半世紀ほど前の10月10日は、心配された前日の雨も上がり

それこそ素晴らしい「日本晴れ」でした。

10月10日の開会式は、過去100年間の気象統計を見て

決めたとのことだった。

やはり統計は的中し、真っ青な空に五機のジェット機が描く

五つの輪は、当時の私達には意表をつく演出で、万雷の拍手が湧いた。

アナウンサーも誇らしげな声で実況を伝えた。

ところで、肝心の私はと言うと、国立競技場外にはいたものの

場外の仮設の小屋のテレビに見入っていたのです。

事情を説明すると、その時のオリンピックも大変な盛り上がりで

開会式の入場券は、庶民の私どもにはとてもとても入手困難だったのです。

勿論、私もとうにあきらめ、家のテレビでの観戦、と決めていました。

ところがところが、開会式の一週間前ぐらい、ひょんなことから

「10月10日開会式」の券2枚が、天から降って来たのであります。

私はとっさに「行きます行きます」と返事をしてしまっていました。

しかもその席は、皇室の方々のすぐ近くとのこと。

新婚直後だったので、すぐ妻に報告し喜んだのであります。

が、しかし、丁度その日は義姉が上京して来るとのこと。

私は「では・・・」と妻と義姉に券をゆずったのです。

そして二人を入場させて、私はすぐ近くの小屋のテレビで開会式を

見ることになった次第です。

しかしあの日私は、聖火の臭いはにおいは直にかぎましたし

場内のどよめきもじかに聞きました。

そしてそれから49年。

「東京!」とオリンピックが決まった朝、さっそく義理の姉から

電話が入り、あの時は「ありがとう」と電話があったとのこと。

私もあの時「ゆずってよかった」「生涯忘れられない思い出になっていたのだ」

「いいことはするもんだ」と、つくづく感じました。

さあ、次の東京大会、妻と二人で行けたら最高!!と思っています。