千と千尋の経済学のblog

今まで、『千と千尋の経済学』シリーズをキンドル(電子書籍)で出版したり、YouTubeで動画を作成してきました。 このブログでは、もう少し自分の好きなように金融や経済の意見や解説を書きたいと思います。 特にアメリカの株式市場の動向とオプション取引について、役に立つ情報を発信していくつもりです。 ちなみに私の投資手法:Be contrarian and be lucky than good d(^_^o).

PANW531決算が予想以上に良かったので、61日の株価は118ドルから138ドル前後まで約17%も上昇しましたd(^_^o)

PANW(パロアルト・ネットワークス)の株価が24%も暴落しました (^^;)」に書いたように、前回の228日の決算ではCEO Mark McLaughlinが「our weaker performance is primarily caused by go-to-market execution issuestoo many territory splits and market segmentation)」と認めたため大きく売られることになりました。

今回の好決算要因は「execution issues」が解消された(たぶん)ことに加えて、決算前の世界的規模のサイバーアタック(WannaCry)でセキュリティ銘柄に対する市場センチメントが大幅に改善したことも貢献していると考えられます。

PANWの前のCEOLane BessCNBCFast Moneyインタビューに次のようにPANWの課題について答えています。

1.       Better Organize Sales & Distribution Channels

2.       Revisit Acquisition Targets

3.       Reexamine Market Initiatives

特に2番目に関する彼の主張は、今のPANWは最初の頃のベンチャーの規模ではないので、新技術を開発したスタートアップや企業などを買収すべきと言うものです。具体的な企業名としては、日本でも利用されているZscaler」を挙げていました。

さて、PANWの好決算に続いて、41日の記事「ルルレモン(LULU)の株価が23%も暴落しました(^^;)」に書いたとおり、実はLULU62日の決算も予想より良く株価は11%以上上昇しました。

LULUのオプションは4月に購入して以来、ヘッジを外していたSept 10 Call@6.35$7.8で売り、新たに買い増していたDec 15 Call Spread 50-70Sell Call 70のヘッジを外しました。

今回のブログを書こうと思った理由は、PANWの時は決算前にすべてのオプションの手じまいをしたのに、LULUの時はなぜ決算のリスクを取ったのかについて考えてみようと思ったからです。

LULUCEO Laurent Potdevin330Jim CramerMad Moneyに出演して、「we identified the issues very early on in the quarter from an assortment standpoint and from a visual merchandising [standpoint] online, and we've taken drastic steps to fix it」と答えており、第2四半期の業績に対して対策を講じていると話しておりました。

しかし前期の決算報告が始まって最初の1時間で66ドルから50ドルまで株価が暴落したのを見たJim Cramerは、今期の好決算を見て、LULUのビジネスモデルが他のスポーツアパレルメーカーと違ってユニークで文化的な価値観を体現しているとわかってはいたが、LULUのボラティリティの高さにはついて行けなかったと述懐しています。

さて、それでは最初にPANWのオプションの手じまいについて説明します。前のブログ「PANWの株価が5ドルも上昇しました(^^)」に書いたように、ヘッジを外していたJun 16 Callの満期が近かったことが第一の手じまいの理由、次にPANWのショートポジションの増加を懸念したからです。

PANWShort Interestの推移をみると、PANW2月末の決算に対して空売りが大成功を収めていることがわかります。しかし180ドルから110ドル台まで暴落した後も、5月のサイバーアタックにもかかわらずショートポジションが急激に増加しています。

つまりショートサイドはPANWの業績が更に悪化するとの予想に賭けたため、今回の好決算はshort squeezeを引き起こして17%も株価の上昇になったと考えることができます。

panwShort
実はショートサイドの予想に反して、PANW株価の最新チャートを見ると、3月から4月の株価は下がり続けていますがMFIMoney Flow Index)は上昇傾向にありました。つまりPANWに関する否定的なニュースや分析が氾濫してショートポジションが積み上がる中で、ロングサイドのスマートマネー?は底値を買っていたように思われます。

panwChart
その一方、LULUのチャートを見ると、MFIを含めてすべての統計指標が悪く、特に5月に入ると株価も下がり続けてオプションを売るような状況ではありませんでした。

この下落の理由は、LULUの問題と言うよりも、小売業界に対する株式市場のセンチメントが最悪だったからです。アマゾンの株価が高騰するにつれ、「アマゾン一人勝ち」を囃した評論家やアナリストは毎日のようにデパートやショッピングモール銘柄、アパレル・小売業の銘柄の売り推奨や各付けを引き下げていました(^^;)

luluChart
このようにLULUをめぐる環境は最悪であったにもかかわらず、PANWと違って、LULUShort Interestの推移を見ると、前回の決算時の空売りの成功以降、ショートポジションは今期の決算に向けて積み上がっていません。つまりLULUの業績見通しは、ロングサイドもショートサイドも非常に予測困難だったと言えるかも知れません。
luluShort

つまりJim Cramerが言うように、毎回、決算のフタを開けるまで株価がどうなるかわからない銘柄に投資するのはリスクが高すぎると言うことです。結果論ですが、LULUのオプションを決算まで持ち越して利益を確保できたのは、単に運が良かっただけだと言うことでした~(^^;)


最近の想像を絶する技術革新を目の当たりにして、いろいろと考えさせられます。

例えば昨年3月、世界のプロ碁士トップ5に入るイ・セドルが囲碁のAIアルゴリズムAlphaGoアルファ碁)によって41敗の戦績で圧倒され驚きました。

この事件をきっかけに、「ロボット変える教育の未来」(共著)を執筆して、人工知能(AI)がどのように私たちの生活や仕事のあり方を変えていくかについて考えてみました。

さてイ・セドル棋士がアルファ碁に負けたとき、世界ランキング1位の中国の柯潔棋士は「自分はアルファ碁には負けない」と言っていました。

そして今年の523日から27日にかけて人類最強の棋士とアルファ碁が対戦しましたが、柯潔プロアルファ碁33という一方的な結果になりました(実に残念な思いがしました)。つまりわずか1年足らずの間に、アルファ碁はプロ棋士トップを凌駕する「能力を身につけた」ことになります。

この衝撃的な結果から、2029年に人工知能が人間を超え、2045年には1台のコンピュータが全人類の知能を超越すると言う未来学者のレイ・カーツワイルの予測がますます現実味を帯びてきました。

しかし最近の技術革新のすさまじさはAIだけに限定されていません。仮想現実(VR)や複合現実(MR)・拡張現実ARの進化も驚くばかりです。

私は大学のeラーニング経済学と言う授業で金融リテラシーを教えていますが、実は金融リテラシーの重要な要素として「イノベーション」(ライフスタイルを変える)があります。

AIを積んだロボットが私たちのあらゆる生活のスタイルを大きく変えることは容易に想像できます。しかし学生さんはまだAIを「ドラエモン」やSFの世界の話だと思っていますが、予想よりずっと早くロボットの社会が現実化されてきているためその対応を身につけなければいけません。当然、金融リテラシーの技術においても、ロボット(AI)による大変革が起こっています。

この「世界を変える」イノベーションの中でも、マイクロソフトのMR(複合現実)は驚くべきものです。最初にMRの具体例を見たのはマイクロソフトのホロレンズ技術のリーダー、アレックス・キップマンの「ホログラム時代の未来にあるものTED Talk20163月)です(日本語のサブタイトルもあります)。またゲーム「マインクラフト」を使ったホロレンズのデモ2015もビックリしました。

このような技術はすでに現実社会の中で実現しており、教育の現場でも採用されています。

私がこのような技術に強い関心を示すのは、時間や物理的な制約を乗り越えることができるからです。その結果、大学内に囲い込まれている教育機会を開放して世界とつながることができる、つまりドラエモンの「どこでもドア~」のような道具を手に入れることができるからです。

実は今から10年以上も前に「SecondLife」と言う仮想空間のオンライン世界にワクワク・ドキドキした経験があります。この仮想世界を素晴らしいと思ったのは、現実社会のようにセカンドライフの中でビジネスができる点でした。ただし大学内で授業取り込むためのハードル高く、うまくいきませんでした。

しかしそれから10年が経ち、VRを使ったゲーム機で遊べるようになり、またPokémon GoARだけでなくカタログ商品洋服の試着ARなど普及が進んでいます。またMR進化しています。近い将来、VRゲームのように私たちもMR安価に使う生活が来ることでしょうd(^_^o)

最近、ビットコイン 1ビットあたり2000ドルを超えて史上最高値を更新 しています。その $2373 Bitcoin×1634 万コイン=388億ドル(約 4.3兆円)に達しました。

そもそもこの急激な価格上昇は、今年に入ってビットコインのETFSEC に承認されると言う予想 によって引き起こされたと考えられていました。しかしビットコインETFは結局SECによって承認されなかった のに価格上昇が収まらず、完全にバブル様相 を示しています(^^;)

ビットコインバブル
この暴騰の理由は、従来の中国人 の需要だけでなく日本人の買いが急増しているから だそうです。まさか最近のランサムウェア要求従ってビットコイン支払 日本人が増えた?なんてことはないと思いますが・・・。

そこで今回のブログでは、『千と千尋の経済学:デリバティブの「け物語」ありのままの 姿見せるのよ~ Kindle版)の「講義9.1  ビットコインと福沢諭吉っさん」を参考に、ビットコインについてもう一度考えてみたいと思います。

まずビットコインの革新的なイノベーションは、インターネット上で自律的な取引・両替・決済機能を実現し、その取引履歴の「信頼性」を分散型のインターネット参加者の協力によって担保するところにあります。つまり、円やドルを独占的に発行して流通させる中央銀行や金融機関の非効率な金融決済システムを不要にする「金融インフラ」を提供するところです。

そのイノベーションを実現するビットコインの基本的な技術は、ブロックチェーン(block chain)、ハッシュ関数 (例:TeleHash)、とP2P (例:BitTorrent)になります。

このようにビットコインの革新的な発想と技術は世界を変える可能性があり、現在はIoTFinTech 、そしてAIと結びついて更に大きな進化を遂げることでしょう。

また前のブログ記事「マイナス金利とゲゼル貨幣と最低賃金 」にも書いたとおり、長年にわたるデフレを克服できない日銀の金融政策の課題を解決するには、ゲゼル貨幣の概念をビットコインの技術によって実現することができることも指摘したいと思います。

具体的には次のようなモデルを考えることができます。

実現可能なゲゼル貨幣を創造するため、ビットコインの技術を使って日本銀行券の電子マネー化を行います。そして日本銀行は両替所の役割を担うことにより電子マネーのお金の信用を担保し、流通量を調整します。こうすることでビットコインの問題を解決しながら、日銀の悲願であった物価調整を実現できるわけですd(^_^o)

ビットコインの問題点はYouTube をご覧ください。

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