中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

イラク

ISの蛮行(大量埋葬地の発見)

ISの復活が云々されています(先ほど報告済み)が、その蛮行の後も続々と見つかっている模様です。

al arabiya net は国連イラク新事務所が、イラクの旧IS占領地で200もの大量埋葬地が発見されたと発表したと報じています。
それによると、現在までに見つかったのは202の集団墓地で、ニノワ、サラハッディーン、キルクーク、アンバール等ISが支配していた地域の由。
これまで発掘された28の墓地からは258の遺体が見つかったが、全体では12000名の遺体が含まれていると見られている由
埋葬されていたのは、イラク軍や治安部隊の兵士のほか、女性、児童、年寄り等も含まれている由
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2018/11/06/فظائع-داعش-في-العراق-أكثر-من-200-مقبرة-جماعية.html














イラクの魚の大量死

2aff691f-97a8-4a26-b4b4-2059fd9ab5ba_16x9_1200x676[1]イラクでは、水危機に次いで魚危機です。
アラビア語メディアは、ユーフラティス川で、特にバグダッドの南方100劼離丱戰觚あたリから、最近魚の大量死事件が発生し、未だにその原因(病気とされている)がはっきりしないので、民衆の間にパニックが広がっていると報じています。

政府は専門家委員会を作り、原因調査等をしていて、何らかのバクテリアが原因と思われるが、過度に心配しないようにと説明しているが、議員の中には、イラク政府はその政策の失敗で、これまでナツメヤシ資源等を無駄にしてきているが、今回は魚資源を無駄にするつぃて、議会での審議と調査を要求している由。

(イラクの河川の汚染がはなはだしいことからすれば、工場等からの排水の汚染が大きな理由かと推測もされるが、取りあえず)
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2018/11/05/الصحة-العراقية-لا-ضرر-على-المواطنين-من-نفوق-الأسماك.html

イラク新政府の成立

中東もkhasshoggi事件だけではなく、さしも難航したイラクの政治情勢も、ついに新政府の成立までこぎつけたようです。

それにしても、昨24日に新政府ができるとは、驚きました。

実は昨夜の時点で、特にal arabiya net がかなり詳しく、この問題を報じていましたが、各政党やら勢力やらがそれぞれの思惑を持って交渉を行っていて、果たして首相の閣僚リストが承認されるか否かわからないとして、否決された場合には、再度提案できるが、11月に入ると別の首相候補が指名されることになろう、などと否定的とは言わないが悲観的な見方を流していました。

ということで、まだ決まった訳でもないものを、ああでもない、こうでもないという議論を書く気もしなかったので、後回しにしておきました。

そうしたら、al arabiya net 、al qods al arabi net 、al sharq al awsat等が、新内閣発足で、新首相が宣誓をしたとのニュースを流していました(やはり一番詳しいのがal arabiya ですが、最近ここはかなり中東各地の問題で頑張っているようです)が、どうやらイラクには、難局を何とか切り抜ける?知恵が残っているのかもしれません。

それによると、新首相の指名した22名の大臣候補のうち、14名が承認され、取りあえず新政府が発足することとなり、新首相が首相として宣誓をしたとのことです。

残りの閣僚については11月6日の議会で審議されることになるとのことですが、まだ決まっていないポストとしては内務大臣、国防大臣、司法大臣、高等教育大臣、文化大臣、計画大臣等がある模様です、
なお、内務大臣の審議の時に、議論が始まり、合意されていない大臣たちの承認を後回しにして、首相の任命を先にしたということの様です。

al arabiya net にょると、バスラ(9月中に経済問題を中心に激しい抗議デモが続いていたところ)出身の議員たちが、閣僚名簿にバスラ出身者が含まれていないことに不満を表明し、反対を表明し、場合によっては新し政府の反対派に回ると表明したとのことです。

その他不満を抱く勢力も多い模様で、また合意されなかった閣僚ポストは、内務、国防とかの重要ポストが残っており、このままスムースに新政府が動き出すのか、まだ不明なところがありますが、取りあえず。

イラクの組閣問題

イラクの組閣については、首相候補として指名されたadel abdel mahadi が、電子ネットで閣僚候補者を募集し、15,184名の応募があったことまでは報告したかと思います。

al arabiya net は、この方法による組閣手順について、首相府の関係委員会が、応募要件とか真面目な応募か(面白半分の泡まつ候補ではないといういみか?)等の観点から、適格者だけを800名選び出したとのことです。

そして次の段階では、これら候補者が面接試験を受け、候補者は更に大きく絞り込まれ、残ったものが首相候補の面接を受け、最終的に候補者が決定される由。
(なんだか日本の就活での、書類審査、一次、二次面接、社長または重役による最終面接などと言った手順を想像してしまいますが、本当にこんな方法で大臣を決めるのでしょうかね?)

また首相候補は、彼が先に政党所属者が、独立系として応募することは拒否すると発言したことについて、過去の経験に鑑みても、彼らがいつまでも独立的であることはなく、重要な問題になると、政党の立場に縛られることになるので、それよりも最適な資格と能力を有する人物を探すことが重要と考えるとした由。

それにしても首相候補との面接には何人が残るのでしょうかね?他人事ながら気になります。

ISの内部対立と処刑

al arabiya net は英daily mail を引用して、追い詰められたISでは内部対立とクーデター、処刑の噂であふれていると報じています。

この記事は、英紙がイラク情報部の報告書に基づいて書いたものとのことで(地元イラク紙も同じような記事を書いている由)、それによるとISの指導者al baghdadi が最近のISの度重なる敗北の後、裏切りがあったとしてIS戦闘員300名の処刑を命じたとのことです。

記事は更に、同報告書によれば、既に処刑されたものの中には多数のIS幹部も含まれるとしています。
このため多くの戦闘員が殺されるのを恐れて逃亡し隠れている由。

過激派組織が追いつめられると、内部対立が激しくなり、いわゆる内ゲバをすることは珍しくなく、その意味で十分あり得る話ではありますが、勿論現時点で確認することのできる話ではないと思います。

但し、先日ISの外国人戦闘員900名がシリア民主軍(クルドYPG)の捕虜になっているという話を書いたかと思いますが、もしかするとその話もどこかでこのうちゲバと関係していて、これら外国人戦闘員は、内ゲバで殺されるよりは捕虜になることを選んだ可能性もあるかと……単なる推測ですが。
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