中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

宗派間対立

ペルシャ帝国主義の夢(アラビア語ネットの解説)

朝方は、イラクのシーア派民兵が、シーア派の三日月地帯とか満月地帯とか言っていることを紹介しましたが、al arabiya net は解説記事として、イランは東アラブ全域に、シーア派の勢力圏、いわばペルシャ帝国の再現を狙っていると論じています。
このような主張は、以前からサウディ等スンニ派がよくするものですが、なぜここにきてサウディ系のメディアが、大きく報じているのか?もしかすると、トランプの訪問を前にした、、サウディ等の情宣の一部ではないか?と思いますが、なかなか興味ある記事につき、その要点のみ、次の通り

「イラク民兵指導者は、シーア派の三日月地帯実現の後は「シーア派の満月地帯」が実現するといっているが、イランはシーア派がアラブの4の首都(バグダッド、ダマス、ベイルートとサナアか?)を抑え、地中海までの地域を勢力圏にするとしている。
このためには、革命防衛隊に、イラク民兵、ヒズボッラー、hothy連合が協力することになる。
このため、イランは34年間、この地域で数十億ドルの資金を費やし、各地で民兵等を養成、訓練し、イエメン、シリア、、イラク内戦に介入してきた。
シーア派の三日月地帯とか満月地帯とか抵抗の枢軸とか、種々の表現はあるが、その本質は要するに、シーア派というカバーの下で、ペルシャ帝国主義の再現ということである。
このことはロウハニ大統領の補佐官で、元情報大臣であった男が、イラクはペルシャ帝国(すなわちササニッド王朝の活動の中心地となったと2015年に語ったことに如実に表れている。
このことはコドス部隊司令官のスレイマーニを含めて、イランの政治、軍事指導者が、イランとしてはムスタザフィン革命を中東、世界に広げると公言していることと符合している。
スレイマーニは、アリ(預言者の甥で正統カリフの最後)の死後、オマイヤ朝が80年続き、その後アッバシヤ調が00年続き、さらにオスマン帝国が600年続いたが、この間シーア派は頭を押さえられていたが、ようやくイランの指導の下で復活しつつあると語った。
イランはアラブ各地で、実際には革命防衛隊の指揮下で、、種々の文化、社会団体を通じて、イラン革命の輸出を図ってきた。
2015年には当時の革命防衛隊司令官が、シリアとイランにおける介入は、シーア派の三日月地帯を拡大するためであると正直に認めている。
イラン体制は、その革命の目的はエルサレムの奪還であるとして、アラブ世界への介入を、「エルサレムの道はカルバラを通る」という標語で正当化してきた。
ところが、最近では「エルサレムへの道はメッカとメディナを通る」として、サウディやスンニ派諸国に対する介入を正当化しようとしている。
この目的で、イランはヒジャズ・ヒズボッラー(注、サウディの地名)とか同様の組織を湾岸諸国に樹立し、hothyグループやヒズボッラーに近代的兵器やミサイルを与えて、テロをこなうように指令している。
またアルカイダ等のほかのテロ組織に対しても、アラブ諸国や西側諸国でテロを行うように扇動し、今でも多数のアルカイダ要員をかくまっている(注 イランがオサマ・ビンラーデンの家族をはじめ、多くのアルカイダ関係者に亡命を認めていたことは事実である)
またイランは、各種文化団体や人道援助団体の名目で、多数のスパイ組織網やテロ組織網を各地に設立してきた。
その意味で、イランは世界最大のテロ支援国家である
さらにイランは多くのイスラム国家で、宗派対立をあおり、これに介入してきたが、その意味では最大の不安定要因、中東の安定に対する重要な阻害要因である。
https://www.alarabiya.net/ar/iran/2017/05/11/ميليشيات-إيران-ومشروع-البدر-الشيعي-وامبراطورية-فارس.html

























宗派間の衝突(ルクソール)

エジプトでは、とくに南部等のコプトが多く、、イスラム教も原理主義が盛んな南部では、宗派間の衝突が懸念され地ましたが、ルクソールのalmuhaidat という村で、両宗派の村人の衝突が起きて、警察士官1名、警官10名と、村人7名の11名が負傷する事件が起きた模様です。
これを伝えるal arabiya net は、事件の発端はコプトの少女がイスラムに改宗し、家族から暴行を受けたといううわさが広がり、ムスリムの村人がその家の前に集まり、警官が制止しようとしたが、衝突に発展したとのことのようです。
少女の家族は彼女の改宗等を否定して入る由。
事件の後、内務省南エジプト担当の次官補と、ルクソール治安本部長と治安関係者、ルクソール選出議員、地元の長老たちが集まって、事態の収束と再発防止を誓い、事件の責任者の調査と外部からの働きかけがあったのか否か調査をすることになった由。
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/egypt/2017/03/26/-مصر-إصابة-العشرات-في-اشتباكات-طائفية-بالأقصر-.html
とりあえずのところは以上ですが、仮にイスラム過激派(例えば最近キリスト教徒攻撃を唱えているIS−シナイ州等)からの働きかけがあったとすれば、エジプトの今後の治安にも重大な問題かと思います
(おそらく小さな村での負傷者11めい程度の事件に、これだけ多数の治安関係者や政治家が集まったのは、その辺を懸念してのことかと思われます)







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