中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

クルド

トルコ軍のPKK攻撃の切迫(北部イラク)

確かしばらく前に、トルコ首相がトルコはイラク北部のクルド地域sinjarに11の基地を保持し、兵力を倍増したと語ったと報告したかと思いますが、どうやら、トルコの北部イラクでのPKKクルド労働者党に対する攻撃は切迫してきた模様です。

al arabiya net とal qods al arabi net は、エルドアン大統領が7日夕、TVとのインタビューで、トルコ軍は北部イラクで、何時でもPKKに対して軍事攻撃を行うであろうと語ったと報じています。

それによると、エルドアンはトルコ軍は、sinjar とqandil のほかmakhmourまでの地域で、PKKの後方基地を攻撃すると語った由で、記事はエルドアンはこれまでも前者2ヵ所は、攻撃の対象として言及していたが、makhmour (モースルの南のクルド地域の由)をも攻撃の対象にすると言明したのは、初めてのことだとコメントしています。

更に両者とも、トルコ内相が4日、トルコ軍はqandilのPKK後方基地に接近しつつあり、軍事作戦が始まるのは、時間の問題だと語ったとも報じています。

http://www.alquds.co.uk/?p=950866
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2018/06/08/تركيا-تهدد-بضرب-الكردستاني-شمال-العراق-في-أي-وقت.html

トルコでは、クルド勢力YPGに対する2つの軍事作戦に対する国民の支持が高い模様であることは、昨日だったかの世論調査の結果でお伝えしたところですが、トルコ政府は大統領選挙と議会選挙を前に、基本的にトルコ系住民の支持が期待できる対PKK軍事作戦を行うつもりのように見えます。

イラクの方は、先日の議会選挙について、議会が手作業による数え直しを決議する等、現在まともな政府が存在しない模様であるところが、トルコの軍事活動の場合にどう影響するのか注目されます。

ISに対するクルド勢力の攻撃(シリア)

ISがシリアとイラクでは大部分の支配地域を失い、シリア西部のデリゾルの一部地域で若干の抵抗スポットを保持していることは何度か報告しましたが、al arabiya net は、20〜21日の夜にかけて、シリア民主軍(クルドのYPGが主力)がデリソル地域のユーフラティス東岸で攻撃をかけているが、この攻撃は米及び仏軍と協力して行われていると報じています。

シリア人権網によると、攻撃は先ず米及び仏軍のミサイルによる準備砲撃から始まったが、IS戦闘員がイラクやシリアの他の地域に逃走するのを防ぐためにイラク軍及び有志連合空軍と調整しつつ行われている由。

記事はさらにこの地域でもISは都市を支配してはいないが、未だに3つ程度の村落のを支配しているとしています。

https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2018/05/20/القوات-الكردية-تتقدم-في-آخر-جيب-لداعش-شرق-سوريا.html

朝方だったか、この地域にISの首領バグダーディが潜伏しているという報道をお伝えしましたが、その関連のニュースで、ISを追い詰めるに最も勇敢であったのはクルド戦士だが、トルコのafrin 地域への侵攻でかなりの数のクルド戦士がそちらの方面へ回されたので、ISとの戦いは一時下火になっていたというのがありました。
このニュースが事実であれば、afrin地域が治まった(というかトルコ軍が制圧してしまった)ので、一時そちらに転用されていたYPG部隊がこの地域に復帰したというところでしょうか?

米軍はともかく仏軍もミサイル攻撃で支援しているという話は仏の積極姿勢を示すものでしょうね。

トルコのafrin 攻撃の開始

トルコのafrin 地域への侵攻が間近とされていましたが、トルコの国防大臣は19日、同地域への攻撃が始まったと声明した由。

攻撃はトルコ領内からのafrinへの砲撃で始まった(現地YPGによると、既にトルコから70発の砲弾が発射された由)が、現在のところ地上部隊の侵攻は始まっていない模様。
なお、トルコ国防相は、、トルコ軍のafrin 侵攻に関連し、ロシア、イランとの作戦上の調整のために、トルコ軍参謀長がロシアを訪問していると語った由(この点は既報告)。
今後何時、地上戦に移行する(要するにトルコ軍の地上での侵攻)かは不明なるも、取りあえず。

http://www.alquds.co.uk/?p=863966
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2018/01/19/تركيا-يجب-تنفيذ-عملية-عفرين-دون-تأخير.html
http://www.hurriyetdailynews.com/turkey-will-carry-out-military-operation-in-syrias-afrin-defense-minister-125975

トルコのafrin侵攻

トルコのafrin 侵攻は迫っているようですが、国際的に複雑な状況を深めている模様です。

・トルコ軍参謀長とトルコ情報局長官は、afrin侵攻に関し、協議、調整するために、18日ロシアを訪問した。
ロシアでは国防大臣と会談の予定の由。
なお、会談の内容は不明なるも、一部のアラビア語メディアは、トルコがロシアに対してシリアのS400地対空ミサイルの運用を延期するように要請したと報じています。

・米国務省報道官は、トルコに対してafrin 侵攻を中止するように呼びかけた。

・他方シリア外務次官はトルコがafrin に進攻すれば、これはシリアに対する侵略であり、シリアとしては断固としてこれを阻止する考えであると語った。

・トルコはその後も、afrinに隣接する地域への装甲車、砲、兵員、特殊部隊の増派を続けていて、これらの部隊及び協同している自由シリア軍に対して、最大限の警戒態勢をとるように命じた。
兵員の数は20000とも16000とも報じられている

・トルコ政府は、トルコの作戦はafrin の他、場合により、manbij 等トルコに隣接する国境地帯でも行われる可能性があるとしている。
(仮にそうなると、米軍との衝突は考えにくいも、米国の政策とは正面からの対決ということになります)

http://www.hurriyetdailynews.com/turkish-combat-operations-into-afrin-to-be-considered-act-of-aggression-syrian-deputy-fm-125946
https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2018/01/18/رئيسا-الأركان-والاستخبارات-التركيين-في-روسيا-لبحث-سوريا.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2018/1/19/تركيا-تحشد-لعفرين-وواشنطن-تدعو-لعدم-مهاجمتها
http://www.alquds.co.uk/?p=863627

イスラム首脳会議(PKKの爆弾計画未遂事件)

やはりトルコはテロの危険性が強いというべきか?警察力がしっかりしているというべきか?

先日のイスタンブールでのイスラム首脳会議に対する自爆テロの計画があったが、警察が未然に阻止して、PKKの容疑者11名を逮捕したとのことです。
これはhurryiet net が警察筋の話として伝えるところですが、トルコ警察は13日(首脳会議当日)60kgの爆薬を搭載したミニバスを押収し、11名の容疑者を逮捕した由。
記事の要点のみ

トルコの国家情報局MITは、その前からPKKの動きが活発になっていることを発見し、動きをモニターする中で、そのうちの1名が、イスタンブールでミニバスを購入した事を探知した由。
MITは、彼らがイスラム首脳会議を狙っていると判断し、イスタンブールの情報局と警察が、監視カメラその他の機材を使ってミニバスの動きを監視した由。
当局は張り込みで、容疑者の到着を20時間待ち、彼らが爆薬を積み込んだところで、動き出し、2名を逮捕し、そこから残り9名の逮捕につながった由。
爆薬はRDX,PTN,HMX等で、、釘や金属片と混ぜられていて、消火器の中に隠され、釣り道具の箱に隠されていた由。
容疑者の一人が自爆する予定であった由。

http://www.hurriyetdailynews.com/police-foil-planned-pkk-attack-on-organization-of-islamic-cooperation-summit-in-istanbul-124197
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