中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

アメリカ

manbijでの米トルコ合同パトロール

確か先日のエルドアン大統領とプーチン大統領とのソチ会談で、イドリブに関して、政府軍等の総攻撃を中止するとともに、非武装地帯(15〜20辧砲鮴瀉屬垢襪海箸筌蹈轡△肇肇襯海旅臚吋僖肇蹇璽襪寮瀉屬合意されたことは報告したかと思います(いつから始まるかとか、その規模とか、パトロールする地域とかの詳細は不明)、今度はmanbij(クルド系のYPGが支配していて、トルコはその排除を要求していた)での米・トルコ合同パトロールの設置合意です。

al qods al arabi net は、トルコ大統領府報道官が21日、トルコと米国はmanbij で合同パトロールを始めることとなったが、パトロールおよびそのための訓練は近く始められると語ったと報じています。

どうやら速報ベースのニュースのようで、詳細は不明ですが、このニュースが事実であれば、トルコはイドリブとmanbij という同国にとって極めて重要な地域で、ロシアと米国から欲しいものを獲得した、ということのようで、トルコの軍事、政治双方の面での圧力が功を奏したということでしょうか?

オスロ合意の蜃気楼(風刺画)

14qpt777[1]オスロ合意が米のホワイトハウスの庭で、イスラエルとパレスチナ(PLO)代表の間で署名されて(1993年9月13日)から25年も経つのですね!

トランプ大統領の登場もあり、オスロ合意は事実上反故となりつつこともあり、すっかり忘れていましたが、アラビア語メディアの中には、ちゃんと覚えていて、風刺画を載せているところもあります。

この風刺画の題は「オスロの蜃気楼」というもので、パレスチナ人がオリーブの葉を持って砂漠の中の水の蜃気楼(オスロ合意)に向かってきたが、どうもおかしいと気が付いたのでしょうか?

確かに今から振り返ってみると、当時世界中の人が、これでようやくイスラエルとパレスチナにも、希望の持てる時代が訪れたとの明るい希望を感じていた時代でしたね。

それが今ではオスロ合意とは蜃気楼だったなどと風刺されている始末です。
夢と希望は現実の世界に常に裏切られるものでしょうか?

イラン航空領域利用に対する警告(米国)

アラビア語メディア等は、米国空当局が12日、米民間航空会社に対して、イランの空域を利用することには慎重であるべきとの警告を更新したと報じています。

これは、2017年米民間機が、国籍等を特定しない戦闘機によりインターセプトされて以来出されていた警告の期限が来たのに伴い、これを更新したもので、航空局としては、事態を必要以上に深刻化してみる意図はないが、米イラン関係の悪化に伴い、米民間航空機はイラン領域の利用には慎重になるべきとしている由。

記事はさらに、上記とは別に、米国務省は米国人に対して、イランでは逮捕される等の危険があるので、イランへの旅行は避けるように、イラクについてはテロの危険性及び武力衝突の可能性があるとして慎重にするべしと旅行情報を出しているとしていま。
とりあえず。

米国の対イラン警告

アラビア語メディアは、米国がイランに対して、イラクに於いてそのエイジェントが行う如何なる攻撃に対しても、米国は迅速かつ断固たる対応をするであろうと警告したと報じています。

見出しだけ見て、イランがイラクに対する何らかの攻撃でも計画しているのを、米国が察知したのかと思ったくらいですが、どうやらこれは米大統領府が11日出した声明で、イランがイラク内の攻撃で米国人や米国の施設に損害を与えた時には、と言うことで、イランのイラクに対する攻撃の話では無さそうです。

その背景として、al arabiya net は、7日にはバグダッドのグリーン地域(政府官庁や米大等外国大使館があるところ)に3発の臼砲弾が落下し(この事件は報告済み)、8日にはバスラの米総領事館周囲に3発の臼砲弾が落下した事件を上げています。
(記事はそこまでで、それら事件と米国の警告との関連については明記していません。
想像するに、おそらく米としてはバスラでイラン総領事館が襲われ砲火されたことに対する報復として、イラク内の親イラン民兵…要するにイランのエイジェント・・・・が行ったことと見ていて…何らかの証拠があるか否かは不明…、それに対する警告を行ったものではないでしょうか?)

シリア南東部に関する米露の応酬

al qods al arabi net は、イラクとヨルダンに近いシリア南東部のal tanafに関して、ロシアと米国が互いに警告を繰り返したと報じています(記事ではアラビア文字はal natafと読めるが、現地情勢に鑑みal tanafの誤りでしょう)。

記事によると、ロシアは今週米国に対して、米兵数十名が存在するシリアの地域を攻撃すると警告した由。ロシアはその警告の中で、反政府軍の存在するこの地域にはアルカイダやISの過激派が存在すると警告した由。

これに対して米国も複数の書簡を送り、米兵の存在する地域を攻撃しないように警告した由。
米軍の高官は、ロシアに対しては我々は反撃するとして、攻撃しないようにアドバイスしたと語り、米国としてはシリア政府軍等を攻撃する意図はないが、米国はその兵士や同盟国等の兵士に対する攻撃に対しては、適切な方法で必ず反応すると語った由。

http://www.alquds.co.uk/?p=1011486

このal tanafを巡ってはこれまでも衝突があったかと思うところ、シリアにおける戦略が明確なロシアと異なり、米国がこの地域の基地に固執する背景は不明。

トランプとしてはシリアから近い将来撤兵するとしているところ、その際の交渉カードとして使うつもりか?米国の支援する民主シリア軍(クルド中心)の抑えているラッカからデリゾルにかけての地域を守るために必要と考えているのか?イスラエルやヨルダンとの関係でか?
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