中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

カッダーフィ

リビア情勢(カッダーフィ家族)

28日付の al jazeerah net , al qods al arabi net の記事は、カッダーフィの家族に関するニュースをいくつか報じていますので、取りまとめ次の通り。
なお、カッダーフィご本人とその二男のセイフルイスラームについては依然として所在は不明の模様です。

1、アルジェリア外務省は声明で、カッダーフィの妻、息子のムハンマドとハンニバル、娘のアイーシャ及びその家族がアルジェリに入国したことを確認した。
彼らは陸路リビア国境からアルジェリアに入ったとのことで(ということは、先日お伝えした防弾ベンツの車列がこの家族の逃避行の車列であった可能性が強いと思われます)、アルジェリアはこの事実を国連事務局長、安保理議長及びリビアの国民評議会議長に通報した。
これに対して、国民評議会ではカッダーフィの家族を受け入れたのは、敵対的な行為であるとして抗議するとともに、彼らは公正な裁判を受ける必要があるとして、その引き渡しを要求した。

2、カッダーフィの息子ハミース(名前からして5男か)について、革命軍報道官は、beni walid wa tarfuna 地域での戦闘で重傷を負い、病院に運ばれたが、その後死亡したとと発表した。死亡日時は不明。
なお、彼はこの次に出てくる虐殺にも責任のある第32機甲旅団の司令官であった。
なお、別の筋のニュースではハミースはズレイトンの戦闘で死亡し、そこに葬られた由。

3、先日お伝えしたトリポリのカッダーフィの根拠地で発見された虐殺に関して、人権組織は、この犯罪を行ったのはカッダーフィの息子ハミースの指揮する第23旅団であったと非難した。

http://www.aljazeera.net/NR/exeres/59FBA839-AF18-46FC-A181-0B5AA056C6C9.htm?GoogleStatID=9
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/F6624B02-35F7-4C11-8FF7-F8A68E82E715.htm?GoogleStatID=9
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/A7112427-2131-438C-ADCE-8F0C1BEB3E56.htm?GoogleStatID=9
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest/data/2011-08-29-17-02-52.htm

リビア情勢(カッダーフィの所在)

トリポリがほぼ完全に制圧された後もカッダーフィの所在は皆目不明なままですが、27日付のal qods al arabi net の記事は、エジプトの中東通信を引用して、防弾車仕様のベンツの車列がアルジェリアに入ったが、その中にカッダーフィが含まれている可能性があると伝えています。

元の情報はリビア革命派の軍事筋とのことで、それによると6台の防弾車仕様のベンツを含む車列が26日朝リビア国境からアルジェリアに入ったとのことで、この車列にはカッダーフィ政権の要人が乗っているが、その中にカッダーフィが含まれている可能性があるとのことです。

このニュースはイスラエル紙のネットも報じていますが、現在までのところリビアもアルジェリアも確認することはさけているとのことです。
なお、アルジェリア外務省の報道官は改めて、アルジェリアはリビアの政情に関して中立であると声明しているところ(アルジェリアとモリタニアだけが近隣で国民評議会をまだ承認していない)、そのようなアルジェリアの立場とこのニュースは何等か関連があるのでしょうか?

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest/data/2011-08-27-06-54-52.htm

http://www.haaretz.com/news/middle-east/report-gadhafi-may-have-crossed-border-from-libya-into-algeria-1.380976

タンカーのベンガジへの回航

リビアではカッダーフィ側も移行評議会の方でも、燃料の不足に苦しんでいるようですが、4日付のal qods al arabi netの記事は、ガソリンを積載してトリポリに向かっていたカッダーフィ側に属するタンカーが途中で捕捉され、ベンガジに回航されたと報じています。

このタンカーはカルタヘナと言う名前で、37000トンのガソリンを積んで、マルタ方面からトリポリに向かう途中で、捕捉されベンガジに回航されたとのことですが、その捕捉の際にNATOの支援があったか否かについては、相反する説明があるようです(NATOの報道官は、NATOが船と通信したことは認めたが、格段の支援はしていないとしている由)。
乗組員の抵抗はなかったとのことです。

記事の要点は以上ですが、乗組員の抵抗がなかったと言うことからすれば、船はカッダーフィ側のものではなく、外国船を傭船したと言うことなのでしょうね。

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2011-08-04-13-34-20.htm

アラブの春(中東紙の漫画)

1_1063544_1_34[1]最近 al jazeerah net 等になかなか上手い漫画が出ていますので、本日の漫画などご紹介しておきます。

右手から走って来る列車の横腹に書いてあるのが「アラブの春」という字です。
ということは見れば一目で解るように、どうやらサーレハ、カッダーフィとアサドの御三方が、アラブの春号を脱線転覆させようとして、線路に石などを敷いているという図柄ですね。

石の大きさや列車の大きさとその速度から見れば、脱線工作は上手くいかず、妨害者は列車に跳ね飛ばされるということを暗示しているようにも見えます。
なお、アサドの持っている石だけがやけに小さいが、そこは余り意味はないのでしょう。

いずれにしてもサーレハは退陣の可能性が色濃くなってきたし、カッダーフィもふらふらし始めているようですが、一番手ごわいのがアサドでしょうか?

矢張り、この漫画はアラブのインテリ、青年たちの気持ちをよく代弁しているように思いますが、如何でしょうか?

トリポリの外国公館への攻撃

先日NATOのトリポリ攻撃でカッダーフィの末息子seifu al arab(カッダーフィには息子に大仰な名前 をつける癖があり、長男がseif al islam・・イスラム征服史で名高い将軍に与えられた称号、もう一人が確かハンニバルです)が死亡したことに対する抗議(報復)として、群衆がトリポリの外国公館を攻撃して、英国大使館、イタリア大使館などを破壊し、国連事務所も被害を受けたとのことです。

これに対して英国はロンドン駐在のリビア大使を国外追放し、また国連は外国人スタッフを引き上げたとのことです。

今のところ外交官等に死傷者は出ていない模様です。

http://www.aljazeera.net/NR/exeres/52A8C008-4620-4C46-A725-72F2C0A6786C.htm?GoogleStatID=1
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