中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

イエメン

ホデイダの戦い(イエメン)

イエメンの戦いは、忘れられた戦いなどと言われていますが、政府軍とアラブ連合のホデイダ攻略戦は、昨日報告の通り、再開され、al arabiya net によると、最近ホデイダ向けに重火器等を備えた大量の増援部隊が送り込まれ、市の東部(ということは海岸平野でモカに通じる道路か?)や、海岸通りで、激しい戦闘が続き、またこれらの個所や市内の重要拠点に対する、アラブ連合の空爆が激しく行われている由。

さらにイエメン北端のサアダ県(hothyグループの本拠地)でも政府軍が前進を続け、abdel malik al hohty(グループン指導者)の居所及び、このグループを創始した彼の父親の廟に接近したとのことで、過去10日間のサアダの戦いでhothy戦士1,300名が戦死したとのことです。

何しろ大本営発表的なalarabiya (サウディ系)の報道ですから、戦火のほどは、甚だ疑問ですが、ホデイダとその周辺で激しい戦闘が続いていることは事実のようで、北部イエメンへの最重要港であるホデイダの機能がマヒして、イエメンの人道危機がますます深刻化していることが懸念されます。

イエメン漁民の死(ホデイダ)

アラブ連合の支援を受けた政府軍等が、西部地域の最重要港ホデイダ攻撃を再開したことは先に報告した通りですが、攻撃された目標になかに海軍学校も含まれていた模様です。

それと、何らかの関連がありそうなのが、al jazeera net の伝える、イエメン漁民の死です。
記事によると、18名の乗った小舟艇(漁船)が、ホデイダの近くの海で、アラブ連合により攻撃され、彼らが死亡したとのことです。

それ以上の詳細は不明ですが、おそらくアラブ連合空軍にhothy海軍の舟艇と見間違われて、攻撃されたのではないでしょうか?
何しろアラブ連合空軍が誤認爆撃は得意ですから。

ホデイダ攻略戦の再開

アラビア語メディアはいずれも、サウディ等アラブ連合軍が政府軍を支援して、ホデイダ攻略戦を再開したと報じています。

それによると、アラブ連合軍は、海軍学校を含むホデイダの複数個所、特に要塞化された拠点を激しく空爆しているとのことで、政府軍等は、複数方面からホデイダの攻略を進めていて、またアラブ連合軍の海上部隊も攻撃に参加(艦砲射撃か?)している由。

一部の報道は、アラブ連合軍のホデイダ地域司令官が、今回の攻撃は前例のない激しいものだと語ったと報じています。

いずれにしても、ホデイダ攻略戦は確か7月に始められ、ホデイダ空港を占拠し、サナアとの道路も切断したと報じられて以来、ぱたりと報道が無くなるというイエメン内戦に相応しい?不思議な戦闘で(通常の戦闘では、特に絶対的な航空優勢を有している方が、空港等の戦略拠点を奪取したら、その勢いをかって、一気に攻略を進めるのが普通と思われる。2ヵ月も無為に過ごすことは、その間hothy軍の要塞化に時間を貸したようなもの!もしかしたら、報道とは違って、政府軍等の人的損失が非常に大きく、戦闘を続けられなかった可能性がある)、今回も「前例のない」激しい空爆で、、どのくらい攻略を進められるのか、疑問だが、報道のまま。

ARAMCO製油所への弾道ミサイルの発射

どうやらhothyグループはサウディ南部のジャザーンの国営石油会社ARAMCOの製油所に対して、弾道ミサイルを発射した模様です。

al qods al arabi net は、hohyグループのal maseera が、同軍のミサイル部隊が13日サウディ南部ジャザーンのARAMCOの製油所向けに弾道ミサイルbadr 1を発射したと声明したと報じています。

他方、al arabiya net はhothy軍がジャザーンの住宅地に向け、ミサイルを発射したが、サウディ防空軍が、これを捕捉撃墜したと報じています。

さらに、今回はhaaretz net が、サウディがジャザーンのARAMCO製油所向けに発射されたミサイルを撃墜したとしていると報じています。

どうやら、今回はARAMCOの製油所向けに発射されたミサイルは捕捉撃墜されたというところのようですが、このように連日イエメンから弾道ミサイルが発射されるとなると、製油所等に命中するのも時間の問題かという気もします。
尤も、これらミサイルの精度が非常に悪く、いずれも目標を大きく外れているという可能性もありそうですが・・・・

イエメン情勢(ホデイダの戦闘激化)

イエメンについては、国連主催のジュネーブ会議が開催されずに終わった(その理由は、hothy代表団が到着しなかったためだが、この問題について、hothyの報道官は、アラブ連合が代表団のメンバーに対して、帰国の保証をしなかったからとしている由・・・・サナア空港がアラブ連合軍により封鎖されているため、空港からの航空機の離着陸に当たっては、乗客リストをアラブ連合軍に提出して、その許可を取る必要がある由)ことは報告しましたが、アラビア語メディアによると、この失敗の直後から、ホデイダの周辺で激しい戦闘が再開された由。

ホデイダは北部イエメンへの主要な港のあるところで、現在までhothy軍が支配しているところ、その奪還を目指してアラブ連合空軍の援護下に、政府軍が攻撃を始めたところ、空港を攻略したとのニュースがあったのち、国際的な圧力もあり、戦闘が下火になっていたのが、政治的解決のとん挫で、再燃した模様。

アラビア語メディアによると、政府軍は、ホデイダから16kmの地点で、ホデイダからサナアその他へ通じる道路を切断した とのことです
8日〜9日にかけての戦闘で、双方に90名の死者(政府軍17名、hothy軍73名)と多数の負傷者が出たとの報道がありますが、死者の数については双方合わせて84名との報道もあります。

今後のイエメン内戦で、ホデイダを巡る攻防が大きな焦点になることは間違いなさそうですが、他方政府軍支配地域では南部分離主義者の活動も活発になってきていて、アラブ連合の中でもサウディとUAEの思惑の違いも目立ってきていて、イエメン内戦の泥沼は、今後さらに深まりそうです。
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