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もう先々週のことですが、遅れ馳せながら行ってまいりました。


そもそも『CINEMA Chupki TABATA(シネマ・チュプキ・タバタ)』とは?

目の不自由な人も、耳の不自由な人も、どんな人も一緒に映画を楽しめるユニバーサルシアター。たくさんの人々の募金によって、日本一小さくて、日本一やさしい映画館が、2016年9月1日。東京都北区田端にOPENしました!新旧とりまぜて、選りすぐりの映画を上映しています。是非、ご来館ください。(公式HP劇場案内より)

こちらが劇場の外観。商店街のビルの一角にひっそりと佇んでいます。
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JR山手線田端駅からですと、北口を出て歩道橋脇のを下りつつ商店街へと向かいます。
地図で言うと青ルートが近くておすすめです。
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劇場の入り口そばの告知ボードには手描きの戦車も。
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エントランスはこんな感じ。
ネットや電話などで予約をした場合、チケットカウンターで予約名を告げるとチケットが発券されます。予約がない場合でも席が空いている場合ならば入場できますが、予約分の席が埋まるまでは入場待ちとなります。(作品により完全予約制の場合もあります)
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入場してすぐ左手には劇場のシンボルであるチュプキの樹と、クラウドファウンディング支援者の名前が記された葉が壁や天井に飾られています。
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ポップコーンの横にはあらⅣ号!
戦車模型も飾ってあります。ガルパン劇場版上映後に視覚障害の方がこの模型に触れながら作品について色々と語っていたのが印象的でした。
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レジカウンターには募金箱も。僅かながらご協力させていただきました。
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カンテレ奏者のあらひろこさんのコンサートチラシも。ガルパンおじさんにはこれだけでもホーム感あります(笑)
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劇場入り口の壁面にはサインがびっしり。
ガルパン劇場版の音声ガイドを担当されている中上育実さんのサイン!
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また『この世界の片隅に』の片渕須直監督のサインも。8/11に舞台挨拶上映も企画されていたようですね。行きたかった・・・
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「微力だけど、無力じゃない」いい言葉。
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岩浪監督のサインも撮ったはずなんですが、写真が見つからなかったのでこちらをご紹介します。

また8月21日(月)、22日(火)には【完全予約制 応援はいいぞ!上映企画】としてガルパン劇場版の応援上映も企画されていました。行きたかった・・・また開催してくれないかなあ。


全部で20席(+満席の場合は補助椅子で鑑賞)ほどの、ミニシアターと言うよりはホームシアターというべき規模の、本当に小さな劇場です。
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スクリーンのサイズは120インチ(16:9)。大きすぎず小さすぎずで丁度いいサイズ感。
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しかしながら音響設備はガチ。360°音に包まれるフォレストサウンド(11.1チャンネルスピーカー搭載)。つまり劇場の前面だけではなく、側面、後面そして天井までスピーカーが配置されています。音響設計や監修などは全て岩浪美和音響監督がコーディネート。
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また各座席には音声ガイド用のイヤホンジャックが設置されています。
こちらにイヤホンを挿すことで音声ガイドも併せて鑑賞することが出来ます。左右それぞれのボリューム調節が可能ですので、片耳だけイヤホンを付ける場合などはもう片方をオフにしておけば音漏れ防止にもなります。
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なおイヤホンは基本持ち込みのものを使用しますので、音声ガイド鑑賞を希望される場合はイヤホン持参を忘れずに。(劇場でお借りすることもできますが、数に限りもあるため持ち込みが良いでしょう)

このあたりはHPの「シアターの特徴」をご覧頂ければと。
映画の音を振動で感じられる「抱っこスピーカー」というものもあるそうですが、残念ながら今回は体験できず。

いよいよガルパン上映開始。満席となり補助椅子も出されるほど。
開始前の場内アナウンスでは「今回も満席となりましたので、音量を1dB上げさせていただきます。それでは、パンツァー・フォー!」

拍手とともに上映開始。スタッフさんも完全にファンのノリを理解している様子です。

ダージリン様の「茶柱が立ったわ」から始まるもう幾度となく目に焼き付けてきたこのシーンも流石にこんなに小さな場所で観るのは初めての体験。しかしながらそこから始まる砲撃音は並ではありません。シネマシティよろしく座席が振動します。流石岩浪監督の音響調整。

中上育実さんの音声ガイドは『秋山優花里の戦車講座』のようなテンションではなく、淡々と必要最小限の説明のみを読み上げていきます。

しかしながら視覚情報をより詳細に伝えるための工夫は随所に凝らされています。
例えば、タイトルでは「半濁点は花の形、戦車の周りには7つの星が・・・」と目を瞑っていても意匠が分かるようになっていたり・・・
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オープニングの各チームのパーソナルマークの紹介では「立って走るカメ」「目を回したオスのカモ」など、何度も観てきたファンも楽しめる情報が飛び込んできます。
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エキシビションマッチのノンナとクラーラのロシア語でのやり取りは「日本語で話しなさいよ!」というカチューシャのご要望どおり、ガイド音声では中上さんによる日本語吹き替えになっています!ちゃんとキャラの口調で吹き替えられているところが流石
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しかしこの音声ガイド、大洗の解説がやたら詳しくない!?
肴屋本店さんはもちろん森屋菓子店さんの自動ドア〜など店舗名までガイドがあり、実際に大洗に訪れる上でも役に立つ情報が含まれています。

また「カチューシャの砲撃により撃破〜」といった説明もあり、混戦の中で誰がどのような動きをしているのかというような説明も。
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その他にも戦車回収車の説明がやたら詳細だったり、客観性の強い説明のおかげでまた一味違った劇場版を楽しむことが出来ました。発言主の表記がある字幕も物語を楽しむ上で有用ですね。

このように実況やオーディオコメンタリー(おっさんコメンタリー)とも違う、新しいエンターテインメントの可能性をこの『CINEMA Chupki TABATA』で感じた次第です。

この中上さんの音声ガイド、CDで出してくれないかな〜


ガルパンの前の時間に上映していた『この世界の片隅に』も鑑賞してきましたが、そちらの音声ガイドもやはり淡々と場面の描写を説明しています。
『この世界の〜』で特に顕著でしたが、この”小さな劇場”で映画を観るということは、これまで鑑賞してきたどの劇場とも違った価値をもたらしてくれた気がします。(あくまで劇場においての)最小単位かつ高密度での鑑賞は、大劇場でのそれとはひと味もふた味も違った「情緒の共有、鑑賞者同士の一体感」のようなものを感じました。

大劇場では人数こそ多いものの、鑑賞時は(個人的には)孤独にストーリーに没入していますが、『CINEMA Chupki TABATA』での鑑賞は、『塚口サンサン劇場』でのマサラ上映に代表されるお祭り感覚での上映や応援上映といった「みんなで作品を楽しむ」をよりアットホームにしたような感じ、とでも言うべきでしょうか。「あ、あの席の人もこの場面で感動してるんだ」というような、「分かる」を高密度で共有することで、鑑賞後に一緒に観ていた他人(もちろん障碍者を含めて)ともより気軽に友人のように語り合えそうな感覚を得られる、他では得難い体験をすることが出来ました。この他者との共感こそがバリアフリーにとっても必要なものなのではないでしょうか。

『CINEMA Chupki TABATA』でのガルパン劇場版上映は現在では8/31(木)までとなっています。残り僅かな期間ではありますが、足を運ぶ価値は十分過ぎるほどです。上映は1日2回、どの回も既に半分以上は埋まっている様子ですのでお時間のある方は是非。

予約はこちらから▶https://coubic.com/chupki/369194/express

追記:8/30の臨時上映が決定したそうです。

9/14さらに追記:帰ってくるそうですよ!