中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

イタリア

イタリアの不法移民取締に対する協力(リビア)

先日、リビア経由のアフリカからの欧州向け難民のルートが困難、危険になったので、モロッコからスペイン経由の難民(不法移民)が急増しているというニュースをお伝えしましたが、リビア経由のルートはさらに困難になりそうです。

al arabiya net は、イタリア内務省が15日、アフリカからの不法移民を規制するために、リビア南部での統一政府(セラージュの政府)を助けるための合意書に署名したと報じています。
この合意は、EUの資金でリビア南部の国境地帯に、不法移民を規制するための国境警備隊のロジ的基地を建設するためのミッション派遣とのことです。
その基地には国連の代表も駐在する由(おそらくリビアによる難民に対する人権違反等の批判を避けるためと思われる)
それによると、この合意は今年の2月に、イタリア首相とセラージュが署名した、不法移民の規制に関する合意議定書に基づくものの由。
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2017/09/16/إيطاليا-تنشىء-قاعدة-جنوب-ليبيا-للحد-من-الهجرة.html
アフリカからの難民(非合法移民)の流入の矢面に立っている、イタリアですから、なんとかその流入に歯止めをかけたいと、先にはトリポリへ技術支援(艦艇の修理等)のため、2隻の艦艇を送り、これに対してトブルク政府(要するにハフタル将軍)が、リビアの主権侵害として反発したことがありました。
今回の合意についてのハフタル将軍等の反応が注目されます










イタリア軍艦2隻のトリポリ到着(リビア)

イタリア軍艦2隻が、セラージュ首相等統一政府の要請に基づき、人間の密輸取り締まり支援の為、トリポリに派遣され、これに対してトブルクが根拠地であるハフタル将軍(リビア軍司令官と言う肩書を有している)がいかなる国の軍艦であれ、リビア領海に入るものはこれを攻撃するようにとの命令を発したことは先に報告しました。
本来ならば、一触即発の印象を与える状況の所、このハフタル将軍の発言に関し、イタリア海軍筋は、特に危険を意味することはないと、あっさり無視することを表明した由
また海軍艦艇のリビア派遣を認めたイタリア議会の、関係者も、彼の発言は、これまでも自己の存在を主張するための政治的発言であったが、今回の発言もその部類であると一蹴した由。
またイタリア政府はハフタル将軍とは継続的に連絡を取ってきたとしている由
イタリア艦は来週早々からにも、リビア近海での活動を始める由。
他方人権団体のhuman rights watchは、イタリア海軍の活動は、難民を危険にさらす可能性が高い、として反対する声明を発した由
http://www.alquds.co.uk/?p=765297
どうも、これらの報道からすると、ハフタル将軍の行動は下手くそな田舎芝居以下の代物の感じはするが、何しろ軍事行動を示唆したものであるだけに、取り敢えず

イタリア艦船のリビア派遣問題

マクロン仏大統領の斡旋で、セラージュ首相とハフタル将軍が、来年春だったかの選挙実施に合意したとのニュースは、先に報告しましたが、どうも、これもリビア問題の常として、何処まで信頼できるものか、良く解らない状況が起きています。
おまけにこちらの方はイタリアまで巻き込みそうな、ある意味では珍事です。

リビア問題の欧州にとっての重要な側面の一つは、リビアが北アフリカ、アフリカから欧州への難民、非合法移民の送り出し口となっていることで(もちろんこの問題の別の側面としては、リビアの「人間密輸業者」のやり方がますます非人道的になり、国際的な人権問題となりつつあるということもあるが)、この問題に対処するために、セラージュ首相がイタリア政府に対して、リビア海軍と沿岸警備隊を支援するために、イタリア軍艦の派遣を要請しました。
これに応えて、イタリアはロジ専門等の2隻の艦船を派遣することとし、イタリア議会も2日、328票対111票の大差で、この派遣を承認しました。
ところがこのイタリア艦船の派遣について、リビア内ではリビアの主権を侵す等の反対論が生じていたようで、イタリア軍艦comandante brouzini(アラビア文字からの訳)がトリポリの海軍基地に到着したとのニュースが流れるや、ハフタル将軍は、新統一政府の要請を受けてリビア領海に入る、如何なるイタりア軍艦をも攻撃するようにと命令したとのことです。
空軍の大部分はハフタル将軍に従っているようですが、海軍の方は、少なくともトリポリ等の艦船は統一政府支持で、何処の、またいくらくらいの艦船がハフタル将軍側かは不明です。
まあ、実際にリビア海軍または空軍がイタリア艦艇を攻撃するところまではいかないでしょうが、どうもリビアでは国際的に承認された首相の要請した外国軍艦の介入に対して、国軍司令官とされる人物が攻撃命令を出すという珍事が生じていますので、取り敢えず
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2017/08/03/حفتر-يوجه-بقصف-أي-سفن-حربية-إيطالية-طلبها-السراج.html
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2017/08/02/البرلمان-الإيطالي-يوافق-على-إرسال-بعثة-بحرية-إلى-ليبيا.html










コドス部隊の麻薬取引網

イランのal qods 部隊は、革命防衛隊の対外工作を担当し、テロも行うとの評判が高い組織ですが、彼らがヒズボッラー等を使って資金稼ぎのために、麻薬取引にも従事しているとのうわさも随分あったように記憶しています。
その問題について、al arabia net はロンドンにある反体制派のkeihan紙(イランにある同名の新聞との関係は不明)がイタリアの検察当局の情報として、彼らの麻薬取引網が欧州からラ米等にも広がっていると報じていると伝えています。
何しろサウディ系のメディアが反体制派の新聞をもとにして報じているので、信ぴょう性の問題はあるも、テロ組織と麻薬との関係は何も今に始まったことではなく、またこの組織の責任者がアフガニスタン(麻薬の最大の産出国)と関係ある地方の出身であること等、いかにももっともらしい話なので、ご参考まで。
この種の情報のことですから、イタリアの検察は公式にコメントしていない模様で、その点については報道はありません。

イタリア検察当局は、コドス部隊の組織する麻薬網が欧州を覆っていることを突き止め、ローマでコドス部隊の士官が指揮するイラク民兵9名からなる細胞を摘発した。
keihan がイタリア副検事総長から得た情報によると、先週検察はコドス部隊指揮官が率いるイラク民兵からなる麻薬密輸網を摘発した。
この男は、かってバルチスタンのザハダンのコドス部隊の指揮官をしていたが、このザハダンというのは麻薬の産地アフガニスタンからの、密輸の主要ルートである。
イタリア当局は2014年から、この組織を監視し始めたが、彼らはイランからイラク経由でトルコに密輸し、そこから海路イタリアのトリエステに送り、そこから欧州各地に配っていることを発見した。
イタリア検察は、この9名がいずれもコドス部隊と関係の深いイラクのシーア派民兵に属することを確認しているが、彼らはさらにレバノンのヒズボッラーと関係の深いマフィア組織を使って、南米等へ麻薬を流していた。
他方1月には、ドイツ検察長がトルコから密輸された麻薬の摘発をしたと発表した。当局は2名のイラン人運転手を逮捕した
昨年10月には、米当局が、米と仏でヒズビッラー要員2名を麻薬密輸の廉で逮捕し、3人目を追跡していた。
米議会の財政委員会(確か米国では麻薬取締は財務省の管轄)の有力議員は、ヒズボッラーの資金の30%は麻薬取引からきていると明らかにしていた。
米有力者によると、イランの各種当局が麻薬が海陸空のルートで、安全にレバノンに到着し、ヒズボッラーの手に渡ることを確保し、そこから各方面へ密輸されている由
https://www.alarabiya.net/ar/iran/2017/04/12/-فيلق-القدس-يدير-شبكات-لتهريب-ونشر-المخدرات-في-أوروبا.html


















IS細胞のミラノ潜伏?

確か、かなり前からイタリアがISに狙われているという噂(情報)が流れていたかと思いますが、al qods al arabi net とal arabiya net は、イタリアの複数紙が、リビア政府がイタリア政府に対して、北イタリアのミラノ近辺にISの細胞が潜伏しており、テロを狙っていると報じていると伝えています。
それによると、リビア政府は、ISに対するシルトの戦闘で、その活動に関する資料を入手したとのことで、このIS細胞はチュニジア人で元リビアIS指導者のabu nasim(47歳で、青年時代イタリアに住んでいたが、その後アフガニスタンやシリアで戦ったよし)の指導を受けている由。
またこれらIS要員はリビアからの難民船でイタリアに渡ったとみられる由
取り敢えず
http://www.alquds.co.uk/?p=581457
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/libya/2016/08/14/ليبيا-تبلغ-إيطاليا-بوجود-عناصر-من-داعش-قرب-ميلانو.html
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