福島の原発事故で、我が子に被害が及ぶかもしれないと
実感するまでチェルノブイリについては
さして興味がありませんでした。

でも、同じような立場になってみるとチェルノブイリのことを
もっと興味をもって知っておけばよかったと後悔しました。
チェルノブイリ

※「チェルノブイリ20 年:事故の経過、汚染、被曝、影響」
  より抜粋
このチェルノブイリでの子供の甲状腺癌発生グラフ。

1Gyの被ばく集団を参考にするよりも

もっと少ない甲状腺被ばく集団であるKIEV(キエフ)を

参考に考えてみた。

このグラフから読み解くに甲状腺等価線量30mSvの被ばくで

子供の甲状腺癌・絶対リスクは0.036%くらいでしょうか。
※発癌グループの中央値ではなく下限をとって、リスクを最大に見ています。



さて、このキエフという都市はいったいチェルノブイリから

どの程度離れている町なのでしょうか。

600kmMAP-M

およそ120kmくらい?

福島第一原発から水戸市はおよそ120kmです。(石川町で125km)

同じような距離のようです。

しかしキエフは、上図のとおりセシウム137汚染地帯

1~5Ci/km^2の範囲にギリギリ入っていません。

それなのに子供の甲状腺癌発症グラフのグループ

に入ってるのですネ





では事故当時、キエフはどのような状況にあったのでしょうか。


「チェルノブイリ原発事故による放射能汚染と被災者たち(3)
 今中 哲二」
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/GN/GN9207.html
というものがググッたら出てきたのでこれを参考に考えてみました。


ところでセシウム137による土壌汚染1~5Ci/km^2とは
(キューリー)
どのくらいのものなんでしょうか。

1Ci/km^2=37GBq/km^2とのことでした。

では、近いところで放射性降下物の非常に多かった「ひたちなか市」

のデータを見てみる。

137Csの3~4月の累積降下量
:28773MBq/km^2=28.773GBq/km^2



うおっ! あと10GBq(1.3倍)ほど多かったらチェルノブイリ

並みのセシウム137汚染地域ということでしょうか。


ちなみに比べる対象データがありませんが

ひたちなか市の131ヨウ素 3~4月の累積降下物量
:85GBq/km^2です。
Y-2


ひたちなか市の放射性降下物累積量をみると恐ろしさで

ひるんでしまいますが、気を取り直して目的のキエフの

当日の放射線量の記述をさがしましょう。







「3.避難地域の拡大」のところに記述がありました。

「4月30日午前10時から上がりはじめた。
 その日のうちに最高2ミリレントゲン/時まで上昇した」

とあります。

※2ミリレントゲン/時は、0.0175mSv/h(17.5μSv/h)

「翌5月1日、市内の中心にある十月革命広場前では、
予定通りメーデーの行進が行われた。(子供たちも全員参加強制)」
「キエフ市内の放射線量は、数日間程度0.5~2ミリレントゲン/時
 が続き」


※0.5mR/h~2mR/hは、0.00439mSv/h~0.0175mSv/h
            4.39μSv/h~17.5μSv/h

「それから徐々に減少し、5月の末には0.2ミリレントゲン/時
 程度になった」

※0.2mR/hは、1.75μSv









さて、これを水戸の状況(石川町)と比べてみましょう。

「3月15日午前5時から上がりはじめた。
 その日のうちに最高1.7マイクロシーベルト/時まで上昇した」


※キエフは、17.5マイクロシーベルト/時

「水戸市内の放射線量は、16日も一時1.1マイクロシーベルトまで
 上がったが、その後数日間程度0.23マイクロ/時が続き」

※キエフは、4.39マイクロシーベルト/時
          ~17.5マイクロシーベルト/時

「それから徐々に減少し、4月の下旬には0.15マイクロシーベルト/時
 程度になった」

※キエフは、1.75μSv/h





これらから考えるに、水戸市はキエフと同じような地理条件ですが

当時キエフは、水戸の10倍くらいの放射性物質汚染

をされたと考えられそうです。
※単純に放射線量の比較なので参考でしかありません
※石川町のテレメーターインターネットデータを元にしています


やはりこのキエフの状況からも水戸市の子供たちは、

10分の1の甲状腺被ばくと考えても、2~3mSvの被ばく

を受けたのかもしれません。

(核種比率が違うので、まったく参考にならない可能性があります)



チェルノブイリ

しかし仮に本当にそうであっても、

子供の甲状腺癌、絶対リスクとして30mSvのとき
1万人のうち40年で4人(3.6人)発症
=0.036%
(グラフから読み取ったのでアバウトです)

これの10分の1。
リスクが極低線量でも直線グラフであるならば、

水戸の子供の絶対リスク
「子供の甲状腺癌、絶対リスクとして3mSvのとき
1万人のうち40年で0.4人(0.36人)発症
=0.0036%



もちろん普段からのヨウ素取り込みの十分な日本の子供たちのことですから、
水戸の子供はきっと無事です!

※空間線量の比較だけで無事と判断するには気が早すぎると考え
 線引きしておきました。
 放射性ヨウ素の含まれた水道水の影響や野菜など
 いろいろ含めた判断を誠実で公正な専門家がきちんと判断してくださる日
 を待つしかないのかもしれません。
 また本当の結論は、5年以上経ってからの現実を見るまでは
 誰にもわからないのです。





追記)当Blog「いわき市と水戸市を比べてみる」から一部転載
自然発生率
こちらは癌自然発生率。
子供(0-14歳)甲状腺癌自然発生は、10万人に0.05-0.1人 / 年。
(水戸市の子供人口ならば、この原発事故がなければ本来甲状腺癌は0人に近い)



※(H23.7.12追記)以下は私の根拠のない勝手な妄想です。
確実に間違いがあると思われますが、一つの考えとして挙げておきます。


甲状腺がんリスクの確立は、0.0024%で計算。

水戸市 年少人口0~14歳(平成17年7月1日)
38496人(比率14.6%)・水戸市全人口263544人(合併後合算)

平成23年3月1日 水戸市人口269032人
予測年少人口39278人

平成28年頃から水戸市内での予測甲状腺癌発症数、年少者人口の半分としておよそ毎年0.5人。
要するに平成23年3月福島原発事故時、年少者約39200人の内から、およそ毎年0.5人。

1年単位でみると原発事故由来の発症者がいない場合もあるが、
40年間で見ると、原発事故時年少者だった者から、
結局最大で、およそ20数人前後、今回の事故に由来する余計な甲状腺癌発症者が出る可能性がある。

年少者でも被ばく時、3歳と14歳では確率も変わると思われます。
(放射性セシウムが子供甲状腺に貯留するというデータまであるので、
放射性ヨウ素だけ考えていれば良いのか悩みどころです)

また女性の場合、成人してからであれば、これまでの甲状腺癌
自然発生数(およそ最大で0.1~0.2%)に年を経るにつれ埋もれていきます。

数字はテキトーなため真に受けないようお願いします。
各自でご確認ください。


H24.5月追記
※4歳児で、双葉町・甲状腺等価線量400mSvの試算(弘前大)もあります。
  さらに福島の子供のう胞発生率35.8%・結節は1%
(2000年長崎子供結節及びのう胞発生率0.8%)
  (1991-1996年ベラルーシ、ゴメリ州のう胞?結節だけと思われる?1.74%甲状腺癌0.2%)
  という恐ろしいデータも出てきています。
  
  いわき市の甲状腺等価線量データそのものは不確かなので、
  この前提が間違っていれば上記の内容は意味のないものになります。
  そして、水戸でのみの想定なので千葉、東京の一部高線量地域には当てはまりません。

今やキエフと比較するよりもいわき市と比較したほうがより現実的であると考えています。




※H24.5.28追記
新聞切り抜き

水戸など周辺県において吸入被ばくよりも食品からの内部被ばくが6割から10割との内容が
新聞に掲載されていました。
参考としてここに追加掲載しておきます。
(当時「市場に流通している食品は安全です」と言っていた政府の主張をまっこう覆す内容とも言えます。
⇒「それ以外の福島県、食わされて9割甲状腺被曝」)