中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

エジプト

中東の窓(トランプの暗殺未遂と中東)

膝の手術等で入退院を繰り返し、すっかり中東も遠くなっていましたが、とりあえず落ち着きそうなので、中東の窓も再開することとしました、ただ、パソコンの操作も含め、おぼつかない感じがしており、その点はお含みおきください

・最近の国際情勢の動きで、中東にも大きな影響がありそうなのはトランプの暗殺未遂です…もちろんこの事件の影響は国際的なもので、一人中東に限らないが)
すぐ思い出したのは、現実の事件ではなく、かって国際的ベストセラーとなった、フォーサイスだったかのドゴール暗殺未遂事件を書いた本でした。
これは当時仏の植民地であったアルジェリアの独立運動に手を焼いたドゴールが独立容認に動き、これに対してパラ等を中心とした仏軍が反乱を起こし、ドゴール大統領を暗殺しようとした事件ですが、今回の事件と奇妙なところで類似していたのは、暗殺が数センチのところで失敗したことです。
事件ではトランプは右の耳に負傷したが。小説ではドゴールが古参兵に勲章を授与したときに、仏人らしく兵士の頬にキスをしたが、英国式訓練を受けたテロリストはこのような動きを全く予測できず、銃弾はドゴールの屈めた頭上すれずれにかすめたというものでした、
双方とも、たかが数センチの差で大統領が命拾いをしたことになっています。
・現実の世界で思い出すのはアレキサンドリアにおけるナセル暗殺未遂事件です、
これは当時王政後のエジプトの政権を軍部と競合して狙っていたムスリム同胞団の手によるテロとされていて、演説をしていたナセルは勇気ある行動ということで大いに売り込み、合わせて、事件を契機として同胞団の弾圧を進めました
ある意味では.この事件がナセルからサダト、ムバラクへとつながる現代エジプトの軍部政権を生み出したものと言えそうですが、ナセルの後のサダトも同胞団等のテロにより殺されています。
次のムバラクも同胞団等による暗殺未遂事件を経験しましたが、その死そのものは自然死であったとおもわれます、
・その他の国では、サウディのファイサル国王が甥に暗殺され、またヨルダンの首相がパレスチナ人に暗殺された事件がありましたが、そのほか多くの国家指導者の暗殺未遂事件が在ったようですが、具体的には思い出せません。

中東は世界でも最も銃火器類が多く出回っているところで、重ねて政治、経済、社会的な矛盾に満ちた不安定なところで、今後ともとも手軽にゲームチェンジが期待される方法として政治指導者の暗殺の試みがあるだろうことは覚悟すべきところでしょうか?
しかし各国とも治安部隊の編成や装備が大きく進歩しているようで、指導者暗殺の敷居も高くなっているようです、
とりあえず









gaza戦争周辺地域への影響

ガザ戦争は、南部レバノン地域、ヨルダン川西域等にも広がりつつある感じがするが、アラビア語メディアの報じるところでは、さらにシリア、イラクの米軍、さらにエジプトにも広がる可能性がありそうで、とりあえず。

米軍との関係では特段新しいことではないが、米国防省は米軍F162機がシリアのイラクとの国境に近いブクマ―ルを攻撃したと発表した由。この攻撃はバイデンも承認している由。
攻撃した目標は革命防衛隊の武器弾薬庫で、俺はイラン系等の武装勢力がシリア及びイラクで米軍を攻撃していることに対応したものの由、

エジプトとの関係では、26〜27の夜間、紅海に面したシナイ半島のタバ(73年戦争後のシナイ半島での領土確定で最後までもめたところ。現在ではイスラエル人のエジプト入国の際の一つの大きな出入り口となっている)に飛翔体が落下し、6名が負傷したよし
何処から飛来したものかは不明で、また負傷者が軍人か民間人かも不明

とりあえず
6 جرحى جراء سقوط صاروخ على مدينة طابا المصرية- (فيديو) (alquds.co.uk)

ガザ戦争 エジプトでの和平会議

カイロでは本日から大々的にガザ平和国際会議と銘打った会議が開かれ、日本からは外務大臣が参加すると報じられているが、この会議が何らかの実質的和平への動きをもたらすとは期待されていない所為か、我が国等では大きく報じられてはいない模様です。
(もっともパレスチナの難民に対する人道支援の面では、本日からエジプトからの支援物資の搬入が認められ、実際にトラックが動き出したとのことで、この会議もなにがしかの貢献をしたかもしれません)
アラビア語メディアによると、会議の出席国は100以上とされていますが、いわゆる西側からは我が国の他、EU等の名前が出てはいるが、イスラエルや米英等の出席は不明で(パレスチナからはハマスではなくアッバス議長の自治政府が出席の模様)、大部分は中東諸国及びいわゆるグローバルサウスの諸国となりそうです。

そこで注目されるのが、ガザ戦争と今後の中東情勢の関連ですが(こちらの方は中東各地のみならず、世界各地で反イスラエル、米の抗議活動が続いているようで、今後仮にIDFの本格侵攻があれば、このような動きはさらに激しくなることが懸念され、国際石油市場にも影響しそうです。またその場合大きなカギを握るのはイランの動向かもしれません)。

主催国エジプトのシーシ大統領は会議冒頭スピーチを行ったが、アラビア語mディアによると、そのなかでパレスチナ問題と中東和平、エジプトとの関係について、エジプトの懸念を述べた模様。
この点については、先日もエジプトの本音としてシーシの発言を紹介したところですが、上記ソースによると発言の骨子は
・ガザ戦争により、パレスチナ問題の解決を、パレスチナ人の犠牲の上で、なし崩しに止めてはならない、この問題はパレスチナのみならず、中東全域に影響する
・何よりも、ガザ問題の解決をエジプトの犠牲の上で図ろうとしてはならない
との2点が最重要とのことで、エジプトはガザ住民220万人を引き受けて、問題の解決を図ることに反対であることを公的に表明した模様です

イスラエルでは特に右翼勢力を中心に、パレスチナ問題を周辺諸国へのパレスチナ人の移住で解決すべしとの意見は根強く(昔はヨルダンオプションと呼ばれたが、現在ではエジプトオプションとでも呼ぶべきか?)、時あたかもイスラエル国防相等が、ガザ戦争の3段階説などを唱えており、シーシ等エジプト政府は危機感を強めている模様です
انطلاق ≪قمة القاهرة للسلام≫ بشأن الحرب في غزة (aawsat.com)
دخول أول قافلة شاحنات إغاثية لغزة من معبر رفح.. والاحتلال يشترط بقاءها في الجنوب- (صور وفيديوهات) (alquds.co.uk)




ガザ戦争  エジプトの本音?

ガザ戦争では、南部のエジプトとの国境にラファア検問所には多数のガザ難民がつけていて、また多くの救援物資も搬入許可を待っているが、エジプト、イスラエルともに、これまでは同検問所の開放に応じていない。

イスラエルの立場はともかく、同じアラブの同胞たるパレスチナ避難民に対するエジプトの立場は、如何にも冷淡ではないかとの疑念も生じるところ、2日前だったかのal qods al arabi だったかは、ドイツ首相との合同記者会見でのシーシ大統領の発言を伝えていた
その要旨は次のようなものであったが、この短い発言が本問題に関するエジプトの本音を示しているように思われ、興味あるので、次の通り。
この発言はかって、イスラエル等には、ヨルダンがパレスチナであるとの議論で、ヨルダンに問題を押し付けることでのパレスチナ解決案があったことを想起させる
もっともこの発言は他のメディアは報じておらず、何処まで正確な引用か若干の疑問はあるも、とりえず

シーシ大統領は、ラファア検問所問題について、IDFの行動が、検問所付近の安全を脅かしていると批判し、安全と安寧の確保が先決問題であるとした。
大統領は更に、イスラエルはガザの問題ゑジプトの犠牲で解決しようとしているが、エジプトはすでに数百万人の難民を抱えており、これ以上難民を引き受ける用意はないとした。
大とうりょうはまたイスラエルが難民を砂漠に追い出したいのであれば、イスラエル内にはネゲブ砂漠も存在すると指摘し、エジプトの犠牲でガザ問題を解決しようとする試みは受け入れがたいとした

青ナイル川の貯水完成

最近外国通信等でもあまり報じられていない模様ですが、エチオピアが建設中で、その下流域のエジプトとスーダンとの間で大きな国際問題になっていた、青ナイル川(ナイル川の主流、もう一つの水源はビクトリア湖からの白ナイル川)については、エチオピア政府がこの8ア月に第4回目の貯水を行うと発表していました。
この問題について、al jazeera netは、エチオピア政府が10日声明で、同国は第4回目の貯水をかんりょうしたが、これは最後の貯水であると公表したと報じています。

何しろ、「エジプトはナイルの賜物」と言われるくらい、同国にとっては重要な存在で、エジプト国民にとっては、その存在にさえかかわる問題と見らrているだけに、エジプト政府はスーダンその他流域諸国を誘って、ダムの建設及びその運用については国際的合意に基づくべしとして協議を求めてきて、一時は軍事力の行使さえ辞さない姿勢を示しましたが、ましたが白ナイル流域諸国が協議から離脱し、結局は青ナイル川の流域国のエジプトとスーダンだけが残り、そのうちスーダンは内戦状態にあり、結局エジプト単独では、外交的抗議をするくらいしかできないうちに、ダムが完成してしまったという訳です。

中東での大きな国際河川と言えば、ナイル川の他にティグリス・ユーフラティス川があり、ここでも上流のトルコが複数のダムを建設し、未だに下流のシリアやイラク等ともめているようですが、こちらでも下流の国は抗議はしても、実質的にh泣き寝入りの状態が続いているようです。
エジプトにとってのナイル川の重要性とは比較にならないと言っても、ダムが完成した今となっては、結局エジプトとしても実質的に泣き寝入りということにならざるをえさそうです

إثيوبيا تكمل ملء سد النهضة ومصر تندد | أخبار | الجزيرة نت (aljazeera.net)
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