最近アクセスが増えているのですが、「吉野敬介 佐村河内守」で検索してくる人が多い。僕が佐村河内氏の自伝は吉野敬介氏の自伝を元ネタにしている可能性が強いということをしたのが受けているのですが、ここまでの反響になるとは思わなかった。
 裏付けの取れる話ではないのでブログで書いただけなのですが、吉野敬介氏のウィキペディア欄に「2014年に佐村河内守が話題になった際、ジャーナリストの角田裕育によってその経歴について吉野との類似点が指摘された」と記載されているので驚きましたよ(ちなみに自分で書いたスパムではない)。
 週刊誌のスクープ記事並の反響だ。単にブログに書いただけなのに。しかし、吉野氏を注目している人からは興味深かったのだろう。
 正直、吉野氏の経歴の偽りには僕も失望しているのだ。「暴走族リーダーで偏差値25から4ヵ月の受験勉強で国学院大学に合格。明治や学習院にも合格した」というド根性には敬意を持っていたのだ。また、これは不可能ではないのだ。
 日本史の偏差値を2ヶ月で25→70にして早稲田に合格した人の話があるし(ただし、英語と国語は成績が良かった人らしい)、吉野氏の自伝にあるように古典を中心に猛勉強して偏差値70位にしておけば英語が3割程度しか出来なくても合格可能である私大はあるのだ。
 中学一年生程度の学力があれば2〜3教科を集中勉強して私大合格は可能だと思う。ただ、奇妙に思うところはあった。吉野氏が入学したのは夜間部だったのではないかという疑念を持っていたのだ。何故なら、彼は高校卒業後、中古車屋に就職していて(実はちょっとしたバイトらしい)、本格的に社会人生活をしながら合格したのであれば夜間部に入学し、仕事も続けたのではないかということだった。
 彼の事だからもしそうなら、
 「俺は親のスネカジリ学生とは違う。社会人として合格したのだ」
 という記述がないのは何とも奇妙だと思った。これは自分が定時制出身だったので解るが、高校・大学でも夜間部出身者は結構そういう経験を誇りにしてるのだ。
 僕は経歴的には自慢出来るものではないし、当時はまだ景気が良かったから一流官庁(?)に木っ端役人としての就職歴もあるし、惰性で職場と学校をグルグルしていると、どうにか卒業出来てしまうものなのでそんなに威張ることでもないだろうと思っているから、大して自慢しない(ただし、新聞奨学生を理系や医学部でやり通した人は凄いと思う)。
 だが、吉野氏の話が実話なら自慢するに値するだろうし、してもいいと思ったのだが、僕が未読の著作には「成人式用に高価な20万円のスーツを買ってもらった」とか「授業料70万円を小遣いに使った」等々、苦学生とは無縁の話が出てくる上に、言語道断なのは「セブンーイレブンの深夜のアルバイトで弁当を盗んで友達に売った」と公言しているそうだ。長年、コンビニ取材をしている者としてはよく「内引き」がばれずに首にならなかったと思うが(普通は棚卸で判る)、オーナーの苦労など何も知らないのだろう。
 彼が人気講師である嫉妬もあるのだろうが、報われないのが、「吉野先生を見習って第一志望の明治に合格したけど国学院に入学した」とか「自分も国語の教師になろうと思った」という人々。失望感とか絶望感とかどうにもならないのではないか。「知らぬが仏」だよな。



 「だからお前は批判されるんだ やり直せ! 50前ならやり直しがきく」・・・皮肉るとこんな感じかな?