中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

サラフィー主義

外国人観光客退去の内務省による否定

23日付の al qods al arabi net は、チュニジア内務省が外国人観光客がチュニジア空港に到着後、過激派のサラフィー主義者の嫌がらせで、そのまま帰国したとの報道を、完全に否定したと報じています。
 この報道の元は国際人権連盟会長 sahir belhassan (名前からするとチュニジア人女性か?)の発言だとのことです。

 記事の要点は以上で、事実関係の真相は不明ですが、最近チュニジアではサラフィー主義者による、世俗主義者、自由な服装等に対する攻撃(確かチュニジア出身の仏地方議員が夫人と娘とビゼルタを歩いていたところ、彼女らの服装がみだらだとしてサラフィー主義者に攻撃された事件があったと思います)が目立っているところ、他方ではチュニジアへの欧州人観光客の回帰が、予想よりもはるかに順調で、チュニジア経済にとっての観光収入の重要性に鑑みて、内務省としても黙っていれなかったということのようです。

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-08-23-18-09-13.htm

文化祭に対するサラフィー主義者の攻撃(チュニジア)

17日付のal qods al arabi net とal arabiya net は17日ビゼルタで開かれた文化祭をサラフィー主義者が攻撃したが、警官隊が催涙ガス等を使用して、彼らを解散させたと発表したと報じています。

サラフィー主義者がこの文化祭を攻撃した理由は、参加者の一人がレバノン人シーア派で、イスラエルに収監された居た男で、彼がシリア情勢について、問題を起こしているのは米国およびシオニストであるとしてアサド政権を擁護する発言をしたからとのことです。

なお、チュニジアのサラフィー主義者はシリアの抵抗運動を支持するとの立場を決めているとのことです。
これだけから見ると、シリア問題のチュニジア等中東諸国への波及問題と思われますが、記事によるとサラフィー主義者は、このビゼルタの文化祭で、その前にも13〜14日夜間のチュニジア人俳優で反イスラムとされる俳優の出演する劇の上演を攻撃し、15〜16日夜間にはイランの劇団の劇をイランがシーア派であるとの理由で攻撃したとのことですので、シリア情勢の波及というよりは、宗教問題、宗派問題と過激派集団であるサラフィー主義者の行動の問題だろうと思います。

なお、記事は世俗派等は、ナハダが主導する現チュニジア政府が、イスラム過激派に甘すぎると非難しているとのことです。

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-08-17-12-26-50.htm
http://www.alarabiya.net/articles/2012/08/17/232776.html

サラフィー主義者と警官との衝突

エジプト選挙でのサラフィー主義の躍進が注目されていますが、チュニジアでもサラフィストがより大きな役割を求めて、政権の特に世俗主義者との確執が注目されています。

17日付のal qods al arabi net は、同日金曜礼拝後に、先日のマルズーキ大統領の発言に抗議してデモを行ったサラフィー主義者と警官隊が衝突し、警官隊は催涙ガスを使って、彼等を解散させたと報じています。負傷者や逮捕者の有無については不明。
記事によると、彼等の抗議は先日エジプトの放送からの取材に対し、マルズーキ大統領が彼ら(サラフィースト)が犯罪人であって、チュニジアには彼らの居場所はない、と発言したことに対する抗議で「一人の神以外に神はない、世俗主義反対、マルズーキは神の敵だ」等と言うプラカードを掲げたとのことです。
なお、この発言に関しマルズーキはこれを撤回して謝罪しているとのことです。
また、記事はナハダは、チュニジア社会の懸念を抑えるために、イスラム法を押し付けることはないと強調しており、サラフィー主義者の宗教に対する公共の場でのよりおおきな役割、と言う要求に対してもこれを抑えるように努力していると解説しています。
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/E5195646-2A8B-4F59-91AE-39E18FD8C590.htm?GoogleStatID=9

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