中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

経済

トルコ中央銀行の貸付利子値上げとトルコ通貨の安定

トルコは通貨の暴落、インフレ等の経済危機に直面しているところ、hurryiet net は、トルコ中央銀行が13日その貸付利子を、これまでの17.75%から24%に上げると発表したと報じています。

中央銀行は、今後とも価格安定を重視し、タイト・マネー政策(金融引締め政策)を維持するとして説明した由。

トルコリラは、この決定後、対ドルで2週間ぶりに1ドル6.01リラのレベルを回復した由。

他方エルドアン大統領は、中央銀行は独立で、その決定を自ら行うとしつつも、その引き締め政策に対する不満を表明した由。

イラン経済の悪化

al arabiya net は、イラン経済の悪化に関する二人の要人の発言を報じているところ、その要旨次の通りです。

なお、このネットはサウディ系のものですので、イラン経済の困難さをことさら強調しているきらいはあるのかもしれませんが、発言の事実関係に関しては、まさか嘘は書いてないでしょう。

記事は、イランの直面する経済危機特に物価上昇と通貨の暴落で、人々の不満は高まっており、また今後の価格高騰や品不足を見込んで、物資の退蔵が始まって、生産にも影響が出ているとしています。

・その一人はイラン副大統領のjahanghiriで、彼は10日、米国の対イラン経済制裁はイラン経済を崩壊させることであるとして、現在イラン経済は極めて困難な状態にあると語った。
副大統領はさらに、11月に米国の制裁が第2段階に入って、原油の輸出が減少すると考えられるので、イランの経済はさらに深刻になるだろうと語った由。

・もう一人は、テヘラン商業会議所会頭で、彼は商工業者、農業者、鉱工業者等の集まりで11日、イランの経済危機に触れて、このままで行けば、必要物資の欠乏等の理由から、イラン経済は3ヵ月で崩壊すると警告した由。
彼はさらに税関の対応を批判し、必要な物資が流通しないとし、さらに将来の品不足や物価高騰を見越して、物資を退蔵する動きが出ているとして、政府が民間経済部門の苦境に十分な配慮をしていないと批判した由。

中央銀行外国通貨責任者の逮捕(イラン)

イランにおける抗議活動の一つの大きな背景が、イラン通貨の暴落とそれに伴うインフレの高進ですが、al qods al arabi netとal arabiya net はイラン中央銀行の外貨部門総裁補佐が、罷免されたうえで逮捕されたとのことです。

これは、イラン司法当局報道官が声明したところで、それによると司法当局はこの補佐官の他、4名のブローカー、2名の通貨業者等複数の者を経済的理由で逮捕したとのことです。
記事はまた中央銀行総裁その人も先に更迭されていたとしています。

http://www.alquds.co.uk/?p=988409
https://www.alarabiya.net/ar/aswaq/banks/2018/08/05/بعد-إقالته-مسؤول-العملات-بالمركزي-الإيراني-موقوفا-.html

独裁政権にあっては、その経済政策の失敗を、えてして実務家に責任転嫁して、逮捕したりするもので、今回の逮捕劇でも、どの程度逮捕された者たちに実質的な責任があるかは、甚だ疑問です。
それはともかく、今月に入ってすでにイラン通貨は20%下落しているとのことですが、確か本日からだったか、米国の制裁の第1段階が始まるはずで、イラン通貨がどうなるか注目されます。

イラン抗議活動の拡大

al qods al arabi netは、2日イラン各地で経済情勢の悪化、イラン通貨の暴落等に対する抗議が、3日継続で行われたと報じています。

特に抗議活動が激しかったのは首都テヘランの他、イスファハン、シラーズ、マシャド、キルズ等の町で、抗議者はSNSに治安部隊と群衆の激しい衝突の画像を投稿している由。

またテヘランのグランドバザール等では、多くの店が閉店していて、商店のゼネストに向かいつつある様相の由。
更に、今回は群衆の要求がエスカレートしてきていて、ロウハニ大統領のみならず、最高指導者ハメネイの退陣を求める声も出始めている由。

http://www.alquds.co.uk/?p=986537

実は昨日も、イランの抗議活動が拡大しつつあるという報道はあったのですが、al arabiya net というサウディ系のメディアだけで、しかもかなり断片的なニュースだったので、報告しませんでしたが、どうやらイランの抗議は連日多くの主要都市で行われているようで、おまけに体制首脳の退陣を求める政治的な動きも加わってきたようで、イラン情勢は要注意です。

イランの抗議活動

al arabya net は、イラン各地で、物価高、失業、イラン通貨の暴落等のイラン経済の現況に対する抗議活動が、再開または継続していると報じています。
イスファハンでは若者の抗議行進が1日朝再開し、主要通りを行進し、それに対し治安部隊が解散させようとして実力行使をしたと報じています(ただし発砲等はなかった模様)
状況は他のイランの都市でも同じようで、抗議者は「敵は体制で、米国ではない」とか、「レバノンとかイエメンとかシリアではない(要するにイランの資金をこれら外国の問題に浪費すべきではなく、貧しいイランでこそ使うべき、と言うことれ迄も繰り返された抗議の文言)を垂れ幕にしたり、SNSで流したりしている由
また、テヘランのグランドバザールでは、多くの店が占められ、バザール商人や使用人も抗議に参加している由
https://www.alarabiya.net/ar/iran/2018/08/01/إيران-تجدد-الاحتجاجات-بأصفهان-والأمن-يهاجم-المتظاهرين.html
何しろ、これを報じているメディアがサウディ系のものなので、抗議活動が現実にどの程度のものか?政権に対する脅威度は?(治安部隊がまだ実弾射撃などしていないことは、抗議活動がそれほど激しくなく、発砲などせずとも規制できる所為か?)等良く解りませんが、いよいよ8月に入ったこともあり、米国の制裁とそれに伴うイラン通貨のさらなる暴落があれば、さらにイラン経済は困窮し、抗議も深刻化すると思われるので、取り敢えず
livedoor プロフィール

abu_mustafa

最新コメント
記事検索
  • ライブドアブログ