中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

IS

ISに対する砂漠の戦い

昨日も、イラク軍とシーア派民兵等が、イラクの西部地域、シリアとの国境地帯で23日から、ISに対する掃討作戦を始めたことを報告しましたが、昨日も書いた通り、作戦は順調に進んでいる模様で、イラク軍等は国境地帯の多数の村落をISの手から奪還し、武器弾薬庫や車両修理工場などを押収した由。
また有志連合空軍も空爆で22の目標を破壊した由。
合同司令部によると、この作戦は3週間は続く見込みで、その後アバーディ首相が公式に、イラクにおけるISの終焉を宣言する予定の由。
また国境警備隊によると、今後国境地帯に監視カメラを設置する予定の由。
なお、合同司令部やシーア派民兵によると、ISの残存勢力は、ますますこれらの地域の砂漠の奥深くへ逃走しているが、砂漠地帯では遮蔽物も少なく、空爆等の目標になりやすい由。
取り敢えず
http://www.alquds.co.uk/?p=832858
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/11/25/القوات-العراقية-تستعيد-قرى-حدودية-من-داعش-.html







砂漠地帯での掃討作戦(イラク)

イラクとシリアでは、ISに対する軍事作戦はほぼ終わりつつあるとされていますが、少なくともイラクについては、その最終局面に入った模様です(シリアではまだダマス周辺からダラア、ゴラン地域にかけて若干のIS拠点が残っているはず)

al jazeera net とal arabiya net は、イラク軍合同司令部が、23日イラク軍とシーア派民兵等が、サラー八ディーン、ニノワ、アンバール県で、シリア国境に至る砂漠地帯全体で、ISの残党の掃討作戦を開始したと発表したと報じています。
作戦は順調に進んでおり、一部ではシリア国境に達している由。
なお、イラク軍はシーア民兵とスンイ派部族兵に支援され、最近al qaim とrawahの町とhasiba国境検問所を奪還しています。
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/11/23/عملية-عسكرية-عراقية-لتطهير-منطقة-محاذية-لسوريا
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/11/23/على-حدود-سوريا-آخر-حملة-عسكرية-عراقية-ضد-داعش.html










ISの宣伝の24時間完全停止

al qods al arabi net は過激派研究専門家の言として、ISの対外広報宣伝(ネットや音声や映像による)が、21日0900GMTから22日の1000GMTまで24時間完全に停止したと報じています。
これまでもISの宣伝広報の量が少なくなったことはあっても、24時間も完全に停止したのは、例のない事態とのことです。
その背景として、米等の有志連合が、ISの通信系統、宣伝部門の掃討に力を入れていて、特にここのところ、ISがシリアとイラクの最後の拠点からも駆逐されそうになっていることが影響してる可能性があるとのことです。
また別な可能性としては、シリアとイラクの支配拠点の喪失で、ISとしてはゲリラ戦、テロに戦術を転換する必要に迫られていて、広宣部門でも人材とか機材の配置を最替えている可能性もあるだろうとのことです。

他方有志連合の報道官は、今年に入ってからISの広報宣伝拠点500を空爆し、広宣部門の専門家多数を殺害したので、それが影響しているかもしれないとしている由。
また彼は、広報宣伝が止まるとISの活動に関する情報が少なくなるという問題はあるが、仮に有志連合の活動がISの宣伝力を削減したとすれば歓迎すべきことだとしている由
http://www.alquds.co.uk/?p=831993
上記の通り、ISの宣伝が中止した真の理由は不明ですが、これもISの活動力が減殺されている証左ということであれば、歓迎すべきことでしょうね

IS最後の拠点の奪還(イラク)

イラク軍は17日rawah 郡を完全い奪還したと発表しました。
イラク政府の内相は、イラク軍等がアンバール県の西で、最後に残ったISの拠点rawah 市とその郡一帯を奪還し、軍事的にはISのイラクにおける存在は終了したと発表しました。

アバディ首相も同様にrawahの奪還を発表し、これからイラク軍等はシリア国境方面にかけての、西部砂漠地帯の掃討作戦を続けると語った由。
今後のイラク軍等の任務は、砂漠地帯の掃討と合わせて、シリア国境を固めて、シリアからの過激派の流入を防ぐことになる由。

また国会議長もイラクは統一を回復したが、今後ともISとの戦いは続く見込みで(ゲリラ戦とかテロ)、困難な戦いになろうとした由。
シーア派民兵も、近くrawah から撤収し、今後はシリア国境地帯の掃討と国境の警備強化にあたるとした由。

http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/11/17/العراق-يستعيد-راوة-ويعلن-نهاية-تنظيم-الدولة-عسكريا
http://www.alquds.co.uk/?p=828386
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/11/17/العراق-عملية-استعادة-قضاء-راوة-ستنطلق-خلال-ساعات.html

上記の通り、軍事的にはイラクのISは完全に制圧され、今後はそのテロやゲリラ活動が問題になりますが、先日あったシーア派の最大の行事であるアルバイーンの行事でも、どうやら大きなテロは皆無だったようで、もしかするとイラクの治安は大幅に改善しつつあるのかもしれません。
当然ながら歓迎すべき動きです。

ラッカからのIS戦闘員の逃亡黙認

ご記憶の方もあるかと思いますが、数か月前のことだったかと思いますが、シリア政府等がダマス周辺のIS戦闘員約300名だたかとその家族を、ISの支配地域のデリゾルに移送することに合意し、バスまで提供したことがありました。
その時には米軍等の有志連合が、IS戦闘員を逃がすことに強く反対し、バスの車列の前方を空爆したりしたと記憶しています。
結局は米ロの協議だったかで、有志連合も彼らのデリゾル行を認めることになったかと思います。

ところが今回はラッカで、基本的に同じようなことが起き、ラッカ攻略をしたシリア民主軍(クルドのYPGが主力)とISの合意で、ラッカから避難する避難民に交じって、IS戦闘員300名とその家族3000名が逃亡する事件があった模様です
最近サウディの事件やらハリリの辞任やらにかまけて、記事をよくフォローしていなかったのですが、確かシリア民主軍とISは、人質(ということは民主軍の捕虜か?それとも現地の住民が人質にされていたということか?)の釈放との交換で、、彼らの退去を認めることにしたという報道があったかと思います・

この事件に関し、ISの逃亡は絶対に認めないとしていた、有志連合も、この問題はローカルな問題のローカル的解決であるとして、容認する姿勢を示した由。
他方、トルコ外務省はこの退去黙認を非難して、前からISもクルドのYPGもテロリストだと指摘してきたが、テロリストがテロリストと戦うと、このようなことが起きると表明したとのことです。
http://www.alquds.co.uk/?p=827231
http://www.hurriyetdailynews.com/turkey-criticizes-isil-sdf-deal-for-evacuation-of-fighters-from-raqqa-122444
詳しい事情が分からないので、簡単に批判的なことは言えませんが、政府軍とISの取引を厳しく非難した有志連合が今回は黙認の立場をとっているらしいことは、要するに戦争とか紛争の場合、誰でもやることは大きく変わらず、みな自分の都合で動いている、ということの証明ということでしょうか?
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