最近の想像を絶する技術革新を目の当たりにして、いろいろと考えさせられます。

例えば昨年3月、世界のプロ碁士トップ5に入るイ・セドルが囲碁のAIアルゴリズムAlphaGoアルファ碁)によって41敗の戦績で圧倒され驚きました。

この事件をきっかけに、「ロボット変える教育の未来」(共著)を執筆して、人工知能(AI)がどのように私たちの生活や仕事のあり方を変えていくかについて考えてみました。

さてイ・セドル棋士がアルファ碁に負けたとき、世界ランキング1位の中国の柯潔棋士は「自分はアルファ碁には負けない」と言っていました。

そして今年の523日から27日にかけて人類最強の棋士とアルファ碁が対戦しましたが、柯潔プロアルファ碁33という一方的な結果になりました(実に残念な思いがしました)。つまりわずか1年足らずの間に、アルファ碁はプロ棋士トップを凌駕する「能力を身につけた」ことになります。

この衝撃的な結果から、2029年に人工知能が人間を超え、2045年には1台のコンピュータが全人類の知能を超越すると言う未来学者のレイ・カーツワイルの予測がますます現実味を帯びてきました。

しかし最近の技術革新のすさまじさはAIだけに限定されていません。仮想現実(VR)や複合現実(MR)・拡張現実ARの進化も驚くばかりです。

私は大学のeラーニング経済学と言う授業で金融リテラシーを教えていますが、実は金融リテラシーの重要な要素として「イノベーション」(ライフスタイルを変える)があります。

AIを積んだロボットが私たちのあらゆる生活のスタイルを大きく変えることは容易に想像できます。しかし学生さんはまだAIを「ドラエモン」やSFの世界の話だと思っていますが、予想よりずっと早くロボットの社会が現実化されてきているためその対応を身につけなければいけません。当然、金融リテラシーの技術においても、ロボット(AI)による大変革が起こっています。

この「世界を変える」イノベーションの中でも、マイクロソフトのMR(複合現実)は驚くべきものです。最初にMRの具体例を見たのはマイクロソフトのホロレンズ技術のリーダー、アレックス・キップマンの「ホログラム時代の未来にあるものTED Talk20163月)です(日本語のサブタイトルもあります)。またゲーム「マインクラフト」を使ったホロレンズのデモ2015もビックリしました。

このような技術はすでに現実社会の中で実現しており、教育の現場でも採用されています。

私がこのような技術に強い関心を示すのは、時間や物理的な制約を乗り越えることができるからです。その結果、大学内に囲い込まれている教育機会を開放して世界とつながることができる、つまりドラエモンの「どこでもドア~」のような道具を手に入れることができるからです。

実は今から10年以上も前に「SecondLife」と言う仮想空間のオンライン世界にワクワク・ドキドキした経験があります。この仮想世界を素晴らしいと思ったのは、現実社会のようにセカンドライフの中でビジネスができる点でした。ただし大学内で授業取り込むためのハードル高く、うまくいきませんでした。

しかしそれから10年が経ち、VRを使ったゲーム機で遊べるようになり、またPokémon GoARだけでなくカタログ商品洋服の試着ARなど普及が進んでいます。またMR進化しています。近い将来、VRゲームのように私たちもMR安価に使う生活が来ることでしょうd(^_^o)