中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

水問題

水資源問題(イラン、イラク、トルコ)

イラク、特にバスラ地方の水問題については、何度か報告してきましたが、どうやらこの問題の大きな一面はイラン、トルコ、イラにまたがる水資源問題の様です。

al qods al arabi netのきじから
・イラン農業大臣補佐官は、ハメネイ最高指導者の命令で、イランはイラクへの水の流れを70億立方メートル削減すると語った。
そしてこの水資源は、フゼスタンの2の、イラム県の1の農業プロジェクトに当てられる由。イラン当局は、水の欠乏がこれら地帯の農業を脅かしていたが、これで解決されるとした由。
・イランは既に同国の川からティグリス川にそそぐ水量を削減しており、これが同川の水量を大きく減少させた。
・クルデスタン政府も、イランはカールン川の流れを完全に変え、ティグリス川の主要水源であったal karkha川に2のダムを築いたとしている
・バスラでは7月以来水の欠乏と汚染に対して抗議が続いている。
イラクではイランとトルコのためにティグリス川の水量が大幅に減少し、半分になるのではないかと危惧している
特にトルコは本年ilisuダムを完工し、その運転を始めたためである。
・バスラの唯一の水資源はシャットルアラブ川(ティグリスとユーフラティスが合流したもの)へペルシャ湾からの流入水が増え、塩分濃度が高まっている。
これはトルコとイランの政策のために、水量が減りその分海水の流入が増加したことによる
https://www.alquds.co.uk/%d8%a8%d8%a3%d9%85%d8%b1-%d9%85%d9%86-%d8%ae%d8%a7%d9%85%d8%a6%d9%86%d9%8a-%d8%a5%d9%8a%d8%b1%d8%a7%d9%86-%d8%aa%d9%82%d8%b7%d8%b9-%d8%b9%d9%86-%d8%a7%d9%84%d8%b9%d8%b1%d8%a7%d9%82-7-%d9%85%d9%84/
















バスラなどにおける抗議活動

先ほどはガザでの、金曜日の抗議行進をお伝えしましたが、イラクの南部でも、31日には抗議行動で、治安部隊との衝突がありました。

バスラ等の南部イラクでは、水の汚染、停電等のインフラ問題、腐敗や政府の無能に対する抗議が行われていましたが、al qods al arabi net とal arabya net は、1日バスラで民衆が地方議会と県庁に対して抗議活動をしたと報じています。
一部の群衆は、庁舎の周りでタイヤを燃したり、また周囲の壁を一部破壊してそこから火炎瓶を投げ込んだとのことです。
これに対して、治安部隊は催涙ガスを使用したが、負傷者のニュースはないとのことです。庁舎の被害も報じられてはいません。
報道では、バスラでは特に最近水道水の塩分濃度が高くなって、飲用に適さないことが抗議の理由となったが、他の南部の町(ほぼすべてシーア派)では引き続く停電に対する抗議が強かった由。
首相は先月だったか電力大臣を罷免した由

他方、肝心の新政府樹立(何しろまともな政府が存在しないことが、政府の無能、非能率、腐敗をもたらしている側面が強い)については、サドル師とアバーディ首相のグループ対マリキー前首相等のグループが、それぞれ多数派の獲得に成功しつつあるとのニュースは、何度も流れてきて、近くその発表があるとされていたが、未だ多数派形成の発表はなく、イラク政治の混乱はまだ続いている模様です
http://www.alquds.co.uk/?p=1006556
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2018/09/01/متظاهرون-يحاولون-اقتحام-مقر-مجلس-محافظة-البصرة.html






イランの水危機抗議

イランでは、特にペルシャ湾沿いの、ブシュフェルとかフゼスタンなどで、水危機による水の不足、飲料水の汚染、農業用水の不足)等で、住民の抗議運動が続いていて、当局とも衝突したということは先にお伝えしました。

イランでの水危機に対する抗議はその後さらに拡大しているようで、al arabiya net は、12日ファールス州(フゼスタンに隣接した内陸の地域)のkaazroun (アラビア文字からの訳)で農民もまじった抗議者と警官等の衝突で、1名死亡し、複数が負傷したと報じています。

これは警官隊が鎮圧のために実弾を発射したためのようですが、他方kaazroun の警察当局は、警官複数名が負傷したと語った由。
この地方では5月にも、政府の政治的意向から行政、選挙区画を分割しようとの動きに対して、住民の反対抗議デモがあり、4名死亡、数十名が負傷したことがあったところの由。

https://www.alarabiya.net/ar/iran/2018/07/13/مظاهرات-العطش-تتواصل-بإيران-قتيل-وجرحى-في-كازرون-.html

西日本大雨災害と生き延びた馬の話

35fb6239-9573-4cf5-806f-c1d1ec271d81_16x9_1200x676[1]この写真は見覚えのある方も多いと思いますが、今回の西日本の大雨で、確か岡山県で屋根の上に避難していて助け出された、介護施設の人気のペットの馬さんです。

al arabiya net が、屋根の上に避難していて、足を怪我はしたものの、無事救出された小型馬が、日本で大きな話題になっているとして、大きな写真数名とともに報じています。
矢張り感動を与える物語というのは、洋の東西を問わないのでしょう。
https://www.alarabiya.net/ar/social-media/2018/07/11/صور-فرس-قزمة-تثير-تعاطف-اليابانيين-في-خضم-الفيضانات-.html

イランの水危機

先にフゼスタン州(イラン南部ペルシャ湾に面し、アラブ系住民が多く、産油地帯)で、水危機に対する抗議運動が連日続いているというニュースをお知らせしましたが、今度はそのお隣のブーシェフル州における同じような水危機に対する抗議運動です。

これもal arabiya net  の報じるところですが、ブーシェフルのbrazjan(アラビア文字からの訳)で、8日夜、前日に引き続き、飲み水の欠乏等に対する抗議デモが行われたと報じています。
記事で気になることは、抗議者は「シリアやイエメンではなく、(イランの改善に努めよ)」などと言うこれまでも使われたスローガンを叫んだ他に、「独裁者に死を」などと言う反体制のスローガンも叫んだと報じられていることです。
個々での抗議デモに対する当局の対応や衝突、逮捕者の有無等は不明です。

https://www.alarabiya.net/ar/iran/2018/07/09/احتجاجات-العطش-بإيران-تتجدد-بشعار-الموت-للديكتاتور-.html

何しろサウディ系のメディアだけの報道で、他に類似の報道は見当たりませんが、少なくとも規模等はともかく、抗議のデモが行われたことは事実のようです。
何故、その様なデモがペルシャ湾岸沿いの地域でだけ行われているのか(他にもあるが報道されていないだけかもしれない)が気になるところで、おそらく答えは、あの地域が雨不足が特に深刻で、水危機に陥っているということだろうと思いますが、あの辺は特にアラブ系の住民が多い点が気になります。
なお、活動家は、このような抗議運動に「水のインティファーダ」という名前を付けている由。
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