中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

サウジアラビア

イスラエルのサウディ誘惑(風刺画)

17qpt777[1]イスラエルのサウディに対する誘惑と題する風刺画です。
サウディと思しき男が、優しい従順な羊と思って、オリーブの葉をやっていたところ、その影が映って、如何にも恐ろしい狼でした、という風刺画です。

http://www.alquds.co.uk/?p=828545

サウディ国王の退位?

本当なのでしょうかね?

アラビア語メディアには該当記事は見当たりませんが、イスラエルのy net news は英dayly mailが16日、サウディ国王に非常に近い筋のものが同紙に話したところでは、サルマン国王は来週退位し、国王位を皇太子に譲ることにしたと報じていると伝えています。

同筋は、サルマン国王は退位後も、英国女王のような象徴的な存在としての役目を果たしていくつもりだが、国王としての実権は現皇太子に譲るとのことです。
同筋は何か重大事件でも起きない限り、皇太子が来週サウディの実権を握り、これで彼の権力独占の動きは完成するとしている由。

同筋は更に、皇太子は国王としてイランの勢力拡張対策に主力を注ぎ、またヒズボッラーに対抗するためにイスラエルの支持もあてにするだろうとしている由。
ただし、y net news は、この報道の事実関係は未確認としてます。

https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-5044091,00.html

まあ、来週になればわかることでしょうが、最近サウディでは前代未聞の動きが続いていますが、この記事の通りであれば、それこそ最大の驚きになるでしょう。
(もっとも、国王の退位如何に拘わらず、皇太子が既にサウディ政府の実権を握っていることは事実でしょう)

ハリリ事件(風刺画)

aa09a88c-3bac-4a57-996f-2ffc61f271aa[1]ハリリ事件に関する風刺画です。
サウディと思しき人物が、レバノンの象徴であるレバノン杉(レバノンの主権と書いてある)を抱えて離さず、レバノン人が困惑している図です。
因みにこれはサウディと喧嘩しているカタール系のal jazeera netの風刺画です
http://www.aljazeera.net/news/caricature/2017/11/13/كاريكاتير-السعودية-ولبنان

マロン派大司教のサウディ訪問

このところ中東というか、サウディでは驚くようなことが立て続けに起きていますが、今度はレバノンのマロン派(カソリックの一派)の大司教がサウディを訪問しています。

アラビア語メディアは」、この訪問はサウディ国王の招待によるものだとして、マロン派(カソリック)の指導者のサウディ訪問は、これが初めてであり、歴史的な訪問であるとしています。
大司教はリヤドで国王の他、皇太子やハリリ・レバノン首相とも会談するとのことですが、またハリリの帰国のために尽力してほしいとのレバノン大統領から皇太子あての書簡もあずかっている由。
訪問は12〜14日までの3日間の予定の由。

http://www.alarabiya.net/ar/saudi-today/2017/11/13/بزيارة-تاريخية-للسعودية-أول-بطريرك-ماروني-في-المملكة.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/11/13/الراعي-في-الرياض-وارتياح-لبناني-لتصريحات-الحريري

最近でこそ、マロン派カソリック教徒は、親シリアに代わっていますが、これまでは伝統的にシリアのレバノン支配に反対する勢力の中心であったものですが、何しろ国王が「2つの聖地(メッカとメディナ)の守護者」とのタイトルを有するサウディに、(レバノンの)キリスト教の代表である彼らが、その国王に招待されて訪問するというのは正しく前代未聞のこと(歴史的!)なことで、ハリリの辞任表明に関連しての、サウディのレバノン情勢に対するなみなみなら関心とサウディの変化を示すものとして重要な意味があると思います。
また、通常サウディに対しては批判的なトーンの多いal jazeera net (何しろカタール系!)も、大司教の訪問については、極めて好意的な取り扱いで、ハリリの帰国の意思の表明で、レバノンでは安堵感が広がっているとも報じています。

ハリリ首相のTVでの声明

レバノンのハリリ(首相というべきか前首相と言うべきか?辞意は表明したが、大統領も正式な辞任とは未だ受け取っていないと言っているので、取りあえずは首相か?まあ、中東では何でもありですから!)については、方々でサウディでの軟禁説が流れていましたが、彼自身が12日レバノンのTVで、自由の身で近くレバノンに帰国すると表明したので、この問題は取りあえず解決(というか事実ではなかったことが明らかになった)したかと思います。
彼は、その中で辞意の表明は、レバノンの現在の状況に対して積極的な衝撃を与えるためであったとして、ヒズボッラーがシリアはじめその他の国に干渉していることを非難し、またイランの干渉も非難したとのことです。
彼はさらに彼の声明や安全に危険があったことは事実であるとして、その辺が明快になったので、帰国するとし、レバノンの為には死もいとわないとした由。

http://www.alquds.co.uk/?p=825172
http://www.alarabiya.net/ar/2017/11/12/الحريري-تركيزي-على-مصلحة-لبنان-واستقالتي-من-أجل-مصلحته.html
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/11/12/الحريري-أنا-حر-بالسعودية-وسأعود-قريبا-جدا

取りあえずは、これで彼の軟禁説は公の場で本人から打ち消された訳ですが、勿論仮説としては、彼は軟禁されていたが、あまりに世間が煩くなったので、サウディの意向で、このような「猿芝居」をさせられたという可能性も、完全にない訳ではないと思います。
しかし、問題はそのようなことよりも、そもそもなぜ彼がサウディで離任を表明した(またはせざるを得なかった)かということで、その点については、彼の口からヒズボッラーとイランの名前が出たようですが、ヒズボッラーがレバノンで「国家内国家」を形作り、その軍事力がレバノン国軍よりも数倍も上であることや、イランがシリアやイラクらイエメンイ干渉していること等は昔から、周知のことで、何も今に始まったことではありません。
そもそも彼は、大統領にヒズボッラー側の候補者であるアウンが選ばれたカウンターバランスとして、首相になった訳でその意味ではいまさらそんな問題を持ち出すのも、如何にも「今更・・・」という気がします。
もしかすると就任時に、さはさりながら、大統領等から中立的な政策をとることを保障されていたのに、それらの約束が反故にされた可能性や、そのために脅迫された可能性等あるかと思いますが、現時点ではとにかく藪の中です。
このドラマの次の舞台は、彼がいつレバノンに帰るのか?彼の辞任の真相がいつ分かるのか?サウディがどのようが反応をするのか等ですが、ハリリの辞任劇でイスラエルやトランプの動きはなかったのでしょうか?
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