中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

アルジャジーラ

al jazeera netに対するハッキング

al jazeera net に対するハッキング問題は本日は一応おさまったように思いましたが、先ほどアクセスしようとしたらThe page you are trying to access does not exist.要するにこのサイトはありませんよ、という表示が出てきます。
どうやらハッキング問題はまだ完全には解決してはいないようで、明日以降もこのような状況であれば、同サイトに非常に頼っているこのブログの記事も大きく制約を受けることになるので、取り敢えず。

イスラエル・チームの放映

本日は若干趣向を変えてスポーツの話など。
昨日仏のle mondeに面白い記事が出ていたので、本日も同紙を面白半分に眺めていたら、スポーツ欄のところに、qatarのTV局al jazeerahが、その歴史で初めてイスラエルのサッカーチームの試合を全部放送したとの記事がありました。(注:記事にはないがおそらくアラブの放送局としても最初ではないかと思う)
それによると、ミュンヘンで行われたイスラエルのMaccabi-HaifaとBayernの試合が他の試合の間に挟まれて、ノーカットで放映されたとのことで、解説としてal jazeerahがこれまでサウディの放送局が有していたワールドカップ放映権を購入したからで、AJではこの試合も他の試合と何ら変わることはない、今後ともイスラエルのチームの試合も放映していくと語っているとのことです。
中東では、スポーツにしろ音楽にしろ、文化も政治に影響され、確かしばらく前にイスラエルフィルがワグナーの曲を初めて演奏した時には賛否両論が姦しかったと記憶しています(ワグナーはナチ好みの音楽家と言うことで、イスラエルではブラックリストに載っている)。
いずれにしても文化の面で一つずつでもタブーがなくなって行くのは素晴らしいことだと思います。

中東とマスコミ

本日は閑話休題、中東のマスコミについて一言。
ここは筆者の個人的な狭い経験と偏見に基づく考えなので、ぜひ他の方からのお叱りと訂正をいただきたいと思います。
と言うのは他でもないが、このブログをご覧になった方は引用されているマスコミが相当偏っていて、特に英国のBBCとeconomist が多く、後はせいぜいal jazeerahとjerusalem post位であることに気がつかれたことと思います。
一つの原因は筆者が英語以外にはせいぜいアラビア語と仏語を少しできるだけというハンディがあることですが、最大の要因は中東に関して幅広くかつ比較的中立公正な記事を流すのが、どうしてもこれら域外のマスコミであるという事情に依ります。
域内のマスコミはほとんどが政府の直接間接の統制下にあり、公正とか中立とかいうこととはほど遠いニュースばかりが流されている、というのが元中東の住人の実感です。この例外がal jazeerah(尤もカタール・・政府がスポンサー・・についてはこの限りにあらず)とイスラエルの新聞くらいでしょう。
その中で、どうしてもBBCの引用が多くなるのは、BBCが幅広く中東のニュースをカバーしている上にその報道が割かし信用置けると国際的にも個人的にも考えているからです。
じつはBBCについては個人的な思い出があり、確かあれは75年の春先だったと思うのですが、ある日サウディ(当時ジェッダに着任早々)の放送が朝からコーランを流していました。そうしたら東京からサウディの国王が暗殺されたとの報道が流されている(BBCで)ので確認しろと指示してきました。
当時外交官は長崎出島よろしくリアドではなくジェッダに「島流し」にされていましたが、リアドとの通信もはなはだ不便だし、ジェッダの外務省に照会しても確たる返事もなく、各国の大使館も困り切っていました。そのような状況で、どうしてBBCがいち早くファイサル国王の暗殺(イスラム原理主義の甥によって暗殺された)などと言う、サウディにとっての国家機密をいち早く報道できたのか、誠に不思議に思ったものです。
後で聞いたところによると、BBCは特派員と言うのは数が少ないが、そのほかに現地人でstringerと言うのを置いておいて、これがそういう情報の入手先だとのことですが、それと合わせてこれだけ国際的に影響のあるニュースを自信を持てt流すためには、本社でニュースがガサネタであるかないかについて、確実に判断できる経験と体制があるためだと思われます。
若干長くなりましたが、そういうことでBBcの引用が多いし、またeconomist 誌は、ニュースが早いとか云々よりは、その分析が信頼できるように思われるということで、またal jazeerahは比較的信頼できる現地メディアの眼ということでお伝えしているということです。
かなり偏っていると思うので、ぜひ批判をお寄せください。
 

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