中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

ハサカにおける仏軍特殊部隊の展開(シリア)

確か数日前に、仏軍約10名以上がデリゾルにミサイル等とともに到着したというニュースをお伝えしたかと思います。

そのニュースとどういう関係になるのかは分かりませんが(同じ部隊のことを言っているのか、別の部隊のことか等)、al arabia net はトルコ通信が現地筋の話として、26日夕シリアのハサカ県の米軍ramilan 基地に仏軍特殊部隊が到着したと報じていると伝えています。
仏軍は、イラクとシリアの国境を行ったり来たりしていて、彼らがハサカ県に駐留するつもりか否かは不明の由。
また仏兵は米軍とともに、クルド兵に伴われて、装甲車等で、ラッカ、マンビジュ、デリゾルの複数地域のパトロールをしてる由。
またクルド(YPG)幹部は、これまでマンピジュで仏兵と2回の会合を持った由。
なお、仏は北部シリアのkobane等5か所に70名の兵力を維持している由。
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2018/04/28/وصول-وحدات-فرنسية-خاصة-إلى-قاعدة-أميركية-بالحسكة.html
どうも断片的なニュースで、その重要性も良く判断できないところですが、このところシリアに対する仏の積極姿勢に関する報道が増えていることもあり、取りあえず








仏軍のシリア展開

仏大統領はシリア内戦に関し、積極的な発言がかなり目立っていましたし、また先日のアサドの化学兵器拠点攻撃には、米英とともに参加しました。
その仏ですが、al qods al arabi net は、シリア政府、反政府双方のソースによると、22日デリゾルに部隊を展開したとのことです。

その数は100名以上で、デリゾルのシリア民主軍支配地域に、ミサイル(防空用か?)、レーダー、装甲車、重火器とともに展開し、今後さらに追加される可能性があるとのことです。
(もっとも、これが仏軍のシリアにおける最初の展開ではなく、これまでもmanbij やtel abyadh 等には配置されていた…トルコ通信によるとクルド勢力の支配地域の5か所の由…とのことです)
記事は、これは仏大統領が米fox news (確か彼は現在公式訪米中のはず)とのインタビューで、米軍等が時期尚早で撤退すれば、アサドの最大の後ろ盾のイランの勢力がさらに伸びるとして、米仏や同盟国はシリア内戦後もそのプレゼンスを維持すべきだとしたことを受けたもので、観測筋はこの配置は、今後米英仏の3国同盟がシリアの東部と北部に勢力圏を維持していくことを示したものと受け止めているとしています。
また仏部隊の展開地域はシリア有数の油田地帯であるとも指摘しています。
http://www.alquds.co.uk/?p=922000
100名程度の仏軍の展開が、どの程度の軍事的意味合いがあるのかは不明ですが、このマクロンの動きがトランプがシリアから撤兵すると警告したことを受けてのものであるとすれば、トランプの恫喝外交もなかなか良く機能している面もあるのかもしれません。





haftar将軍の動静(リビア)

リビアのhaftar将軍については、脳梗塞でパリに移送され入院したとの報道をお伝えしましたが、リビアの実力者であるだけに、種々の噂が乱れ飛んでいた模様です。
haftarについて、al qods al arabi net は仏のハイレベル筋が、将軍はパリの病院に入院し、治療を受けていると語り、リビアメディアの報道を確認したと報じています。
記事は更に、アナドゥル通信(トルコ系)が、同将軍は死亡したと伝えたが、リビア軍報道官がこれを否定したと報じています。
またサウディ(同将軍支持派)系のal arabiya net もリビア軍が、死亡説を否定したと報じています。
他方、これと反対の傾向のカタール系のal jazeera net は、将軍には種々矛盾した報道が流れているとしています
http://www.alquds.co.uk/?p=915986
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2018/04/13/اتصال-هاتفي-بين-المبعوث-الأممي-إلى-ليبيا-وخليفة-حفتر-.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2018/4/13/أنباء-عن-وفاة-خليفة-حفتر
ということで、現在のところ真相はやぶの中ですが、どうやら将軍が(わざわざヨルダンからパリに移送されたということから見ても)kなり重体であることは間違いなさそうで、仮に死亡説が事実とすれば、リビアの情勢に対する影響は大きいでしょうね。
何しろ第1の実力者が退場するわけですから、どなたかが指摘していたカッダーフィジュニアの株がますます上がる可能性もあろうかと思いますが、当面の情勢は、むしろ混沌の拡大でしょうか?
暫くはリビア情勢も要注目ですね



イラク、シリアに渡った仏過激派

欧州ではシリア、イラク等で戦っていた過激派戦闘員の帰還が、安全保障上の重大な問題となっていますが、al arabianet は仏国際放送によるとして、シリア、イラクで戦っていたもの、死亡したもの、帰国したもの等に関する数字を報じています。
おそらくその元のソースは情報機関等ではないかと思われますが、この報道によると、未だ現地には相当数の仏人過激派が残っていることになります。
記事の要点のみ、次の通り

消息筋によると2014年以降、12名の婦人を含む約300名のこれら過激派がシリアとイラクで死亡した。
彼等のうち256名が帰国し、さらに児童78名も帰国した
2014年以降シリア、イラクに渡った過激派の数は約1700名で、そのうち730名と児童500名が未だこれらの地域に残っている。
2015年のテロに帰還戦闘員が参加したことが示すように、これらの帰還者は、治安の上からの頭痛の種である。
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2018/03/07/مقتل-300-متطرف-فرنسي-في-سوريا-والعراق-منذ-2014.html











イランのミサイ生産の3倍増

アラビア語メディアは、イランの革命防衛隊幹部が、イランのミサイルの生産は過去に比して3倍になったと語ったと報じています。
これはイランのfars 通信が7日、革命防衛隊宇宙軍司令官の言として伝えたもので、同司令官はかっては革命防衛隊はイランの諸方面に、我々が何をしているかを明らかにしなければならなかったが、事情は変わり、現在では政府も議会も地対地ミサイルの開発が必要であることを認識していると語った由。
但し、この3倍増というのが、いつの時点を基準にしてのかが不明の由(かなり昔を基準とすれば、余り意味のない誇大宣伝だが、比較的最近であれば、異常?な拡大ということになる)
http://www.alquds.co.uk/?p=892958
https://www.alarabiya.net/ar/iran/2018/03/07/الحرس-الثوري-إنتاج-إيران-من-الصواريخ-زاد-3-أمثال.html

今革命防衛隊幹部の発言は、おそらく仏外相のイラン訪問と関係があるのではないかと思われます。
仏外相は、イランおミサイル開発及び中東におけるイランお活動に対する欧米の懸念を伝えるために、イランを訪問し、5日、ロウハニ大統領、外相、国会議長らと会談したところ、その詳しい内容は明らかにはされてないも、特段のお成果は得られなかった模様。
仏外相に対し、イラン大統領は、総ての関係者が核合意を守る必要があること、及びシリア問題ではアサド大統領の下でシリア内戦を解決する以外に問題の解決はないと強調した由。
https://www.alarabiya.net/ar/iran/2018/03/06/إيران-لم-تستجب-لوساطة-فرنسية-بشأن-برنامجها-الصاروخي.html

どうも米外交が、少なくとも中東では不在の間に、仏がその穴を埋めようとしている印象がありますが、ロシアやイランに対して、仏では力不足の感は否めませんね




livedoor プロフィール

abu_mustafa

最新コメント
記事検索
  • ライブドアブログ