中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

チュニジア

チュニジア大統領死亡の噂の否定

先ほどは高齢のアルジェリア大統領に関する記事を紹介しましたが、今度はチュニジア大統領の死亡の噂の否定です。
シブシ大統領は90歳と、、ブーテフリカ大統領よりもはるかに高齢ですが(何しろ、彼は独立後の大統領であったブルギバ時代の政治家。但し、ブーテフリカと違って車いすも使わず、一見極めて健康そうに見える)、彼についてsns等で死亡の噂が流された模様で、大統領府報道官が,怪しからぬ噂だとしてこれを否定する声明を出したとのことです。
彼によると、このような噂はチュニジアの安定を損なおうとしたもので、内外の勢力が関係しているとのことです。
誰がその背後にあるのかは知りませんが、仏の「24時間」などというTV放送のネットのフェイク版もそのニュースを流していた由
http://www.alquds.co.uk/?p=829129
チュニジアの安定も、現在のところ、この「老人」に頼っているところが少なくなく(確か彼の下で、現政権はal nahada というイスラム主義政党と世俗主義政党の連立政権。大統領がなくなれば、両者の対立というか、大統領職を巡る対立が表面化することは目に見えているか?)、アルジェリアと同様に、大統領の健康が注目されます







難民に紛れての過激派の欧州潜入阻止(チュニジア)

欧州ではリビア等の北アフリカなどからの難民に紛れて過激派が欧州に潜入することを警戒していますが、al arabiya net は、今回初めて難民に紛れて欧州に密航しようとした過激派を、チュニジア沿岸警備隊が逮捕したと報じています。
北アフリカからの欧州への密航者は、今やリビアだけではなく、エジプト、モロッコ、アルジェリア、さらに今回の事件のチュニジア等あらゆる沿岸諸国から出発しているように思われますが、少なくともチュニジアでその中に紛れていた過激派が逮捕されたのは初めてとのことで、おそらくこれは氷山の一角ということで、かなりの数の過激派が欧州に密航している可能性が強いと思います。
記事の要点のみ次の通り

チュニジア内務省は2日、チュニジアの南部のスファックスから欧州に密航しようとしていた者、90名を拘束したが、その中に複数の過激派(所属等は不明)が含まれていたとして、過激派が密航者に紛れて欧州に潜入しようとしているのを逮捕したのは、これが最初であると発表したと報じています。
拘束された者の中には3名の原理主義者が含まれていて、そのうちの1名は2015年に、隣国の過激派との関係で、捜査対象になった者の由(彼らの国籍は明示していないが、チュニジア人か?)さらにもう1名捜査の対象になった者がいた由(彼が3名の内訳か否か不明確)
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2017/11/03/لأول-مرة-بتونس-القبض-على-متطرفين-تسللوا-بين-مهاجرين-.html

スファックスというのはチュニジアの南部で、同国第2の都市だったと思うが、北の沿岸では警戒が厳しくなってきたので、南の方から密航しようとしたのかもしれません


















過激派の欧州への密輸商人の摘発(チュニジア)

リビアはイタリアなどへの難民(不法移民)の経由地として有名ですが、今度はチュニジアで人間密輸の仲介人が摘発されたとのことです。
これはal qods al arabi net の報じるところですが、今回の事件は難民というよりは過激派の欧州への送り込みのようです。
チュニジア内務省は、マグレブ地域の国籍(具体的にどこの国かは不明)の男が、過激派を集めて、イタリア等に送り出しているのを摘発したと発表した由。
それによると多数の過激派が、チュニジア内等から、密航のためにこの人物に接触していたが、彼ができる限り多数の人間を集めるためにチュニジアに滞在していた時に摘発された由。
過激派に限らず、最近チュニジアからイタリア等への密航者が増加していて、最近では1週間に900名がイタリアの島に到着した由(おそらくこのうちの大多数は難民かと思われるが)
欧州諸国では、これら難民に交じって過激派が欧州に潜入することを警戒している由
取りあえず
http://www.alquds.co.uk/?p=813063














リビア問題の政治的解決努力(チュニス会議)

今度こそ3度目の正直になるのでしょうか?
リビア問題の政治的解決については、国連特使の努力のした、、アルジェリアで何度も会議が開かれ、合意ができたかにみえたが、何も動かず、その後場所がモロッコのスヘイラトに移り、いわゆるスヘイラト合意ができ、それに基づき新統一政府が誕生し、今度こそ統一政府の下でリビア問題も解決か?と思わせましたが、基本的に統一政府とトブロク議会(というかハフタル将軍というべきか)の対立で、統一政府の権威も下がり、全く先の見えない状況が続いてきました。
この間国連代表も(確か)スペイン人から独人に替りましたが、彼のやり方が統一政府支持に傾きすぎているとの批判もあり、政治的解決は動きませんでしたが、その後アラブ人のsalamaに代わり、彼はスヘイラ合意を修正すること提案し、3段階からなる解決の工程表を提示していました。
その国連案を下敷きに、リビア問題の政治的解決を図るための各派会議が、本日26日からチュニスで開かれることになっていました。
既に統一政府側は、チュニスに到着した模様ですが、他の関係者の動静は今のところ不明です。
因みに工程表によると
第1段階は、スヘイラト合意の修正で、合意が終了すれば即時、第2段階に移り、これまで合意から排除されていたものも含めた(ということはおそらくカッダーフィの支持者を含む)拡大会合を開き、1年かけて今後の政治体制等につき合意をして、最終の第3段階につなげる由。
この最終段階では憲法に関する国民投票を行い、その新憲法に基づいて大統領、議会の占拠を行うことになる由
http://www.alquds.co.uk/?p=796768

中々よく寝られた案に見られますが、これまでもリビア情勢については何度もひっくり返ってきたところで、今後どうなるのか注目されるところです。
それに、リビアでは言葉は悪いが、今でも「銃が物を言っている世界」というか、所詮は各地の民兵、部族兵勢力がどういう立場をとるかによるだろうと思われるので、楽観は禁物かも知れません。


















チュニジア情勢

チュニジアに関しては、先日シブシー大統領がイスラム主義政党ナハダとの連立は、彼らが市民的勢力になることを期待してのものだったが、間違った選択だったとメディアに語った(何故現時点でこのような発言を大統領がしたかその背景は不明)ことは報告済みですが、これに対してナハダ党副党首が反論して、同党は昔から市民的s税力で、民主主義を信奉しており、選挙の結果に従って行動してきたと反論したとのことです。
これは、同副党首がチュニジアの第3位の政党の党大会での挨拶での発言で、彼はまたチュニジアにとっての問題は、市民的か否かと言うことではなく、腐敗の一掃、経済問題、財政問題、テロとの戦いであるとした由。

そのテロとの戦いですが、al arabiya net はチュニジアは過去数年間で、テロ細胞数十を摘発し、多くのテロ計画を阻止してきたとしつつ、9日にチュニジア内務省は、チュニジアの西北のal gaしゅf県で、5名からなる細胞を摘発したと報じています。
更にその2日前には、首都チュニスの北のアリヤナ県で、4名からなる細胞を摘発した由。
彼らはいずれも政府の重要施設に対するテロを計画していた由
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2017/09/09/تونس-تفكك-خلايا-إرهابية-تتبنى-أفكار-داعش.html
http://www.alquds.co.uk/?p=787011

取り敢えず以上ですが、大統領とナハダが対立しているとはいえ、ナハダも民主主主義の枠内での行動を約束しており、チュニジアはアラブでは珍しく、曲がりなりにも民主主義が機能している国ではないでしょうか?
また、隣のリビアにテロの温床を抱えながら、さらに国内にも多数の過激派を抱えながら(その多くがシリア、イラクで参戦しているところ、累次報告の通り)過激派細胞の摘発にも熱心で、こちらの方でもかなりの成果を上げているように思われます。







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