中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

水問題

イランの水危機抗議

イランでは、特にペルシャ湾沿いの、ブシュフェルとかフゼスタンなどで、水危機による水の不足、飲料水の汚染、農業用水の不足)等で、住民の抗議運動が続いていて、当局とも衝突したということは先にお伝えしました。

イランでの水危機に対する抗議はその後さらに拡大しているようで、al arabiya net は、12日ファールス州(フゼスタンに隣接した内陸の地域)のkaazroun (アラビア文字からの訳)で農民もまじった抗議者と警官等の衝突で、1名死亡し、複数が負傷したと報じています。

これは警官隊が鎮圧のために実弾を発射したためのようですが、他方kaazroun の警察当局は、警官複数名が負傷したと語った由。
この地方では5月にも、政府の政治的意向から行政、選挙区画を分割しようとの動きに対して、住民の反対抗議デモがあり、4名死亡、数十名が負傷したことがあったところの由。

https://www.alarabiya.net/ar/iran/2018/07/13/مظاهرات-العطش-تتواصل-بإيران-قتيل-وجرحى-في-كازرون-.html

西日本大雨災害と生き延びた馬の話

35fb6239-9573-4cf5-806f-c1d1ec271d81_16x9_1200x676[1]この写真は見覚えのある方も多いと思いますが、今回の西日本の大雨で、確か岡山県で屋根の上に避難していて助け出された、介護施設の人気のペットの馬さんです。

al arabiya net が、屋根の上に避難していて、足を怪我はしたものの、無事救出された小型馬が、日本で大きな話題になっているとして、大きな写真数名とともに報じています。
矢張り感動を与える物語というのは、洋の東西を問わないのでしょう。
https://www.alarabiya.net/ar/social-media/2018/07/11/صور-فرس-قزمة-تثير-تعاطف-اليابانيين-في-خضم-الفيضانات-.html

イランの水危機

先にフゼスタン州(イラン南部ペルシャ湾に面し、アラブ系住民が多く、産油地帯)で、水危機に対する抗議運動が連日続いているというニュースをお知らせしましたが、今度はそのお隣のブーシェフル州における同じような水危機に対する抗議運動です。

これもal arabiya net  の報じるところですが、ブーシェフルのbrazjan(アラビア文字からの訳)で、8日夜、前日に引き続き、飲み水の欠乏等に対する抗議デモが行われたと報じています。
記事で気になることは、抗議者は「シリアやイエメンではなく、(イランの改善に努めよ)」などと言うこれまでも使われたスローガンを叫んだ他に、「独裁者に死を」などと言う反体制のスローガンも叫んだと報じられていることです。
個々での抗議デモに対する当局の対応や衝突、逮捕者の有無等は不明です。

https://www.alarabiya.net/ar/iran/2018/07/09/احتجاجات-العطش-بإيران-تتجدد-بشعار-الموت-للديكتاتور-.html

何しろサウディ系のメディアだけの報道で、他に類似の報道は見当たりませんが、少なくとも規模等はともかく、抗議のデモが行われたことは事実のようです。
何故、その様なデモがペルシャ湾岸沿いの地域でだけ行われているのか(他にもあるが報道されていないだけかもしれない)が気になるところで、おそらく答えは、あの地域が雨不足が特に深刻で、水危機に陥っているということだろうと思いますが、あの辺は特にアラブ系の住民が多い点が気になります。
なお、活動家は、このような抗議運動に「水のインティファーダ」という名前を付けている由。

深刻な水危機(イラン)

イランでは南西部で深刻な水不足で民衆のデモが発生したことをお伝えしましたが、今度は南部のアラブ系の多く住むフゼスタン州のアハワズでです。

al arabiya net は、この1週間ほどアハワズでは、水不足が深刻となり、また飲み水が汚染され、農業用水も制限され、また水の値段も高騰して、連日抗議のデモが生じているところ、これと警官、バシージ(革命防衛隊の補助組織)が衝突し、アバダンとal mahmra の2つの町で、125名が逮捕されたと報じています。
またバシージの射撃等により20名が負傷した由。

活動家によると、抗議デモは先週はじめal mahmraで始まったが、これがアバダンに広がり、更にこれに同調する動きがアハワズやkhor musa、mashur等にも広がった由。
水危機はラマダン中から深刻になりそれに水の汚染の問題も重なり、政府も農業、特に稲作を禁止したほどになった由。

自動車が売りに来る水も20リットル当たり、5,000リヤルであったものが50,000リヤル(現在の実勢レート:1USドル=約70,000-80,000リアル)にまで高騰した由。

政府側では高い建物に狙撃兵を配置する等しているが、高い失業率と貧困に対する不満等から連日の抗議を抑えきれていない由。
また政府側は、アハワズ等の裁判所のアラブ系判事を一斉に移動させ、その後に情報省関係の判事を入れている由。(フゼスタンは上に書いた通りアラブ系の多く住む地域です…イラ・イラ戦争中にイラクのサッダム・フセインは石油資源の豊富なこの地域の併合を狙い、アラビスタンと改名したことがあった・・・から、今後厳しい判決を下すための下準備かと思われます。)

https://www.alarabiya.net/ar/iran/2018/07/06/إيران-تعتقل-125-أهوازيا-بـ-انتفاضة-العطش-في-المحمرة.html

このニュースについては他に関連するニュースも見当たらず、またこのネットがサウディ系の衛星放送のネットですから、事実関係も含めて、どこまで信頼できるかの問題はあるも完全なフェイクニュースということもないでしょう。
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