中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

トルコ

khasshoggi事件(替え玉の登場)

181022141325-khashoggi-al-madani-split-tease-exlarge-tease[1]1800位からのCNN放送は、トルコ当局から得た情報として、サウディ側チームは殺されたkhasshoggi と同じ歳格好で、背の高さや体重もほぼ同じ男を一人同行し、彼は事件直後にkhasshogiの服を着て(靴だけが違う由)総領事館の門を出たと報じています。
これは総領事館前の監視カメラに収まった画像から判明したところとのことですが、その後男は観光地のブルーモスクに行き、トイレで服を着替え、ぶらぶら時間を潰した後、洋服の入ったビニール袋をゴミj箱に捨てたよし。
彼の名前も判明していて、mustafa al madani の由。
https://edition.cnn.com/2018/10/22/middleeast/saudi-operative-jamal-khashoggi-clothes/index.html
事件そのものについては、どうせ明日エルドアンが詳しく説明するとのことで、いちいち細かい進展ぶりを報告するつもりはなかったのですが、この話は猟奇的事件の中でも飛び切り猟奇的事件で(CNNは最初から替え玉となる人物を用意し、殺したとこの服を着せて歩かせるなど、正しく初めから殺すか誘拐する計画であったことの最大の証拠で、喧嘩の末誤って殺してしまったなどと言う説明ができなくなったとしている)どうせCNNのニュースですから、ご存知の方が多いとは思うも、見ていない人もいるかと思い、取りあえず紹介しておきます。
それにしてもトルコ当局はどこまで知っていて、どこまで明らかにするつもりでしょうか?
こうなるとバライティ番組の元司会者で、常に自分が関心の中心に居たいトランプも完全に顔負けのエルドアンの仕掛けということになるでしょうか?
明日の彼の話が待たれます


manbij での合同パトロールの実施

シリア北部の町manbijは現在、YPG実質的にクルド勢力YPGの支配下にあるところ、トルコは米国がこの地域からクルド勢力の撤退を約束したとして、米国との対立がtづいていたところです。
米国にとっては、このYPGはラッカの支配、更にはデリゾル周辺のISからの奪還で、頼める唯一の地上勢力でもあり、そう無碍にもできないと見えて、取りあえずはトルコ軍と米軍との合同パトロールの実施ということで合意しましたが、その実施については矢張り思惑の違いがあるためか、これまで実現してきませんでした。

然るところal arabiya net は米中央軍司令官が、この合同パトロールは数日以内に始まるが、後数jつはそのための訓練に費やされると語ったと報じています。
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2018/10/22/أميركا-وتركيا-تبدآن-قريبا-دوريات-مشتركة-في-منبج-السورية.html
この発言が現時点で行われた背景は不明ですが、例のkhasshogi事件で、トルコ政府が公式の発表をせず、メディアに対するリークという形で、その知っているところを懐に隠してながら、真相をつかんでいると仄めかしているように見えることについて、一部の筋からはエルドアンは米とサウディからこの事件から、できるだけのものを分捕ろうとして、その辺を両政府と交渉しているために、発表が遅れているとのコメントが漏れてきています。
確かにトルコにとっては、シリアと言えば最大の関心事はクルド問題ですが、果たしてこの米司令官の発言がトルコの圧力を受けてのものか否か(多分聞けば否定すること間違いなし)は、単なる推測にすぎませんが、ちょっと気になったので

khasshoggi事件(新しい展開へ?)

どうやらkhasshoggi事件は新しい展開を示しそうです。

本日も彼の遺体の一部はリヤド(サウディの首都)へ運ばれたとか、彼の婚約者に警備がついたとか、この事件では種々の報道がされています(事件の性格からか、アラビア語メディアなのに英米のメディアを引用したものが多いのが目に付く!!)が、下記の通りトルコのエルドアン大統領が23日この事件について発表する、とのことですから、取りあえずは彼の発言を見守ることとし、その間は憶測をたくましくすることは控えた方がよさそうです。

エルドアンは21日イスタンブールで、この事件については種々の情報が乱れているが、23日の与党AKPとの会合で、詳しいことを発表すると語ったとのことです。

興味深いことに、このエルドアンの発言は、サウディのal arabiya net が報じているが、トルコのhurryiet netは報じていないことです。それが何らかの意味があるのか否か、良く分かりませんが、トルコも大統領権限の絶大な国ですから、何らかの「ご指導」があるのか、彼の正式の発言前に下手な報道者しないということか、その辺は不明です。

その問題もさることながら、本日最も注目される報道は、ロンドン発行のサウディ系紙al sharq al awsatの記事で、それによるとサルマン国王と皇太子がkhasshoggiの家族に対して弔意を表明したとのことです。

国王と皇太子は電話にて、彼の長男に対して父親の死亡に対して弔意を表し、これに対して長男が謝意を表したとのことです。

当初サウディ側から流れる報道は、彼はカタールとトルコのエイジェントであるかのごとき扱い(要するに反サウディ)であったと記憶しますが、昨日だったかのCNN放送で、リヤドの特派員が現地紙を見せながら、現在では彼はサウディの愛国者で、新聞によっては英雄扱いしていると報じていました。

その点、国王と皇太子が直接彼の家族に対して弔意を表したことで、彼が反サウディ、または反体制派ではなかったと国王以下のサウディ政府が公式に認定したことになります。
それにしても皇太子はどんな顔をして弔意を表したのでしょうか?

上記の報道は、サウディにおける事件処理の体制が、皇太子とその取り巻きから、国王とその部下に移ったことを物語るような気がしますが、それのもう一つの印は、これまで沈黙を守っていた(のか報道でその発言が伝えらなかったのかは不明だが)サウディの外相が、事件は一部のrogue  element の仕業で、事件に関係した者は相当の罰を受けるであろうと発言したことが、これまたal arabiya net で報じられています。
記憶によれば、これが彼の発言が報じられた最初だと思います。

https://www.alquds.co.uk/
https://aawsat.com/home/article/1434071/%D8%AE%D8%A7%D8%AF%D9%85-%D8%A7%D9%84%D8%AD%D8%B1%D9%85%D9%8A%D9%86-%D9%88%D9%88%D9%84%D9%8A-%D8%A7%D9%84%D8%B9%D9%87%D8%AF-%D9%8A%D8%B9%D8%B2%D9%8A%D8%A7%D9%86-%D8%A3%D8%B3%D8%B1%D8%A9-%D8%AC%D9%85%D8%A7%D9%84-%D8%AE%D8%A7%D8%B4%D9%82%D8%AC%D9%8A
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2018/10/21/أردوغان-يكشف-الثلاثاء-الحقيقة-الكاملة-لمقتل-خاشقجي

取り敢えず以上ですが、事件に関しては、さしものトランプも、サウディの説明には多くの不審点や嘘が見られると発言したとかで、欧米の反発が高まっていることに危機感を抱いた、サウディ体制が、国王を中心として、これまでの強硬な反発姿勢を改め、可能な限りで、国際社会の納得を得られる方向での処理体制を固めたように思われます。

まあ、いずれにせよ明日のトルコ大統領の発言が待たれるというところです。

khasshoggi事件

hasshoggi 事件については、サウディがようやくその殺害を認めたことで、少しは過熱気味の報道も下火になるかとおもわれたものの、アラビア語メディアでは相変わらず、親サウディと批判的なものが、サウディの発表を巡り正反対の報道をしています。

取りあえず新しい材料もなく、この事件ばかりにかかずりあうのも、余りにジャーナリスティックかとは思いますが、仮にサウディ皇太子がこのような信じがたい(蛮行でもあるし、トルコという必ずしも最大の友好国でもなく、更には警察や情報部の強い所でやるという判断の悪さからも)愚行に関係していたとすると、今後の成り行き如何では、下手すると世界に意趣返し(報復)をするようなことにもなりかねず、やはりこの事件は今後とも十分注目していく必要があるかと思っています。


・サウディの方でも、発表されたのは取りあえずの結果で、関係者18名(ということはイスタンブールに行った15名と、あと3名は誰でしょうか)を逮捕して捜査を続けているということですから、そのうち更なる発表があると思いますが、サウディの発表が、トルコのリークとかで事実関係がかなり明らかとなり、完全否定は不可能と悟った結果の、皇太子に累を及ぼさないためのnarrativeと解されることからも、どのくらい真面目に「捜査」をして、いつ頃発表するのか?怪しいもんだろうと思います。

おそらくは米国や国際的な反響を見つつ、小出しにして、大方の関心が薄れていくのを待つということになるのではないかと邪推??しています。

・ということは当面トルコがどう出るかが注目されるところで、特に遺体の捜査の結果、またそれ以上にこれまでリークという形で流してきた盗聴等からの情報を、何時どういう形で出してくるのかがカギになると思われます
(07:00のCNN放送だったかが、トルコが盗聴情報を公表するとしている、と報じていたかと思いますが、今のところトルコ紙hurryiet net 等にその種の記事は見当たりません。)
しかし、この点に関しては、イスラエルのhaaretz net (中道左派)が「サウディの説明はトランプを難しいテストに立たせている」との見出しで、最重要な情報はトルコ情報部の手中にあり、トルコが今後この情報をどう扱って、何を狙っていくかだとの趣旨の記事を載せているのは、事情をよく把握していると思います。
それがあってか、huryiet netは、与党AKP議員が、トルコはサウディ説明は納得できないとして、このような形では逃さないと語ったとしていますが、その味噌は与党議員ということで、政府の責任者の発言ではないことで、警告を与えつつ、必要があれば政府は否定できる形にしているようにも思われます。

・サウディのal arabiya net は、相変わらずアラブの支持を報じ、アラブ連盟、イスラム連帯会議、アラブ議員絵連盟等が、事件の解明に関するサウディの努力を高く評価していると報じています。
更にトランプが、サウディの発表を高く評価し、サウディ指導部は事件を知らなかったと語ったと報じています。

・これに対してal jazeera net は(最近al qods al arabi net は更新が非常に遅くなった)は、世界中はサウディの発表を信用していないとか、国連事務総長報道官が事件は慎重に見極めるべきであると言ったとか、サウディ発表に対してトランプが満足していないと言ったとか、この発表でトランプは難し選択を迫られるだろうとか、の記事を載せています。

http://www.aljazeera.net/portal
https://www.haaretz.com/middle-east-news/turkey/.premium-saudi-explanation-for-khashoggi-s-murder-puts-trump-to-the-test-1.6574823
http://www.hurriyetdailynews.com/saudis-blame-fistfight-for-jamal-khashoggis-death-138085
https://www.alarabiya.net/

khasshoggi事件 3

khasshoggi 事件については、何度かお伝えしましたが、その後面白そうと言っては何だが、興味ある記事をいくつか見つけたので次の通り。

もっともいずれもal jazeera net の記事で、特にサウディ王室の内部に関する記事については、その信憑性につき、留保は必要かもしれない。

・サウディ政府がkhasshoggi の死亡を発表する直前に、トルコ大統領とサウディ国王は、電話で話をした。
両人は14日にも電話で話し合っており、これがこの事件で両者が直接話し合った2度目で、調査に関する協力について話し合ったとみられる。
(トルコが一貫して、公的な発言ではなく、メディアに対するリークという形で、その知っているところを流してきたことについて、トルコの思惑を疑念視する声もあるところ、双方の首脳が2度も電話で話し合ったというのは興味深い)

・そのトルコの捜査だが、現在一つは遺体が処理(埋葬)されたと疑われているイスタンブールのbelgrad forest とyalova 地区とアジア側のbandak地区に集中しているが、これらの地域には事件後、総領事館の車16台が向かったことが監視カメラ等で判明している由。
またトルコ当局は45名いるサウディ総領事館の職員(トルコ国籍等所謂現地職員と思われる)のうち20名から事情聴取を行った由、残りの職員についても事情聴取がある由。
(警察国家で情報部の権力の強いトルコのことで、これら職員が何らかの情報を有していれば、それを当局から隠すのは難しいと思われる)

・サウディ王室と密接な関係のある5名(それが誰か、王族か否かも不明)は、今度の事件では当初、国王には情報は全く入らなかったが、中東やサウディでもTVで広く報じられている事件で、国王を長いことつんぼ桟敷に置くことは不可能で、事件のことを知るや、国王はその重大さに鑑み、自身が事件に関与する必要があると決意した由。
最近は国王は政治は皇太子に任せきりで、直接関係することは珍しかった由。
そして国王は11日、自分が最も信頼するメッカ州の知事をトルコに派遣し、知事はエルドアンと調査協力に合意し、国王は検事総長に調査を命じた由。
そして米国がこの事件に強く反応を始めたので、皇太子は国王に対してサウディとしては、これに対応する必要があると報告した。それまでのサウディの反応は、制裁に対しては強烈な反撃を示唆する等、極めて強硬なものであったが、国王が直接関与し始めたことで変化し始めた。
国王の顧問たちも、国王に対して皇太子に全権をゆだね、好きに任せることは危険であることをアドバイス始めた由。
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