中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

日本

西日本大雨災害と生き延びた馬の話

35fb6239-9573-4cf5-806f-c1d1ec271d81_16x9_1200x676[1]この写真は見覚えのある方も多いと思いますが、今回の西日本の大雨で、確か岡山県で屋根の上に避難していて助け出された、介護施設の人気のペットの馬さんです。

al arabiya net が、屋根の上に避難していて、足を怪我はしたものの、無事救出された小型馬が、日本で大きな話題になっているとして、大きな写真数名とともに報じています。
矢張り感動を与える物語というのは、洋の東西を問わないのでしょう。
https://www.alarabiya.net/ar/social-media/2018/07/11/صور-فرس-قزمة-تثير-تعاطف-اليابانيين-في-خضم-الفيضانات-.html

安倍総理のイラン訪問中止(サウディ系メディアの報道)

イランに関するニュースをもう一つ。

イランといっても日本のニュースですが、al arabiya net は安倍総理の大きな写真とともに、総理が7月半ばに予定していたイラン訪問が中止になったと報じています。

これは安倍総理に近い筋の話ということで、日本総理のイラン訪問は1978年以来(福田総理だったと思うが、シャーに対する反対運動が激化して、厳戒の中で行われ、確かお返し晩さん会にもイラン側の閣僚が出席できなかったような事情があったかと記憶しています)だが、最近のトランプのイランに対して圧力を加えるとの政策と、安倍総理がこれを支持していることから中止になったとのことです。

記事はまた、トランプは同盟諸国に対してイラン原油購入を中止するように求めたが、日本はイラン原油はその長期的エネルギー計画に入っていて、中止は無理だと答えたとしています。

しかし、現在日本のイラン原油は全輸入原油の5%にまで下がっていて、トランプはイラン原油の全面禁輸を求めるだろうとしています。

記事は更に安倍総理は、今月11日以降パリ、ブラッセル訪問に引き続き、サウディ、、エジプトを訪問予定としていますが、こちらの方はどうなるのでしょうか?
(伝統的な?日本外交からすれば、何らかの理由を見つけてバランスをとるものでしょうが、今回はトランプが相手で、そのお友達のサウディとエジプトは訪問するのでしょうね)

https://www.alarabiya.net/ar/iran/2018/07/03/رئيس-الوزراء-اليابان-يلغي-زيارته-المرتقبة-إلى-إيران.html

このブログを始めたときに、お断りしたように、このブログの趣旨がアラビア語の現地報道から中東情勢をお伝えするもので、アラビア語が拙いこともあり、時間ばかりかかるために、日本の報道はほとんど真面目に読んでいないので、この件について日本でより正確な報道があるかどうかさえ知りません。

日・イスラエル関係

イスラエルのhaaretz net は、安倍総理のイスラエル訪問に関連して、日本のパレスチナ支持にもかかわらず、日本とイスラエルの関係は着実に増進しているとの記事を載せています。
基本的には冷静な分析で、おそらくはイスラエル政府のブリーフに基づくものかと思うので、記事の要点のみ下記の通り。

尤も表題は、「中国の影響が増大するにつれ、日本はイスラエルとの関係強化にむかっている」とあるが、本文では中国の問題は論じられていない。
なお、昨日書いた河野外相のイスラエル、パレスチナ首脳の東京での和平交渉への招請についても、記事の最後で一言だけ触れています。
おそらく、haaretz という中立的な立場のメディアから見ても、その重要性は高くはないということなのでしょうね。

「安倍総理はパレスチナとイスラエルを訪問し、アッバス議長と会談した後、日本が資金援助をしたジェリコの近くの工業団地を訪問しその後ネタニアフ首相と会談することになっている。
両首脳はイランの核問題、北朝鮮の核問題等について協議し、イスラエルと日本間の直行便についても話し合うことになっている。
日本とイスラエルは1952年に外交関係を結んだが、関係は緊密とは言えなかった。
基本的には日本がその石油輸入の90%を中東からしていることで、日本企業はアラブボイコットを無視することに慎重であった。
もう一つの理由は日本の平和主義で、日本は海外の紛争にかかわることを避け、パレスチナに同情的であった。
しかし、安倍総理が登場し、より積極的な外交を目指し、また石油価格の低落もあった。
関係者によれば、一つの転機は、福島原発の事故で、この時イスラエルは種々の支援を提供した。
イスラエル首相が2014年訪日し、2015年には総理が訪問し、その後両国関係は着実に進み、日本の対イスラエル投資は20倍となった。
またイスラエルは大阪に第2の通商代表部を開いた。
また両国はともにインドとの同盟国であることも関係を促進している。
両国をつなぐもう一つの問題が核で、北朝鮮とイランの核開発は共通の課題である。
しかし、パレスチナ問題に関連しては、日本は依然としてパレスチナ寄りである。

https://www.haaretz.com/israel-news/.premium-despite-support-for-palestinians-japan-seeks-closer-ties-with-israel-1.6050372

日本決議案に対するロシアの拒否権

シリアでの化学兵器使用に関する安保理決議案ついて、ロシアが拒否権を使ったことは先に報告しましたが、ロシアはまた同じ問題について17日再度拒否権を行使しました。

今度は日本の決議案ですが(アラビア語メディアは、それほど細部に拘らないので、自信はないが、どうやら共同提案国はなく、日本単独の決議案の模様)、その決議案は、先の米国の決議案が廃案となったことを受けて、安保理と化学兵器禁止条約機構の調査団の任期を30日延長して、その間、国連総長と同機構事務局長が、今後の作業の在り方について検討し、提案することを求めるというものの由。
今回も反対はロシアの他にボリビアだけで、中国は棄権した由。(ほかに棄権の有無…例えばエジプト…は不明)

http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2017/11/18/مجلس-الأمن-سيصوت-على-تمديد-قصير-لعمل-لجنة-كيمياوي-سوريا-.html
http://www.alquds.co.uk/?p=828688

通常は極めて大人しい日本が、ロシアの拒否権行使が予測される問題について、決議案を提出したことは、日本政府としては相当思い切った行動かと思います。
矢張り安倍総理の決断でしょうか?
北方領土問題への跳ね返りなど考慮はしたのでしょうね?

カタール問題(安倍総理の発言)

いや驚きました。
本日のal jazeera net に、安倍総理の大きな写真と、日本が他のアラブ諸国の対カタール措置は酷で、論理的ではないと語ったと出ていたからです(その後、この記事の扱いはかなり小さくなりましたが、まだ出ています)

記事によると、総理はカタール首長に電話をして、その中で、日本としてはカタール問題の影響が拡大していることを懸念しており、クウェイト首長等の調停のための外交努力を支持していると伝え、カタールに対する措置は酷で論理的ではないと語ったとのことです。
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2017/6/28/اليابان-مطالب-دول-الحصار-قاسية-وغير-منطقية

ここまで総理が踏み込んで発言するというのは、日本としてはあまりないことですが、実はこのカタール問題についても欧米では、トランプ大統領が明確にサウディなどの肩を持った発言をし(しかも国務長官等は慎重に中立的な発言に終始している)、他方ドイツ外相がカタールの肩を持った発言をしたことくらいで、残りは仏大統領をはじめ、皆、慎重に中立的な発言に徹し、問題の拡大を懸念し、早期の外交的解決を支持するというトーンだからです。
日本は確かカタールの天然ガスを購入しているとは思いますが、それ以上にサウディ等からの石油にも依存しており、この問題については特段どちらかの肩を持つべき理由もなく、特にカタール寄りの発言をしたとも考えにくいですね。

想像すれば、そこは日本ですから、カタール首長との会話の中で、柔らかく対応していたところ、先方が自分の立場を理解支持してくれたと解釈したというところではないかという気がします。
関係閣僚等の問題発言や失言が続く安倍内閣でも,総理はまだ大丈夫だろうと思うのですが・・・
もっとも、この発言は国内ではほとんど報じられていない模様で(報じられていても見ていない可能性はあるが)偏った報道か否かも不明ですが、とりあえず。
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