2009年08月29日

新党養分 政見演説より抜粋

(中略)
公平性の維持と安定興行の確保は非常に危ういバランスの上に成り立っていると考える。
もし、インフルエンザが猛威を震い、一軍主力選手10数名が発熱したとして、登録抹消を余儀なくされたチームは、最低10日間彼らを再登録できないわけです。
例え、2〜3日の静養で完全回復が認められたとしても、現行のNPBルールでは再登録まで10日が必要となる。
中日の落合監督が早くから苦言を呈したように、NPB事務局サイドは早急に特別ルールの制定と明文化が必要だと思われる。
「インフルエンザ等の集団感染により登録抹消された選手は、完治次第、10日を待たずに即時再登録を可能とする」という特別ルールを。
コミッショナーも前向きだと聞く。「興行のレベルを保つことは重要な観点」だと自覚しておられるわけで。
例えば、首位攻防の試合が二軍レベルの選手ばかりではプロ野球興行としては失格でしょう。しかし、現行ルールでは現実に起こりうる可能性があるわけで・・・。

こういった救済措置は公平性の観点から言えば正当性を欠くもの。
「二軍にも一軍レベルの選手を揃えておけばいいだけの話」と言えば、たしかに興行レベルの維持は確保できよう。
しかし、現実、ファームにも実力とネームバリューを兼ね備えた選手を余剰させているチームは某巨人くらいなもので、おそらく大半のチームは主力10人が抜ければレベルは相当落ちるはず。特に先発投手陣が集団感染にでもなろうものなら・・・

政治が担う社会保障政策や医療補助や育児対策も、その恩恵に預からない人間にとっては不公平な制度であるかもしれない。
しかし、常識的な人間であれば、ある程度の救済措置には疑問を抱かないように、日本国を運営する上で必要な納得の政策だと思われる。日本国興行のレベルを維持する為にも、育児対策やセーフティネットの確立は必要なことだろうし、就業支援や奨学金制度改革も見直す必要があるかもしれない。
ただ、公務員の所得をカットして何かの財源に充てるという方針はいかがなものか?
たしかに、退職金が多いだとか高齢職員の給与が仕事のわりに高いという批判もあるとは思うが、全体の公務員人件費の数%をカットするという緊縮傾向に懸念を覚える。
公務員が消費に貢献している事実は紛れもない現実であって、購買意欲の減退化がデフレを加速させるのではないだろうか?
モノが売れないから安売りをする。安売りするから利益が出ない。利益が出ないから給与をカットしたりリストラする。スパイラルの深みから抜け出せないのではないでしょうか?
公務員人件費削減ともなれば、民間も右に倣って「公務員だってカットされてるんだから我慢しろ」、となりやしませんか?
民主党がマニフェストに掲げる公務員人件費を20%削減(約1兆円)したとして、その財源でできる政策にどれほどの経済浮揚効果があるというのか?
もし、定額給付金(総額2兆円)の効果を疑問視するなら考えてみるべきです。
民間が公務員に倣って、給与カットや昇給0回答が続けば、経済流動性の観点では逆効果に思える。

国民の人気取りとして、「公務員人件費削減」は聞こえのいい公約かもしれない。端的に、貧困の根源を税金の無駄使いと発想する我々庶民にとって、ストレートに伝わる節約術だからだ。
各党の候補者ポスターに目立つ「生活を守る」「暮らしを守る」的なコピー。
もはや、日本は「守る」時代に突入したのだろうか?
「攻める」という気概がなかなか感じられず、政権交代を迫る民主党ですら公務員人件費削減の「守り」をアピールしてる。
もし、各党とも、「【守る】というのは、日本を前進させる攻撃的な守りだ」とおっしゃるなら、サッカーで言うパスの原則で、パスは出す人が局面を打開して確実に前方にフリーの受け手に向けて出してもらいたい。
出す人がフリーで受け手がマークを外す苦労を有する局面でのパスに第三の動きは連動しない。囲まれて簡単にショートカウンターを食らう。
スクエアやバックにパスをしてパスカットされれば、一挙に二人置き去りにさられることを忘れちゃいけない。
民主党が繰り出すチーム日本の守備局面からのパスに注視していく必要はある。


achiran at 08:58│ 競馬 | スポーツ