中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

ヨルダン

ヨルダンの大雨被害 2

ヨルダンの死海に近い地域での大雨、洪水のために、児童の乗ったバスが巻き込まれ、児童らが犠牲になった事件は先に報告しましたが、al arabiya net によると、その後犠牲者の数はさらに増加し、死者20名となった(負傷者は35名)とのことです。

このため王宮庁は3日間半旗を掲げて弔意を表し、国王もバハレンへの訪問を取りやめたとのことです。

また教育大臣は、事故に関し、調査を行うと発表した由。
取りあえず。

ヨルダンの洪水被害

世界的な異常気象の所為か、中東各地でも大雨、洪水の被害が生じていることは累次報告の通りですが、今度はヨルダンでスクールバスが巻き込まれた大きな事件です。

勿論、スクールバス以外にも被害が出ている可能性があるかと思います。

al arabiya net とal jazeera net は、ヨルダン中南部の死海に近い地域で25日、大雨のための洪水でスクールバスが流され、児童ら18名が死亡し、34名が負傷し、更に多数が行くへ不明になっていると報じています。

当局はヘリを出して遭難者を探すとともに、死海ではボートを出して捜索している由。

元対テロ責任者の暗殺(ヨルダン)

この事件の重大さについては、現時点では良く分かりませんが、al arabiya net は、ヨルダン情報局の元対テロ責任者が23日殺害されたと報じています。

記事によると事件が起きたのはヨルダンのmadba市の彼の自宅の前で、何者かが彼の名前を呼び、本人かと聞いたのに対し肯定した途端に射殺された由。

犯人が逮捕されたとの情報もあるも、当局は否定して、引き続き捜査中としている由。

https://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/2018/10/23/الأردن-مقتل-لواء-متقاعد-بالمخابرات-بهجوم-مسلح-أمام-بيته.html
ヨルダンは伝統的に情報機関が強力なこともあり、この種のテロは比較的少なかったと思われるが、このところ米政府の大使館のエルサレム移転問題の影響をもろに受け、更には税金問題等で社会不安が広がっていたこともあり、事件の背後が注目されます。


取りあえず報告したのち1620頃al arabiya net を眺めていたら、当局が犯人を逮捕したとの記事が出ていました。
それによると、尋問の結果、犯人はこの将校が2006年ロシアで彼が逮捕された事件の背後にいて、その後も何度か彼の仕事をダメにしたと考え、付け狙っていたと自白した由。
ということで組織的なテロというよりは個人的な恨みの線上の犯行のようですが、想像するに、彼が過激派の一員としてマークされていたことに恨みを抱いたということの様です
取りあえず

イスラエル・ヨルダン関係(イスラエル大臣の警告)

ヨルダンが、イスラエルとのは平和条約の付属議定書で、イスラエルに貸与していた2地点(場所は昨日の記事に書いておいたので、必要があればご参照)の貸与を延長しないとイスラエルに通告したことは昨日報告しました。

ネタニアフとしては、今後交渉でその延長を獲得したい意向のようですが、al arabiya net は、イスラエルの農業大臣(確か2地点ともイスラエル人が農業をしていたはず)が、ヨルダンがその延長に応じなければ、イスラエルとしてはアンマン(ヨルダンの首都)に対する水の供給を停止すると警告したと報じています。

現在のところイスラエルがアンマンに、どの程度の水を供給しているのかわかりませんが、まさに中東の水戦争というところでしょうか?

因みにこのヨルダンの決定は、国民の要求に国王が応じた結果ということですから(各地で国王支持のデモがあったほか、y net news によれば議員80名が国王を支持した由)ヨルダン国王が決定を覆すことは難しいと思われますが、al arabiya net はイスラエルはこの問題がヨルダンとの関係に悪影響が出ると懸念していると報じています。

対イスラエル貸与地問題(ヨルダン)

481464395[1]今朝方、ヨルダンとの平和条約を結んで、イスラエルの過激派に暗殺された故ラビン首相の没23周年記念お話を書きましたが、その関連でもうひとつ。

この平和条約の付属議定書で、ヨルダンからイスラエルに貸与されていた2つの地域(地図参照)の契約期間が25年で11月1日に終了することになっているところ、イスラエル紙及びアラビア語紙メディアは、ヨルダン外務省がイスラエルに書簡を送り、この貸与の延長はせず、1日で契約が切れることを正式に通報したと報じています。

ネタニアフ首相は、契約更新の為にヨルダンと交渉するとしているとのことですが、haaretz net が、ヨルダン国王は、国民の圧力を受けて、契約を打ち切ることにしたと報じている通り、最近のヨルダンにおけるイスラエルの諸政策に対する民衆的な反発から考えても、契約の延長は無理でしょう。契約が切れると、1年以内にヨルダンへ返還することになっている由。

これ自体は、ある意味では極めて小さな問題ではありますが、現在のヨルダン等イスラエルに隣接する国の対イスラエル感情の反映という点で、ご参考まで。

イスラエルとアラブの共存、平和はトランプやサウディ皇太子の思惑にもかかわらず、さらに遠のいていく感じがします。
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