中東の窓

長年、日本の外交官として中東に深く関与。中東から見た国際関係を日々発信するブログ。

UAE

UAE機に対する銃撃

どうもテロの話ばかりで気が引けますが、バグダッド空港に着陸しようとしていたUAEのfly dubai航空の飛行機が、26日夕刻銃撃されたとのことです。
機体に対して3〜4発の銃弾が発射され、乗客2人が軽いけがをしたとのことですが、航空会社は確認していない由。
いずれにしてもUAEの他の航空会社は、政府からの警告でバグダッドへの運航は停止していた由にて、事件を受けて空港が一時閉鎖されたが、27日運行が再開されたとのことです。

http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/iraq/2015/01/27/إغلاق-مطار-بغداد-بعد-إصابة-طائرة-إماراتية.html

とりあえずの状況は以上で、犯行声明等はなく、犯人像も不明ですが、小銃弾が着陸態勢の航空機に当たったということは、よほど空港の近くか空港内からの射撃の可能性が強く、今回は運が良かったとしても、怖い話です。
因みにUAE空軍はISに対する空爆に参加していて、その隊長の一人が女性であることで話題になりましたが、UAEの対IS攻撃参加との関係等は不明です

仏のUAEでの基地建設

本日の朝日新聞が、かなり大きく、仏がUAE(日本語ではアラブ首長国連邦、湾岸にある7首長国からなる連邦。日本ではどうしてかその中でもドバイが有名)で、陸海空の軍事基地を建設したが、そのうちミラージュ戦闘機を含む空軍機は既に駐留しており、海軍関係では空母は係留できないが万が一の場合には沖合に空母を係留してこれにサービスできるようになっており、9月には駐留軍人が500人になると報じています。

これまで仏のあちら方面の軍事基地と言えばアフリカの角のジブチの基地しかなかっただけに、イランの対岸で、しかもイランと湾岸内の島の領有権をめぐって対立しているUAEに基地を建設したということは驚きですが、朝日に依ると仏紙のFigaroはイランをめぐる情勢が緊迫化してくる可能性に備えたものとの見方を流しているとのことです。

そもそも湾岸は歴史的に英国の独占的地域で、第1次大戦後の英仏の旧オットマントルコ帝国領分割の密約であるサイクスピコ条約でも、イラクから湾岸にかけては英国の独占的地域とされていました。

その後英国に代わって米国の影響力が増大してきたときでも、仏の影響はイラクの石油等との関係で若干増大したものの、近い将来湾岸に軍事的プレゼンスをする等と予想していたものは多くないと思います。

従来の仏の伝統的外交では、米国の軍事努力を肩代わりしたり、これと余り密接に協力することは一種のタブーでしたが、サルコジ大統領が仏のNATO軍事機構への復帰を決めて以来、仏の姿勢に大きな変化が生じたものと思われます。

いずれにしても仏のUAE基地は現在のところでは、ソマリア沖での海賊対策に大きな役割を果たすものと思われますが、イランと国際社会の関係が緊張してきた場合にどのような役割を期待されているのか、非常に注目されるところです。
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