中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

ドイツ

リビア情勢

リビアではトリポリを巡る戦況は、相変わらず一進一退の模様ですが、アラビア語メディアから、取り敢えず。
  • トリポリの戦いはもうすぐ1ヵ月になるが、この間の死者は345名、負傷者は1652名に達し、55000名の住民が戦闘地域から避難した。
  • サヘル地域を訪問中の独メルケル首相は、リビア問題について、欧州が統一した政策をとる必要があり、特に仏・イタリアが欧州の統一政策に含まれる必要があると語った(これまで仏がhaftar将軍支持、イタリアが統一政府支持と見られているが、特に仏は軍事的にも介入しているとみられている。)メルケル首相は更にリビアでは至急停戦と政治的解決の努力が必要と強調した。
  • (政治的にはトリポリで、西部(トリポリ等)と南部の議員が、リビア議会を開催しようとしていることは報告済みですが)そのうち42名の議員が開催予定のホテルに集まり、会議の枠組み等について協議した。(議会が開催されても議長が、その正当性を否定することは必至で、むしろリビアの分裂をさらに進めるのみか?)
https://www.alquds.co.uk/%d9%85%d9%8a%d8%b1%d9%83%d9%84-%d8%aa%d8%af%d8%ae%d9%84-%d8%b9%d9%84%d9%89-%d8%ae%d8%b7-%d8%a7%d9%84%d8%a3%d8%b2%d9%85%d8%a9-%d8%a7%d9%84%d9%84%d9%8a%d8%a8%d9%8a%d8%a9-%d9%88%d8%aa%d8%b7%d8%a7%d9%84/
https://www.alarabiya.net/ar/north-africa/2019/05/02/ميركل-تدعو-الى-موقف-أوروبي-مشترك-حيال-ليبيا.html
https://www.alquds.co.uk/55-%d8%a3%d9%84%d9%81-%d9%86%d8%a7%d8%b2%d8%ad-%d9%85%d9%86-%d8%ac%d8%b1%d9%91%d8%a7%d8%a1-%d8%a7%d9%84%d9%85%d8%b9%d8%a7%d8%b1%d9%83-%d8%ad%d9%88%d9%84-%d8%a7%d9%84%d8%b9%d8%a7%d8%b5%d9%85%d8%a9/

元IS戦闘員の取り扱い(シリア東部)

確か、米政府が欧州諸国政府に対して、シリアで拘留されている、自国のIS元戦闘員を引き取り裁判にかけるように求めていることは、先に報告したかと思います。

この問題は未だに解決していないようで、おまけにal sharq al awsat net によれば、その数は1000名にも上るとのことで、現地のクルド勢力にとっては大きな負担となっている模様です。

その数からしても、深刻な問題で、今後どうするのか国際社会としても避けては通れない問題だろうと思いますが、それにしてもこれだけの人数の裁判と言うのは深刻な問題ですね。
取りあえず記事の要点のみ。

クルド自治政府の外国局長が言うには、全部で6000名、そのうち西側諸国等の外国人1000名の、元IS戦闘員がユーフラティス川東岸で拘留されている。これら外国人は50ヵ国の出身者で残りはシリア人とイラク人の由。

彼は、これら元戦闘員とその家族(夫人や子供等12000名に上る由)は、クルド勢力にとって大きな重荷で、繰り返し西側諸国に対して、その引き取りを要求してきたとしている。

米政府も西側諸国に対し、引き取りを求めているが、彼らは躊躇しており、米政府としては現地で国際裁判をするために拘留所と刑務所の建設を検討し始めている由。

クルド勢力としても、西側諸国の立場、及び現地での裁判が、彼らの犯した行為に対する証拠や承認を容易に得られることから、現地で国際基準で裁判をすることが適当かと考えている由。

リビア情勢(安保理、アラブ連盟その他の国際的動き等)

リビア情勢が混とんとしていることは累次報告の通りですが、アラビア語メディアから次の通り、
  • 安保理では、英国の決議案(停戦及び無条件の人道援助の支援等)がメンバー国に配布されていることは先に報告しましたが、al qods al arabi net は、ロシアが、例え間接的でも、haftar側の責任を追及するような如何なる文言にも反対していて、未だメンバー国の同意を得られていないと報じています。同ネットは更に、ドイツが安保理の緊急会合を求め、18日非公式協議が開かれると報じています。
(停戦等に関する英国決議が出され、常任理事国のロシアがいちゃもんをつけているときに、更に何が議論できるかは不明です。
それにしても、EUは仏・伊が対立し、EU代表と仏が対立し、更に内容は知らないが、独が別に出てくるという状況で、EUの統一外交政策など何処かへ行ってしまいましたね。)
  • 他方、統一政府のセラージュ首相は国際刑事裁判所にhaftarを戦争犯罪人として告発した模様ですが、更に緊急アラブ連盟の会合を要請し、21日会合が開かれる模様です。
(但し、こちらの方も、サウディ・UAE・エジプトの3国枢軸 対 カタール等の対立もあり、何らかの積極的な結果が出るとはみられない。)

シリアに関する4国首脳会議

ロシア外務省が、近くシリア問題に関するロシア、独、仏、トルコの4首脳会議が開かれるだろうと語ったことは、先に報告しましたが、どうやらこれらの国の間では現実に何らかの動きが(米国抜きでシリア問題の今後について話し合うとか)あるようですが、関連の報道取りまとめたところ次の通りです。

  • 独首相は17日の記者会見で、これらの国が4首脳会議の準備を進めていることを明らかにし、会議の開催に関する独の支持を表明した。会議の時期については言明しなかったが(会議には関係国の外務省等が十分事前準備をする必要があるとした由)、このような会議はシリア問題の最終解決に資するであろうとした由。同首相はシリアのイドリブ問題について、エルドアン大統領と協議したが、近くロシアのプーチンとの協議する予定であると語った由。
  • そのプーチンとメルケル首相であるが、プーチン大統領は18日ドイツを訪れ、メルケル首相とシリア問題、ウクライナ問題、新たな天然ガスパイプライン問題について協議する予定の由。米国はこの会合にいら立っているが、特に新しいパイプラインは独のロシアの天然ガスに対する依存度を増すだけであるとして批判している由。ウクライナや東欧諸国も、このパイプラインがロシアの影響力を増やすと懸念している由。
  • 他方、トルコの国防相と情報機関の長官は、突然ロシアを訪問し、ロシア国防相等とシリア問題、特にイドリブ問題について協議した。

http://www.hurriyetdailynews.com/turkish-defense-minister-intelligence-chief-in-russia-to-discuss-syrias-idlib-135917
http://www.alquds.co.uk/?p=997798
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2018/8/17/ميركل-تدعم-قمة-رباعية-بشأن-سوريا-فماذا-عن-واشنطن

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