中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

クルド

トルコ軍のYPGに対する報復砲撃(イドリブ、シリア)

トルコ国境に近い北西部シリアのイドリブでは、前からクルド勢力のYPGとトルコ軍の衝突が懸念されていましたが、19日双方の砲撃があった模様です。
これはal arabia net が、2の記事で、トルコのアナドル通信を引用して報じているものですが、それによると20日の同通信はイドリブで停戦監視の監視所に配置されているトルコ軍に対して、YPGの支配地域から5発の臼砲弾が飛来したとのことです。
トルコ軍等に死傷者はなかったとのことですが、これに対してトルコ軍も、シリア北部のクルドの支配地域afrinに対して砲撃をしたとのことです。
トルコ通信によれば、イドリブの監視所 に対して、クルド勢力から砲撃があったのは最初のことの由。
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2017/11/20/إدلب-تبادل-إطلاق-نار-بين-قوات-تركية-ووحدات-الحماية.html
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2017/11/20/إدلب-تبادل-إطلاق-نار-بين-قوات-تركية-ووحدات-الحماية.html

どうやら今回は単発の事件程度だったかと思いますが、トルコ軍がそのイドリブの監視所に対する砲撃に対して、クルド勢力の飛び地であるafrinに報復攻撃を加えたことは、今後とも同様の事件が続き、トルコとしてはafrin からクルドの武装勢力を駆逐しようとする可能性があり、この辺の状況は要注意でしょうね





分離主義の失敗?(風刺画)

43299296-a1c3-4e1b-a82c-7c9587e55da3[1]分離主義運動に関する風刺画です。
今下からくる銃弾の中を、カタロニアと書かれた人物が渡ろうとしているひもの先の柱には分離と書いてあります。
その紐から落ちた人物はクルドで、未だわたり始める前で、ひもが今にも切れそうなのを驚愕した顔で眺めている男には南イエメンと書いてあります。
現在の分離主義は皆失敗するという風刺でしょうか?
http://www.aljazeera.net/news/caricature/2017/11/19/كاريكاتير-انفصال






クルド問題(イラク)

イラクのクルド問題は、一時の緊張から、バルザニの辞任もあり、対話の方向に向かっていたと見られていましたが、アラビア語メディアは現地では軍同士の間で再び緊張が高まっていると報じています。
現在のメディア報じるところの緊張がどの程度深刻なものかは不明ですが取りあえず記事の要点のみ次の通り。
まあ、根の深い問題ですから、、そう簡単に平常に戻るのは難しいと思いますが、軍事的衝突などの方向に行かなければいいと思いますが・・・・
因みに人道支援団体(複数)が2日発表した数字によると、係争地域からの避難民の数は約18万人に上るだろうとのことです。常に庶民が犠牲者ですね。

・一時は平静になっていた現地情勢は再び緊張している。
・第9機甲師団の幹部は、イラク軍はzammarで戦闘隊形をとっているとして、現地部隊はイラク軍総司令部より、双方の交渉が決裂しているのd、絵今後数時間以内に何があっても、対応できる体制をとるようにとの命令を受けていると語った。
・イラク軍は、クルド側がいったん合意した安全保障措置を反故にしようとしていると非難しているが、クルド政府は正式の合意などは未だない、として、イラク側の動きは扇動的で、衝突でも起きたら悲劇的なことになると警告している。
・クルド側は、1日5項目からなる提案をしたが、イラク側は無視している由。
それらは    すべての地域での停戦
          対IS戦闘での協力の継続
          係争地域における有志連合を入れたイラク・クルド合同部隊の配置
          政治的交渉の開始
等を含む由。
・クルド側は、イラク側ではシーア派民兵がキルクーク等で、シーア派化を進め、クルド人やスンイはアラブを迫害していると非難している
彼らによれば、キルクークでは、イランのハメネイ最高指導者のみならず、イラン革命の指導者であったホメイニの肖像が至る所に飾られ、シーア派の旗やスローガンが掲げられている由。
http://www.alquds.co.uk/?p=819512
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/11/02/أربيل-تقترح-نشر-قوات-مشتركة-مع-بغداد-على-الحدود-.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/11/2/نزوح-180-ألفا-من-مناطق-النزاع-في-العراق
上記イラク側とクルド側の主張がどこまで事実で、緊張を高めているのはどちらか等の重要な点は不明ですが、少なくとも現地での緊張が高まっていることは事実のようで、要注意の状況の模様です

クルド問題(イラク)

クルド自治区問題は、徐々に正常化に戻りつつある模様です。

al arabiya net は、イラクとクルドの軍当局は、これまで複数(3回?)の会合を持ち、多くの問題について合意しつつあり、最終的な軍同士の合意に近いと報じています。
そのうち、トルコとの国境の検問所fishkhabour については、イラク国境警備隊とペッシュメルガ、さらに米国部隊が警備することが対案された由。
またクルド自治区の外の係争地域についてはイラク軍とペッシュメルガの合同部隊が警備する案が出されている由。
また、アルビル空港の責任者は、空港最下位のためのイラク政府代表の到着を待っていて、再開のための技術的、ロジ的アレンジは完成したと語った由

他方al qods al arabi net は、モースルの北西ではイラク軍が、zammar 等の地域から、徐々に撤退しつつある
と報じています
http://www.alquds.co.uk/?p=818066
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/10/31/بغداد-وأربيل-تقتربان-من-اتفاق-نهائي-في-الجانب-العسكري.html

以上を見ると、バルザーニの辞任後のクルド問題は少なくとも、軍同士の関係では、きわめて迅速かつスムースに、正常化しつつあるように見えますが、あの騒動は何だったのでしょうか?
おそらくはバルザ二の個人的野望または熱望が大きな背景かと思いますが、世の中でよくあることは、政治問題は政治かに任せておくと、野心とか駆け引きとかで、硬直するのが軍同士であると割合合理的に動くということなのでしょうか?
それと政治家に比したら、人間の殺し合いを直接見ている軍人お方が、戦争を忌避すとも良く言われますね。
ということは兵役の経験のないトランプなどは一番危険な存在か?

いずれにしても、本日はこれから仕事で、取りあえず


クルド問題(米国のバルザニ辞任歓迎等)

米国は国務省の声明で、バルザニクルド自治区議長の辞任を歓迎しました。
国務省は30日の声明で、バルザニの辞任を評価し、またクルド議会が議長の権限を関係機関で分担すると決定したことも評価し、イラク政府とクルド新政府が、イラクの憲法の枠内で、問題解決のために対話をすることを慫慂しました。
(クルドの独立問題で、米国が(少なくとも現時点で一方的な行為としての)独立反対の立場をとるだろうことは、当然予測されていたところで、練達の政治家のバルザーニが住民投票を強行した背景が不明です。誰か米国の政治家等から内々の黙認でも得たと思い込んでいたのでしょうか?)
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/10/30/واشنطن-ترحب-بتنحي-البارزاني-عن-رئاسة-كردستان
http://www.alquds.co.uk/?p=817370

また、ニノワ県軍事筋は、トルコとの国境のfishkhabour 検問所を、イラク軍が戦闘なしで、制圧したと発表しました。
先にキルクークを制圧したイラク軍は、クルド自治区の主要資金源の油田地帯を抑え、またクルド自治区のトルコとの貿易の重要地点である、この検問所を抑えたことで、経済的にもほゞクルドを制圧した事ことになるのでしょうか。
今後の交渉は、イラク政府主導で進められそうですね。アバーディがどれくらい柔軟に立ち回るかが注目されます。
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