January 10, 2007

特別講座

新春企画とは別ネタですが。

今週は、正規の授業から一週間早くヘルスケア関連の短期集中講座が開かれている。医療のトレンドに、製薬の手順など、これまで医療業界に携わっていなかった人への入門講座のようなものだ。といっても、最新医療トレンドに関する講義は私にも非常にためになる。

今日はメディカルエリアにも足を伸ばした。見学したのはベスイスラエル病院に併設された、外科手術や内視鏡下手術のトレーニングセンター。オペ室のモックアップや、バーチャルリアリティを用いた内視鏡のトレーニング、更には内視鏡操作の練習装置が並ぶ。多くの場合、用いている道具は本物で、実際にやってみるとその良くできたプログラムに感心する。

アメリカではオペ室の生産性に関する意識が高い。これはオペ室が使いようによっては、利益の元にも、コストの元にもなることを経営側が良くわかっていることが大きい。医療従事者にとっては、オペ時間が短いほど他のことも出来るし、患者さんにとっては、オペ室の滞在時間が短いほど請求額が低くなるので基本的にはオペの効率化で得られるメリットは皆が教授できる。特に内視鏡下手術のような低侵襲のオペは、トレーニングの効果が大きいため、事前の練習は非常に好ましい。

面白いのはこの施設自体の設立資金で、必ずしも国の肝いりで始まったわけではないことだ。医師自身も出資し、あとは少数の富裕層からの出資もあったとの事。日本ではまだ、見習い的徒弟制度が根強く、効率の良さが追求されているとはいえない部分があるので、このようなトレーニング施設を導入すべきだろう。こういった施設は国に一つ、二つでかまわないし、学会などが主導して手技の検定試験だって行うことが出来る。

もちろん突発的な、予想もしなかったようなことをシミュレートするのは難しいが、大切なことは、基本的な手技とそのような応用編を一緒に、かつ限られた症例数で学ばせようとするのは大間違いだ、ということ。医師も受験で効率の良い勉強方なんかを知っているはずなのに、6年間の医療教育のなかですっかり忘れてしまったのかしら。

明日以降も面白企画が目白押しなのであった。


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Posted by acejoker at 15:08│Comments(1)TrackBack(0)授業 | 授業

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この記事へのコメント
 ストックホルムのカロリンスカ病院にもそういったバーチャルの練習機はあったけど、少なくとも消化管内視鏡のものは、ゲームの域を超えていなかったなぁ。
 あ、ペルーの私立大学病院で試用させてもらった最新型のやつだと、だいぶ改善されていたけど、それでもまだまだ…。
Posted by junkers at January 13, 2007 13:09