中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

スーダン

スーダン大統領の国連出席問題

スーダン大統領が国連総会出席のため米国への査証を求めた件は先に報告しましたが、確か昨日だったかのアラビア語メディアのネットは、この件の取り扱いで国連は板挟みになっていると報じていたかに思います。
案の定、19日付al arabiya net は国際刑事裁判所ICCは米国政府に対して、バシャール大統領が米国に脚を踏み入れたら、これを逮捕するように要請したと報じています。
記事はなお、米国務省はこの査証要請を「遺憾だ」としているが(国連と米国との取り決めで国連の会議への出席者の査証はこれを出すことを義務付けられている)、他方米国はICCの加盟国ではないので、仮にバシャールが訪米しても逮捕する義務はないとコメントしています。

記事の要点は以上で、確かに米国に逮捕の義務はありませんが、ダルフールでの大量虐殺に責任があるとされるバシールが米国に堂々と乗り込んできて、それを逮捕もせずに見逃したら、米国内のオバマ批判は相当強くなるでしょうね。
オバマとロウハニの会談の可能性と言い、毎年国連総会の舞台は、色々なドラマを提供してくれます。

http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/2013/09/19/-الجنائية-الدولية-تطلب-من-واشنطن-القبض-على-البشير.html

スーダンの武器工場の爆発 2

スーダンのカルトゥームでの武器工場の爆発とスーダン政府によるイスラエル機(4機)による攻撃との非難は朝方お伝えしましたが、その後al qods al arabi netはアラブ連盟が、スーダンに対するテロ的攻撃を非難したと報じています(その他エジプトも同様に非難した模様です)。

記事からはアラブ連盟がイスラエルの関与について何処までスーダン政府の主張を支持しているかは不明で、むしろテロ活動を非難しているように見えます。

他方、jerusalem post netはスーダン政府が、安保理によるイスラエル非難を求めているとしつつ、記者からの質問に対してバラク国防相はコメントすることもない、とのそっけない答えをしたとのことです。

取りあえずの報道をとりまとめると以上で、個人的にはイスラエルの攻撃は極めてあり得ないことだと思っていますが、他方爆発は単なる事故ではなく、何らかのサボタージュと言う可能性が強そうですね。仮にそうだとしたら、一体如何なる勢力の仕業でしょうか?スーダン内の南スーダンに近い所の勢力とかダルフールの勢力との可能性も考えられますが、今のところ単なる推測以上のものではありません。

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-10-25-07-59-11.htm
http://www.jpost.com/International/Article.aspx?id=289215

(訂正)
その後のal jazeera net の記事は、エジプト及びアラブ連盟がスーダンに対するイスラエルの攻撃を激しく非難したと報じています。
しかし、記事の中身を読むとエジプト外務省はスーダンに対する攻撃を激しく非難し、エジプトはスーダン政府と国民と共にあると言っているだけで、イスラエルの空襲云々の言葉はなさそうですし、またアラブ連盟も事件の調査を緊密にフォローしているとしているだけで、これまたイスラエルの空襲の証拠など言及していません。
取りあえず

南スーダン・イスラエル関係

イスラエルは、南スーダンの独立後最も早くこれを承認した国の一つで、またお互いに外交関係の樹立の合意をしていましたので、当然予測していたところですが、両国は早くも外交使節団の交換、援助等について合意した模様です。

これは29日付と30日付の al jazeerah net の2つの記事が報じるところですが、これは29日最初のイスラエルの公式使節団が南スーダンを訪問し、大統領以下と会談した後で、南スーダンの外相が発表したところです。
公式使節団はイスラエル国会の副議長の率いるところで、南スーダン外相は近日中に駐イスラエル大使を任命し、相互の首都に大使館を開設すると発表しました。

またイスラエル使節団は、農業、石油資源大臣、道路橋大臣とも会談し、農業分野を含む多くの分野でイスラエルが南スーダンの国造りに協力することになったとのことです。
またイスラエル団長も記者会見で、イスラエルは農業、教育、科学等の分野で協力する用意があり、南スーダンの国造りに貢献したいと考えていると述べた由。
またイスラエルは南スーダンの大統領に対して、イスラエル訪問を招請したとのことです。

記事の要点は以上ですが、イスラエルは予想通り、極めて迅速に南スーダンとの関係構築を図っていますが、50〜60年代にかけてイスラエルの経済協力がブラックアフリカ諸国との関係強化に大きく貢献したことを考えると、世界でも最も貧乏な国の一つである南スーダンに対するイスラエルの経済協力は大きな魅力といえるかと思います。
そこで問題になるのがスーダンで、スーダンでは特に与党などが、南スーダンのイスラエルとの密接な関係は、スーダンのみならず、地域全体にとって不安定要因になるとして、強く異論を唱えています。

今後のイスラエル・南スーダン関係およびそのスーダン等の周辺国に対する影響が注目されます。

http://www.aljazeera.net/NR/exeres/CAD8D088-AADD-4A2E-959C-91AD384C6D43.htm?GoogleStatID=9
http://www.aljazeera.net/NR/exeres/C5D33703-6C3C-46EB-8B66-544AB67A8A72.htm?GoogleStatID=9

スーダン(両首脳の会談)

スーダンについては来月の南部の独立を前にして、軍事衝突が続いて緊張が高まっていましたが、12日付の al jazeerh net の記事によると、バシールとサルバ・キール(注アラビア語からの音訳)の南北両首脳が、12日アジスアベバで協議することになったとのことです。

これはアフリカ連合の高級委員会のムベキ(南アフリカ大統領)の斡旋によるもので、最近の軍事的緊張及びその他独立のためのアレンジについて話し合うとのことです。

現地での情勢については、abyei 地区のことが国際的にも大きな関心を呼びましたが、その他石油地帯であるwahda 州が爆撃されたとのニュースをお伝えしましたが、その他でも南と北の境界線付近で、スーダン空軍が爆撃等の活動を強め、多数の住民が避難しているとのことです。

この点について、南北の境界線については細部について未確定のところが少なくなく、北としては独立以前に既成事実を作っておく意図かとの疑いが強いとのことで、南の軍の報道官は北が地上軍を進めてきたら、南軍としてはこれに対し軍事的に対抗すると述べたとのことです。

http://www.aljazeera.net/NR/exeres/B10E5D49-164D-49BE-ACDD-27F03DA1564A.htm?GoogleStatID=9

☆ウィキペディア(日本語)
  ・ オマル・アル=バシール
  ・ サルバ・キール・マヤルディ

スーダン情勢(スーダン空軍の爆撃?)

近く南部が独立するスーダンでは、国境線上の abyei を巡り、戦闘があり、スーダン軍が同地方を占領しているとして安保理も非難声明を出しましたが、今度は更にその南部に対するスーダン空軍の爆撃のニュースです。

10日付の al qods al arabi net は、南スーダン軍の報道官が同日スーダン軍機が9日wahada州(abyeiのある南コルドファン州の南の州)のyau地区を数機に渡り爆撃したと語ったと報じています。

記事によるとこの地方は産油地帯で、南スーダン軍としてはこのようなところまでスーダン軍が活動を広げているのは、産油地帯を制圧するとの意図の現れであるとして、最大限の警戒態勢をとっているとのことです。
いまのところスーダン軍からのコメント等はない模様です。

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2011-06-10-12-50-24.htm
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