビアとニジェールに面するチャド砂漠のtibsti山地に居住するtibu 部族が大きな役割を果たしている由。
チャドースーダンーリビアの国境三角地帯が、紛争を激化させる地域となり、傭兵の地方市場ができている。
リビアの各種勢力はお互いに、アフリカ人傭兵を雇っていると非難しあっているが、報告書を用意した専門家達も、al jafra等を中心にリビア南部にはチャド、スーダン等からの武装兵数戦人がいると推測している。
報告書は特にtibu部族の社会への取り込みの必要性を強調している
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2017/06/28/تقرير-دولي-يبيّن-وجود-آلاف-المقاتلين-الأفارقة-بليبيا.html

















サヘル地帯の過激派のアルカイダへの合流

本日は、米国がシリア、イエメンでアルカイダに対する攻撃を強化していることを報告しましたが、過激派組織でも統合、協力する動きがみられます。
al jazeera net は、マリとサヘル地帯の過激派組織4つが統合して新組織を作り、アルカイダに忠誠を誓ったと報じています。
それらの組織は
     サハラ地帯首長国グループjama'a mintaqa imara al sahara
     ムラービトゥン al mrabitoon
      ansar al deen  
            マシーナ部隊kata'ib masina
の4つで、イスラム・ヌスラとムスリム・グループ jama'a nusra al islam wa al muslimeenと名付け、その指導者にはansar al deen のiida agh ghaliを選んだとのことです。
彼らはアルカイダの指導者アイマンザワヒリ、マグレブアラブのアルカイダ、タリバンに忠誠を誓ったとのことです。
また、この組織はal zalaqa という報道組織も設けたよし
http://www.aljazeera.net/news/international/2017/3/2/أربع-حركات-مسلحة-بمالي-والساحل-تندمج-وتبايع-القاعدة

この新組織が、最近リビアから北アフリカで勢力を広めているISと競合、敵対するのか、それとも協力しながらテロ活動を拡大していくのか不明ですが、とりあえずはアルカイダの勢力の強いモロッコやアルジェリアにとっては、脅威が増えるということでしょうか?

















難民の砂漠での死(ニジェール・アルジェリア国境地帯)

最近地中海を渡ろうとして難破した難民の悲劇は大きく報じられていますが、リビアまたはアルジェリアにたどり着く前に、砂漠で命を失う難民も少なくないようです。
al arabiya net は先週、ニジェールで砂漠を超えて、アルジェリアに渡ろうとしたニジェールの難民34名の遺体(うち子供が20名)が砂漠地帯で見つかったと報じています。
彼らは今月7〜12日の間に、密輸業者と会うべく出発したが、おそらく水分不足で死亡したものと思われる由。
ニジェールの当局は、砂漠の道は危険が多すぎるし、また犯罪集団も多く存在するとして、警戒するように呼びかけている由。
記事はまた、過去数年間でニジェール及びマリ(双方ともアルジェリアと国境を接している)から数千人の違法移民がアルジェリアに到着しているとも報じています。
取り敢えず

カメルーンでの自爆テロ

ボコハラムの跳梁するナイジェリアの隣国のカメルーン(確か、ナイジェリア、チャド、ニジェールなどとともに、ボコハラムに対して共同軍事作戦を行っているはず)の最北端の町が25日自爆テロに襲われ(4発の爆発というので、、4人の自爆者か?)、32名が死亡し、66名が負傷した由(死者はさらに増える可能性が強い由)
自爆者は砂嵐に隠れて街に侵入し、町の市場及び入り口で自爆した由。
なお、これまでのところ犯行声明はないが、手口等から見てボコハラムの犯行とみられる由。
取り敢えず
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/2016/01/26/الكاميرون-مقتل-32-شخصا-وإصابة-العشرات-بهجمات.html
http://www.alquds.co.uk/?p=471404
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