中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

クルド

トルコのafrin 攻撃の開始

トルコのafrin 地域への侵攻が間近とされていましたが、トルコの国防大臣は19日、同地域への攻撃が始まったと声明した由。

攻撃はトルコ領内からのafrinへの砲撃で始まった(現地YPGによると、既にトルコから70発の砲弾が発射された由)が、現在のところ地上部隊の侵攻は始まっていない模様。
なお、トルコ国防相は、、トルコ軍のafrin 侵攻に関連し、ロシア、イランとの作戦上の調整のために、トルコ軍参謀長がロシアを訪問していると語った由(この点は既報告)。
今後何時、地上戦に移行する(要するにトルコ軍の地上での侵攻)かは不明なるも、取りあえず。

http://www.alquds.co.uk/?p=863966
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2018/01/19/تركيا-يجب-تنفيذ-عملية-عفرين-دون-تأخير.html
http://www.hurriyetdailynews.com/turkey-will-carry-out-military-operation-in-syrias-afrin-defense-minister-125975

トルコのafrin侵攻

トルコのafrin 侵攻は迫っているようですが、国際的に複雑な状況を深めている模様です。

・トルコ軍参謀長とトルコ情報局長官は、afrin侵攻に関し、協議、調整するために、18日ロシアを訪問した。
ロシアでは国防大臣と会談の予定の由。
なお、会談の内容は不明なるも、一部のアラビア語メディアは、トルコがロシアに対してシリアのS400地対空ミサイルの運用を延期するように要請したと報じています。

・米国務省報道官は、トルコに対してafrin 侵攻を中止するように呼びかけた。

・他方シリア外務次官はトルコがafrin に進攻すれば、これはシリアに対する侵略であり、シリアとしては断固としてこれを阻止する考えであると語った。

・トルコはその後も、afrinに隣接する地域への装甲車、砲、兵員、特殊部隊の増派を続けていて、これらの部隊及び協同している自由シリア軍に対して、最大限の警戒態勢をとるように命じた。
兵員の数は20000とも16000とも報じられている

・トルコ政府は、トルコの作戦はafrin の他、場合により、manbij 等トルコに隣接する国境地帯でも行われる可能性があるとしている。
(仮にそうなると、米軍との衝突は考えにくいも、米国の政策とは正面からの対決ということになります)

http://www.hurriyetdailynews.com/turkish-combat-operations-into-afrin-to-be-considered-act-of-aggression-syrian-deputy-fm-125946
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2018/01/18/رئيسا-الأركان-والاستخبارات-التركيين-في-روسيا-لبحث-سوريا.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2018/1/19/تركيا-تحشد-لعفرين-وواشنطن-تدعو-لعدم-مهاجمتها
http://www.alquds.co.uk/?p=863627

イスラム首脳会議(PKKの爆弾計画未遂事件)

やはりトルコはテロの危険性が強いというべきか?警察力がしっかりしているというべきか?

先日のイスタンブールでのイスラム首脳会議に対する自爆テロの計画があったが、警察が未然に阻止して、PKKの容疑者11名を逮捕したとのことです。
これはhurryiet net が警察筋の話として伝えるところですが、トルコ警察は13日(首脳会議当日)60kgの爆薬を搭載したミニバスを押収し、11名の容疑者を逮捕した由。
記事の要点のみ

トルコの国家情報局MITは、その前からPKKの動きが活発になっていることを発見し、動きをモニターする中で、そのうちの1名が、イスタンブールでミニバスを購入した事を探知した由。
MITは、彼らがイスラム首脳会議を狙っていると判断し、イスタンブールの情報局と警察が、監視カメラその他の機材を使ってミニバスの動きを監視した由。
当局は張り込みで、容疑者の到着を20時間待ち、彼らが爆薬を積み込んだところで、動き出し、2名を逮捕し、そこから残り9名の逮捕につながった由。
爆薬はRDX,PTN,HMX等で、、釘や金属片と混ぜられていて、消火器の中に隠され、釣り道具の箱に隠されていた由。
容疑者の一人が自爆する予定であった由。

http://www.hurriyetdailynews.com/police-foil-planned-pkk-attack-on-organization-of-islamic-cooperation-summit-in-istanbul-124197

クルド問題

クルド自治区問題について、その後の若干の動き次の通り。

・安保理は26日緊急会合を開き、クルド自治区問題を審議したが、会合後、イラク政府とクルド自治政府の対立と衝突に深刻な懸念を表明し、双方に対して対話を通じて問題を解決するように呼びかけた由。
この緊急会合は仏とスウェーデンの要請によるものとのことだが、上記安保理の意向表明は、会合後議長が表明したいわば会合のいわばサマリーとでもいうべく、いわゆる議長声明(決議とは異なり強制力は有さないが、声明のテキストについてはメンバー間で合意のある公式の立場表明)ではない模様。

・他方トルコ外相はクルド自治区の住民投票の結果の凍結表明は、十分ではないと声明した。
これはアンカラでアバーディ首相とトルコ政府との会談で、アバーディ首相が住民投票は無効とすべきであると繰り返し表明したことを受けて行われた。

・他方米国務長官は、イラク政府に対して、クルド政府の提案(住民投票結果の凍結、停戦、交渉)を受諾するように呼びかけた、

・(現地では散発的な衝突が続いている模様で)
ニノワ県のイラク軍はモースルの北zammarで、ペッシュメルガの砲撃でイラク軍大佐と兵士4名が死亡したと語った。この地域では前進しようとするイラク軍とペッシュメルガの衝突が続いている。
同地域ではクルドの政治家も死亡したとクルド側が発表した。
またモースルの北西では、イランの支援をうけ(いかなる支援かは不明)イラク軍とシーア派民兵が攻撃している、とペッシュメルガが語った
戦闘の後ペッシュメルガが撃退した由。

http://www.alquds.co.uk/?p=81549
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/10/26/تركيا-عرض-أكراد-العراق-تجميد-مسعى-الاستقلال-غير-كاف.html
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/10/26/تركيا-عرض-أكراد-العراق-تجميد-مسعى-الاستقلال-غير-كاف.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/10/26/مجلس-الأمن-يبحث-التوتر-بين-بغداد-وأربيل
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/10/26/تركيا-عرض-أكراد-العراق-تجميد-مسعى-الاستقلال-غير-كاف.html

北部イラク情勢

イラク軍やシーア派民兵等がキルクークを制圧したことは、広く報じられていますが(一部ではペッシュメルガとイラク軍、シーア派民兵等との間で衝突があった模様だが、どのくらいの死傷者が出たのかは不明。基本的には衝突は限定的で局地的な模様)。
キルクークでは夜間外出禁止令が敷かれ、アラブ人やトルコマンはイラク軍を歓迎しているが、クルド人家族等はシーア派民兵の報復を恐れて、自治区の方向へ避難している由。
さらに、トルコはイラク政府に対して、キルクークでのクルド労働者党PKK(トルコにとっては最大のテロリスト)の対応について、必要な支援を行う用意があると申し入れた由。
トルコ政府はまた声明でクルド自治政府に対してPKKに対していかなる支援も行わないように警告した由。

更にアラビア語メディアによると、シーア派民兵とヤズディ教徒部隊が、イラク北部のsinjar を制圧したと報じています。
ここで不思議なことに、彼らと交代にペッシュメルガが撤退し(一部の撤退は遅れている由)、クルド自治政府の旗は、総ての建物から降ろされたが、上記PKK(どのくらいsinjarに居たかは不明だが)には退去命令が出てなく、またその旗が未だ翻っている由。何か特別の思惑でもあるのでしょうか?

http://www.alquds.co.uk/?p=809918
http://www.hurriyetdailynews.com/turkey-says-it-is-ready-to-cooperate-with-iraq-on-pkk-presence-in-kirkuk-120914
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/10/17/الحشد-يدخل-سنجار-دون-مقاومة-واستقرار-الوضع-بكركوك
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2017/10/17/ميليشيات-الحشد-تسيطر-على-سنجار-بعد-انسحاب-البيشمركة.html

ということで、どうもクルド自治区を中心に北部イラクの情勢が今後の焦点になりつつありますが、トルコの言動がどこか不気味ですね。
介入の機会を狙っているのでしょうか?
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