中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

ムバラク

ムバラク裁判(群衆の反応)

エジプトではムバラク元大統領に対する無期懲役の判決等に対する抗議集会がタハリール広場等で行われていますが、特にムバラクの息子2人と警察幹部6名が無罪となったことに対する抗議が3日も未だ同広場や他の主要広場で行われているとのことです。
4日付けのal qods al arabi net は、群衆がタハリール広場に連なる10月橋の一部を閉鎖したと報じています。
また群衆が非常に多く集まったこともあり、特にタハリールでは押し合いへしあいで104名が負傷(全体では113名負傷の由)したと報じています。
これ以上混乱が拡大しなければ良いのですが。。。。。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2012-06-04-06-35-58.htm

タンタウィ議長の証人出頭

3日のムバラクの裁判の際に、彼の弁護士の一人が、最高軍事評議会のタンタウィ議長の証人としての出頭を求め、多くの外電が驚いたこととコメントしていましたが、4日付のal qods al arbi net の記事は、治安責任者(氏名等不明、誰のことでしょうかね?)が4日、タンタウィ議長は裁判所が求めれば、出廷する用意があると語ったと報じています。

この責任者が誰か不明なので、果たしてこの情報が正しいものか否か判断もできませんが、仮に同議長が証人出頭することとなれば、元元首の裁判に最高軍事評議会の議長(多分確認はしていないが現在は元首扱いでしょう)が出頭するというそれこそ前代未聞のことが起きる訳です。

なお、記事は専門家筋の話として、ムバラクは政権にあった時には重要なことはすべて把握していたので、弁護士としては、軍事評議会を困らせるために議長の出頭を求めたとコメントしていますが、同時にムバラクは軍を醜聞に巻き込むつもりは無いともコメントしています。

いずれにしても、この裁判があらゆる意味で世紀の大裁判であることは間違い無く、弁護側の要請した証人の数が、1500名に上ると言うのですから、真面目な裁判を行えば、相当の時間がかかり、革命勢力の要求している早期判決など到底無理なことと思われます。

また裁判の結審までムバラクが持たない可能性は極めて強いと思います。

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest\data\2011-08-04-18-20-13.htm

エジプト情勢(親・反ムバラク派の衝突)

表題を書いていて、一瞬時間が逆戻りしたような感じがしましたが、25日付けの al jazeerah net の記事によれば、カイロの中心街でムバラク支持の群衆と反ムバラクの群衆が衝突して数十人が怪我をしたとのことです。

記事によると24日の夜、カイロの中心のムハンディシーンにムバラクの釈放を求めて約800人の群衆が集まり、これに対して300名の群衆がムバラクの不正と裁判の必要性を主張し、双方の間で衝突が起き、投石等で数十人が(軽い)怪我をしたとのことです。
なお、現場には機動警官隊が出動し、双方の群衆を解散させたとのことです。

記事の要点は以上で、事件としては小規模ですが、背景も不明で、また他のメディアの報道も見当たりませんが(エジプト紙も含めて)・・但し記事にはムバラクの写真を掲げる群衆の写真もあり、デモがあったことは間違いないと思われる・・ムバラク時代は未だ良かったと言う感情をもつ民衆も一部には根強いのでしょうか?

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest/data/2011-06-25-04-49-54.h

この後でhaaretz の記事を読んでいたら、この記事が出ていて、怪我人は20名とのことです。

http://www.haaretz.com/news/mideast-in-turmoil/mubarak-supporters-clash-with-opponents-in-cairo-1.369510

ムバラクとサダト暗殺

21日付のal qods al arabi net の記事は、故サダト大統領の娘が、ムバラク前大統領はイスラム過激派によるサダト暗殺に関与していた証拠があるとして、エジプト最高検察に訴えるとともにムバラクをサダト暗殺容疑で裁判にかけるように要求したと伝えています。

記事は以上ですが、確かにサダトの暗殺の時ムバラクはサダトの隣に立っていて、サダトが多数の銃弾を受けてほとんど即死したにも拘らず無傷であり、憲法に従って大統領となりその後の長い独裁生活を送ったので、当時ムバラクの事件関与説と言うのが一部でささやかれていたことは事実です。ただこの噂は要するに状況証拠以上の何物でもないと思われていました。

その後、何しろ彼が大統領ですから、エジプト国内で彼についての調査や事実究明がされた事はなかったと思いますが、一旦大統領職から追放されるといろいろなことが出てくるものですね。

因みに大統領の暗殺は死刑になる犯罪です。

http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest/data/2011-03-21-11-09-28.htm

謎に包まれるムバラク一家の動静

エジプト検察当局がムバラク一家の出国を禁止しその資産の調査を始めたとのニュースがありましたが、その後ムバラク一家の動静は謎に包まれています。
2日付のal qods al arabi net はムバラクがサウディのタブクにある軍の病院で、この5日間ほどがん治療(化学療法とのこと)を受けているというニュースがあるが、軍事評議会がこのニュースを否定したと報じています。
また同紙はムバラクの逃亡防止のために、軍事評議会が前大統領の側近の何人かを遠ざけたとも報じています。
他方、2日付のal ahram net はごく短い記事で、ムバラクはがん治療のためカイロの軍病院に入院したとのニュースを軍事評議会が否定したと報じています。
このニュースはal qods al arabi の方でも報じていますが、こちらの方は権威筋が同紙に対して、ムバラクは現在もシャルムッシャイフにいるが、出国禁止のニュースを聞いて健康状態が悪化していると語ったと報じています。
その記事はまた、ムバラク夫人とガマルが個人機でロンドン向けに出国しようとしたが、失敗したとのニュースも伝えています。
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=today\01z499.htm&arc=data\2011\03\03-01\01z499.htm
http://www.alquds.co.uk/index.asp?fname=latest/data/2011-03-02-06-16-27.htm
http://www.ahram.org.eg/459/2011/03/02/25/65232.aspx#comments
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