中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

情報

al jazeera のイスラエル事務所の閉鎖

カタール系のaljazeera[衛星放送]が、アラブ4国と悶着を起こしていること(エジプトとはかれこれ2〜3年、その特派員の逮捕と裁判問題があり、事務所は閉鎖されてきたが、他の3国でも事務所は閉鎖され、取材活動はできないと思われる)は何度か書きましたが、そのほか同放送は、特に湾岸戦争のころから、アラブに同情的な反米記事を流しているとして、米政府からも目を付けられてきました。
また同放送は、確かイスラエルに特派員と事務所を置く唯一のアラブメディアとして、パレスチナ問題を詳しく取り上げ、ここでもイスラエル政府の不興を買ってきました(特にイスラエル官憲との衝突で死亡したパレスチナ人を、一般的に「殉教者」と表現すること等で)。
ところが、どうやらイスラエル政府は、同放送のエルサレム事務所を閉鎖したとのことで、同放送はこの問題について裁判所に訴えるとしています。
他方、イスラエルの通信大臣は、同放送の問題は、過激思想、テロを扇動することで、事務所の閉鎖に引き続き、特派員の許可証の撤回、さらに放送の禁止等、さらに厳しい措置を取っていく可能性を示唆したとのことです。
これにたいして、aljazeera では、これまで常に自分たちだけが中東で唯一の言論、報道の自由を認める国だと自慢してきたイスラエルが、言論の自由のないサウディ、トルコ、バハレン、UAEに追随して、同放送を抑圧しようとするのは皮肉なことであるとコメントしている由
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/8/6/الجزيرة-تندد-بقرار-إسرائيل-إغلاق-مكتبها-بالقدس
http://www.alquds.co.uk/?p=766949
イスラエル政府が、昔からal jazeeraの報道、特にエルサレムでの警官の群衆に対する厳しすぎる抑圧や、入植者の不法、暴力行為を現場から保持てきたことに反感を有していたことは事実ですが、この時点で事務所の閉鎖等に踏み切った背景は不明です。
サウディ等と何らかの連携があるのでしょうか(al qods al arabi netの記事はそのことを示唆しているが・・)?
何はともあれ取り敢えず
al jazeera にも多くの問題があることは事実としても、これで益々アラブのメディアで比較的客観的、公正な立場から、国際水準の報道をするメディアに対する締め付けが厳しくなり、他方新たにそのようなメディアが出てくる気配もありませんね



アラブ世界のネット時代(風刺漫画)

5532d05c-0a3f-4dc6-a7cc-6f65b7134e39_4x3_296x222[1]アラブ世界でもついにネットの時代になったみたいですね。
画面が小さいのですが、アラブの男がノートパソコンで見ている画面には、ユーチューブと書いてあります。
その男の頭巾を引っ張って、自分の方にも関心を向けてくれと騒いでいるTVには「伝統的メディア」と書いてあります。
http://www.alarabiya.net/

サウディ情報長官の解任

サウディの情報機関はサウディの外交政策において重要な役割を果たしてきて、その長官もこのところ2代続いて王族のしかも有力者(15日まではスルタン元皇太子の息子で湾岸戦争時の駐米大使であったbandar bin sultan)でしたが、そのbandar bin sultan がどうやらシリア問題の処理に失敗して、シリア担当を内務大臣に移されたというニュースは、確か1月にお伝えしていたかと思います。
ところが15日付のal arabiya net およびal qods al arabiya net は、15日サウディ国王の勅令で、彼が情報長官を解任され(理由は健康上の事情により本人の申し出)、後任にはこれまでの副長官であったyusef bin aly al idrisy大将が任命されたと報じています(後任の人物像は不明ですが、名前からすると直系の王族ではなさそうです)
サウディ系であるl arabiya net の方は、(当然のことながら)勅令を淡々と報じるだけですが、alqods al arabi net
の方は後退の背景について次のような伝えています
・バンダル王子がサウディ有力者の不興を買ったのは2度目で、最初は国家安全保障委員長をも兼任した時に、その権限を逸脱して、ヨルダンでイスラエルの複数の安全保障担当者とあったことである。
・その後 2012年にシリア問題が悪化して、サウディとして、これに対処するためには強力な担当者が必要となり、彼の父親の皇太子のとりなしもあり、バンダルは安全保障委員長に復帰し、シリア問題の担当となった。
しかし、彼はシリア問題で指導的役割を果たせず、反政府派の立場は悪化し又(イスラム)穏健派の勢力が衰微し、サウディの最も警戒する過激イスラム主義の勢力が伸びた。
・バンダルはまたオバマ政権とも上手くいかず、反政府はに対する対戦車ミサイル、地対空ミサイルの供与問題で、対立した
・またバンダルは手術のため米国に行き、その後モロッコで静養していたが、彼の健康問題を好機として解任されたものである。
http://www.alarabiya.net/ar/saudi-today/2014/04/15/أمر-ملكي-يعفي-الأمير-بندر-بن-سلطان-من-الاستخبارات.html
http://www.alquds.co.uk/?p=156870
(記事の要点は以上で、勿論その内容の真偽のほどは不明ですが、湾岸戦争の時にバンダル大使が米大統領官邸には木戸御免で出入り自由であったと言われる位、当時のブッシュ大統領と近かったこともあり、オバマとの不仲と言うのは十分ありうることだろうと思います。
それにしてもサウディ上層部のこのような話が表に出てくるというのは時代も変わったものだという気がします。
さらに言えば、前皇太子の息子の解任問題ですから、どこかでこの話が、既に高齢者で健康上の問題も抱えている国王の後継問題と、それに絡んでの王族内部での権力闘争に結びついている可能性も強いのではないかとの印象を受けます。勿論具体的な根拠はありませんが・・・・)

欧州情報機関のシリア政府とのコンタクト

シリアの反政府勢力内における「イスラム国家」の勢力の伸長に伴って、イスラエル等で「アサドは悪い選択の中で最も害の少ない選択」との見方が出ているとの報道は確か前にもお伝えしたかと思います。
要するにシリア内戦が、(アサドの目論見通り)アルカイダのテロリストとの戦いに転換しつつあり、それにともなって欧米諸国のシリア内戦に対する立場にも微妙はな変化が生じつつあると言う訳です。

その象徴的な出来事が起きているようです。al qods al arabi net はwall street journal を引用して、欧州の情報機関の要因がダマスを訪問してシリア政府とコンタクトしていると報じています。
このニュースについて、同じal qods al arabi net の別の記事は、シリア外務次官がBBC放送に対して、西側情報機関の複数ん責任者が、シリア政府と情報協力について協議するために、ダマスを訪れたと確認したと報じています。
またBBCnet もシリア外務次官が、西側政治指導者と情報担当の間には、相違があり、情報担当はシリアとの情報協力を求めていると発言したと報じてます。

勿論、情報機関同士の接触であれば、政治的立場の変更を意味するものではないとも言えそうですが、情報機関の問題であれ、政治指導者の了解なしでそのような動きができるはずはなく、西側諸国の立場に微妙は変化が現実に生じていることを物語るものと思います。

al qods al arabi net の報じる、西側情報機関とシリア政府との接触は次の通りです。
西側情報機関は、シリアで過激派に属している欧州のムスリムの情報を求めて、アサド政権と接触している。これは西側の大使が引き揚げてから最初のこの種接触である。
接触は、シリアで戦っている欧州の1200名の過激派に関する情報を求めてのもので、情報機関は彼らが欧州に帰ってきたらそれぞれの国で危険分子となると警戒している。
これらの接触はより広い外交面での接触を意味するものではないと言う。
しかし、アサドの敵はこの接触がさらに深まり、化学兵器の時のように、政権とのテロ対策協力に道を開くことを恐れている。
英国MI6の退役要員がまず最初に英政府を代表して、昨年夏ダマスを訪れた。
また独、仏、スペイン情報聴機関員が昨年11月より、ダマスでシリア政府ん責任者と話し合っている。彼らの往復路はベイルート経由である。
米国はそのような接触はしていないと言う。
すお絵院情報機関報道官は、スペインは過激派に関する情報をダマスと共有していると言うが、それ以上の説明は拒否している。
英独仏の情報機関はコメントを拒否した。
彼らが会ったシリアの責任者には、国家治安本部長のali mamlouk も含まれている。
彼らが求めている情報は、これら過激派が未だ生存しているのか、どの過激派グループに属しているのか、何処にいるのか等の情報である。

http://www.alquds.co.uk/?p=123441
http://www.bbc.co.uk/news/world-middle-east-25738178
http://www.alquds.co.uk/?p=123416

イラン核施設に対するスパイ器具の設置(写真)

先ほどイランのfardo似しかえられた情報収集器具(岩石に似せかけていた)が爆発したと言うニュースをお伝えしましたが、23日づkのal arabiya net はその写真を掲載しています。写真の入手経路は不明です。スパイの話になると急に元気づくのは問題ですかね?
جهاز التجسس الإسرائيليhttp://www.alarabiya.net/articles/2012/09/23/239632.html
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