中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

アルジェリア

北アフリカ治安情勢(チュニジア・アルジェリア)

北アフリカの治安情勢についてはこれまでも何度か報告してきましたが、15日付のal qods al arabi net はアルジェリア紙を引用して、アルジェリア軍はチュニジアとの国境地帯に、陸軍、特殊部隊、憲兵等6000名の兵士を配置したと報じています。
これは現在チュニジアの西部山岳地帯でチュニジア当局が行っている過激サラフィストの包囲作戦とも関連して、チュニジアからこれらの過激派がアルジェリアに浸透することを防ぐと同時に、リビアの兵器がチュニジアを経由してアルジェリアに密輸されることを防ぐ目的があるとのことです。
なお、アルジェリアはこれまでも陸、空からチュニジア国境方面の監視を強めてきたが、今回さらに警備を増強したのは、チュニジアの参謀総長がアルジェリアの参謀本部を訪問して、イスラム過激派等のテロリストに対する治安措置での協力に合意したからのことで、またこの訪問で両国の陸軍、空軍の間に直接の通信経路が開かれ、情報の交換、治安努力の調整等が行われることになったとのことです。
また合意に従ってアルジェリア空軍はチュニジア領空内でも人員、兵器の浸透冠詞のための偵察飛行を行うことになったとのことです。

記事の要点は以上ですが、国境地帯での6000名の増員と言うのは、かなりの規模の治安対策で、例の天然ガスプラントでのテロ事件以来、これらエネルギー施設の警備にアルジェリア軍が直接当たることとなっていたことを合わせて、北アフリカの直面する治安問題の深刻さがうかがわれます。
http://www.alquds.co.uk/?p=44305

北アフリカの治安情勢

アラビア語メディアのネットがいくつかアルジェリア、チュニジア方面における治安問題に関して報じているので、断片的ながらとりまとめて次の通り。

・アルジェリア治安当局は、内務省及び国防省が東部州の2の県の7つの郡に対して、チュニジアとリビアとの国境地帯を最大限の警戒態勢下に置くように命じたと報じています。
これはマグレブイスラム諸国のアルカイダが最近両国で衝突事件を起こしており、彼らがアルジェリアに潜入する可能性があるとのことで、このため総ての人的資源を動員して治安体制を強化するようにとのことで、地元紙によればチュニジアとリビアの緊張が軍をして厳重な警戒態勢を敷かせ、特に空からの偵察を強化しているとのことです。
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/2013/05/07/القاعدة-تهدد-بضرب-المصالح-الفرنسية-في-كل-مكان.html
・他方チュニジアでも、内務省、国防省の合同記者会見で、内務省報道官がアルカイダと関係ある組織がチュニジア国内で活動しており、そのメンバーの2のグループが目下アルジェリア国境に地下山岳地帯で包囲されていて、その一つが15名のグループでal kaf県、もう一つが20名のグループでal qasrin 県に居ると発言したとのことです。
この2のグループはかなり前から包囲されているようで、彼らに関しては既にご報告済みですが、記事はチュニジア内務省が国内におけるアルカイダ系の存在を公式に認めたのは初めてのことであるとコメントしています。
なお、このうち20名のグループは、うち9名がチュニジア人で、11名がアルジェリア人とのことです。
また同報道官は記者会見で、既に37名のテロリストを逮捕したが、彼らは治安攪乱のテロを計画していたと語った由(彼らの国籍や、具体的な計画内容等は不明)
なお、これら37名の逮捕については、チュニジアのサラフィスト過激派グループは、アルジェリア治安当局の協力があったとして非難したとのことです(と言うことは彼らは上記2のグループとは別のグループで」、サラフィストの一味である可能性がありそうです)
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2013/05/07/الحكومة-التونسية-تقرّ-بوجود-تنظيم-القاعدة-في-تونس.html

チュニジア治安情勢

チュニジアではこのところ国境地帯での武装グループの活動が活発なようですが(先日は武装グループを追跡していた軍と治安関係者が、彼らの敷設した地雷に遭遇し複数名が負傷した事件がありました)、2日付のal jazeera net は、現在チュニジア軍と治安部隊がアルジェリア国境で、一つは西部地区のshanbii山地での15名(確か彼らが地雷を敷設したグループだったと思います)と西北部のal kaf県での20名の2の武装グループを追跡して、地域一帯を捜索中であると報じています。
この操作国はアルジェリア政府も協力している由ですが、これまでのところ報道されたような軍との衝突はなく、又逮捕もないとのことです(と言うことは追跡活動はあまり成功していないということか?)
なお、先日の地雷の件で、国内でチュニジア軍等が十分な装備を有していないとの批判が上がり、又内務省前で治安部隊の3〜400名の兵士が装備改善を求めてデモをしたとのことです。
この様な状況を踏まえて、首相はチュニジア軍が国境警備についてより重点を置けるように、国内治安維持に関する役割を見直す必要があると発言したとのことです。

取り敢えずの記事の要点は以上ですが、チュニジアではリビア国境からの武器等の流入、国内の一部サラフィストの暴力事件、アルジェリア・リビア国境にかけてのイスラム過激派の動き等、治安面で大きな問題をかかえており(勿論リビアの比ではないが)、ナハダ政府が治安維持、改善にどの程度成功できるかが注目されます。
http://www.aljazeera.net/news/pages/9aeb9387-d0d6-438b-974e-02ab6249698c

アルジェリア大統領の入院

27日付のal arabiya net は政府筋の情報として、アルジェリアのブ―テフリカ大統領が脳血栓(アラビア語の病名は難しく、必ずしも自信はないが)の治療のため、パリの軍病院に移送されたと報じています。
容態は安定している由。
他のネットもざっと見てみましたが、今のところ他では報じていないようで、事実関係も不確かな所がありますが、ブ大統領は確か14年間大統領の座にあり、とにもかくにも難しい時期にアルジェリアをとりまとめてきた実績を有していますが、彼に万が一のことがあれば、アrジェリアの情勢も大きな影響を受けると思われるので取り敢えず。
確かアルジェリアは2014年だったかに大統領選があることになっていて、彼の4選の可能性が囁かれている半面、実弟が有力候補者として伝えられていたかと思います。
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2013/04/27/بوتفليقة-يتعرض-لوعكة-صحية-لكن-حالته-لا-تبعث-على-القلق-.html

アルジェリアの隣国との関係

アルジェリアの隣国との関係について断片的ながら2の話を

一つは、アルジェリア軍、治安部隊がリビアとの国境地域で、リビアからアルジェリアに浸透しようとしていた5台の4輪駆動車に乗ったイスラム過激派15名と戦闘になり、過激派複数を殺害したがアルジェリア側にも2名の負傷者が出たとのことです。
記事はこれらの過激派が具体的にドングループに属するかは判らないが、アルジェリアとリビアは武装勢力の浸透と武器密輸を阻止するために、この1月に共同のパトロール等の治安協力をすることに合意しているとのことです。
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2013/04/27/مواجهات-بين-الجيش-الجزائري-ومجموعة-مسلحة-ليبية-.html
もう一つの話はアルジェリアとモロッコの関係で、アルジェリアがモロッコとの国境を再開するために条件として
   敵対的宣伝の中止、
   麻薬密輸防止のための完全で即時かつ実効的な協力
   西サハラ問題についてアルジェリアには独自の立場があることの承認(西サハラについてモロッコが自国  の一部としてこれを併合したのに対して、アルジェリアは独立を求めるポリサリオを支持してきた)
の3条件をつけたとのことです。
(アルジェリアとモロッコは特に西サハラ問題を巡って長いこと対立してきましたが、最近では北アフリカのイスラム過激派対策が共通の急務となっていることもあり、マグレブ諸国の内相が集まって協力の緊密化を話し合ったりしてきましたが、どうもこの調子では少なくともアルジェリア―モロッコ関係の急速な改善は望めないような気がします)
http://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2013/04/27/صحيفة-3-شروط-جزائرية-لفتح-الحدود-مع-المغرب.html

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