2016年08月26日

『ゴーストバスターズ』

ゴーストバスターズこちらの方が断然面白いよ!
32年ぶりに主人公たちを全員女性に変えてリブートされた新生ゴーストバスターズは、王道の物語なのに、これがコメディ映画の本道とも言える面白さが詰まったフェミニストコメディ。
オリジナルメンバーを探す面白さも相俟って、懐かしさを残しつつ生まれ変わった楽しさも存分に味あわせてもらいましたよ。

ハロルド・ライミスの訃報によりオリジナルメンバーでの続編製作が途絶えてしまったはずなのに、アイヴァン・ライトマン監督に代わりメガホンを取ることになったポール・フェイグ監督が提案したのは主人公たちを全員女性に変えてしまうこと。

しかしただ男性を女性に変えるのではなく、女性らしさを出しつつ、ガールズムービーにはならないように、むしろ分かり易いべっぴんさんお断りな世界観で新生ゴーストバスターズを見せてくれるんですから、面白くないはずがない!

逆に美人でもちょっとおバカな方がいいという女性蔑視があったオリジナルを意識して、今度は逆に男前でもちょっとおバカな方がいいという男性蔑視で素晴らしいキャラクターをクリム・ヘムズワースに演じさせちゃうんですから、これまた面白くないはずがない!

ですからゴースト関連から離れたかったエリンが旧友アビーとの絆を取り戻す展開が王道でもいいんです。ジリアン・ホルツマンの発明が実は凄すぎるじゃなイカ!という点が強烈なキャラに負けているのもいいんです。やっぱり黒人枠は博士じゃないのね♪というのもいいんです。

要はおいしいところ獲りを狙う男性市長を見返したい!あの傲慢な秘書の鼻をへし折りたい!能力があるのかどうかも分からない捜査官たちより自分たちの方が適役だと認めさせたい!という精神的エネルギーでゴースト退治に向かうのがいいんですよね。
オリジナルのように金目当てではないのが、女性が主役ということも相俟って、爽やかに感じるのがいいんですよね。

だから自然と彼女たちを応援したくなる。電話もロクに取れないケヴィンもだんだん可愛らしく見えてくる。食事風景が汚らしいスライマーを久しぶりに見ても嫌悪感よりも、懐かしさと共にこれからやっぱり退治されるのね♪という愛おしさも感じる。それがこの映画の魅力なんだと思います。

そしてオリジナルメンバー探しも一筋縄でいかないところもまた面白いこと。
まさかビル・マーレイがゴースト退治に懐疑的な教授役で出演しているのも面白ければ、ダン・エイクロイドはタクシー運転手で登場。当然パティが繰り返すおじさんの存在がアーニー・ハドソンだと分かって待つラストも楽しみでしたけれど、まさかEDロール終わりでシガニー・ウィーバーまで出演するとは!
そしてあのホテルのおばちゃんフロント係がアーニー・ポッツだと!ゴーストバスターズ社の受付嬢がホテルのフロント係に転職してるじゃなイカ!

てな訳で古い元消防署を改装したゴーストバスターズ社でポールを伝って出動するシーンが見れなかったのが残念だったものの、それを是非続編では見せていただきたい!そう思えるほど楽しませてもらった作品でした。

深夜らじお@の映画館はまだまだこの新生ゴーストバスターズの活躍を見たいです。

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2016年08月24日

『傷物語暁血篇』

傷物語パンツは返さないが、恩は返す!
これでこそ変態紳士・阿良々木暦だ!お人好しなのに孤独が好きだと格好つけては、数々の女性陣にムチャで卑猥な要求をしながらも、基本は紳士でお助けマンなところがいいじゃなイカ。
シャフトの魅力、西尾維新先生の魅力、そして『物語』シリーズの魅力も存分に味わえる。まさにこの面白さを待っていたのです!

フランス語やモールス信号のお遊びを相変わらず続けつつ、いよいよ鉄血にして冷血にして熱血の吸血鬼:キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの2人目の眷属:阿良々木暦が3人の吸血鬼ハンターから奪われた主人の身体の一部を取り戻す戦いを見せるこの『熱血篇』。

まず吸血鬼にして仕事で吸血鬼を狩るドラマツルギーとの戦いからして、まさに9割方弱者の戦い方をするのに、ここ一番では圧倒的パワーを見せつける阿良々木暦流バトルが面白いこと。
左腕を蹴り千切られても、両腕を切り離されても、驚異的な回復力で逃げに逃げる。
けれどここで勝負と腹を括ると野球ボールも砲丸も投げ続けた挙句にコンダラを高々と持ち上げる圧倒的パワーでドラマツルギーを降参させるんですもん。

しかも吸血鬼と人間のハーフにて私情で狩りを行うエピソードとの戦いも、羽川翼に被害が及ぶと我を忘れた阿良々木暦のパワーと速さが驚異的に上がっての忍野メメストップで終了。
そして人間にして信仰で非情な狩りを行うギロチンカッターとの戦いは完全に人間に戻ることを諦めた阿良々木暦の両腕巨木変化により呆気なく終わる始末。

本来なら戦うエピソードやギロチンカッターとの戦いもドラマツルギー並みに見せてほしいところですが、敵が徐々に人間へと近づいているのに対し、阿良々木暦が逆に人間から離れて行かざるを得ない最大の要因が人間が持つ心の醜さだと分かっていく、この西尾維新先生ならではの対比を存分に見せてくれるので満足しちゃうこと。

ですから逆に気になるのは、なぜ阿良々木暦はここまで孤独を好んでいた自分に対して大いなる世話を焼いてくれる羽川翼ではなく戦場ヶ原ひたぎを選んだのかということ。
普通に考えれば、孤独な自分に声を掛けてくれて、酷いことを言ってもまだ構ってくれて、事情を知っても離れもせず、自らの命が危険に晒されてもまだ世話を焼いてくれて、そのうえ生脱ぎパンツをくれた挙句に新学期にまた会おうと言ってくれた同級生女子に恋しない男なんてこの世にはいないですよ!

さらに自分が人間に戻ることを諦めないと救えないと忍野メメに言われても迷ったりもせず助けに行くなんて、これは完全に恩を返すレベルではなく、恋する女性を救いに行く男の取る行動。
自分の身体を喰い戻す度に幼女から少女へ、そして美しき乙女へと成長していくキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードには邪な眼差しだけに留め、ひたすら同級生女子に「友達になってください!」以上の行動を取っているその姿のどこに羽川翼以外の女子を好きになる余地があるというのか。そう思えるほどの羨ましい青春劇でしたからね。

ただこの『物語』シリーズは西尾維新先生作品なんですから、そんな素直に完結しないのが面白いところ。
阿良々木暦がいかにして羽川翼を恋愛対象ではなく恩人対象として見ていくのかという明確な理由付けは2017年1月公開の『冷血篇』で明かされるのでしょう。
それまでに原作は読むべきか、それとも待つべきか。う〜ん、迷うなぁ〜。

深夜らじお@の映画館は生脱ぎパンツをもらったら、恐らく色丞狂介のように被ります。

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2016年08月11日

『X-MEN:アポカリプス』

X-MEN:アポカリプス友よ、ここが帰る場所だ。
足掛け17年。ガラガラの先々行レイトショーで「敵は強大、味方はわずか」というキャッチコピーに嘘やん!とツッコミを入れていた頃が懐かしいなか、ついにこのミュータント軍団シリーズに幕が下された。
見終わって思うことはただ一つ。無名俳優だらけだった1作目からシリーズを見直したい!

ミュータントが人類を挟んで敵味方に分かれて戦っていた旧3部作とは違い、温室育ちのチャールズ:プロフェッサーと寒冷育ちのエリック:マグニートー、そして2人の間で心揺れるレイヴン:ミスティークの絆を描いてきた新3部作の完結編。

ブライアン・シンガーが始めたシリーズをブライアン・シンガーで終わらす。それは『スター・ウォーズ/エピソード シスの復讐』と同じく、シリーズ初作にいかにして繋げるかを楽しむ要素も加味された、まさにシリーズを長年見てきたファンに捧げる意味合いが強いもの。

だからこそ気になるのは前置きがとにかく長いこと。
サイクロップスの入学経緯、ジーンとの出会い、ミスティークにより導かれたナイトクローラー、そのミスティークに憧れ敵から味方になったストーム、顔が白いとミスティークへの想いも伝えきれなくなるビースト、どこへ逃げても幸せにはなれないマグニートーの不幸人生、モイラのことを忘れられないチャールズの女々しさに加え、エンジェル、サイロック、ストーム、マグニートーを仲間にするだけに凄く時間が掛かった割には全く以て信頼関係も利害関係も薄っぺらかったエン・サバー・ヌール:アポカリプス。

様々なキャラクターの説明にとにかく時間を使うので、いつまで経っても戦いが始まらない。例え始まったとしても若きミュータントたちに戦う術がないので、戦いらしい戦いにもならない…と思いきや、クイックシルバーの登場でようやく戦いがスタート。
でもプロフェッサーがアポカリプスに誘拐されて大ピンチ!な雰囲気にはならない。
けれどこのシリーズの醍醐味:各々の能力を最大限に発揮する集団戦闘が始まると自然と興奮度も上がってくること。

そしてスコットもジーンもストームも若手俳優が演じているのになぜにアンタだけノンクレジットでも一貫して出演してるねん!な、スピンオフを意識したように雪山に逃げていったローガンとジーンとスコットの三角関係の始まりの始まりを楽しみつつ、ラストはやっぱりプロフェッサーが認める最強ミュータント:ジーン・グレイの能力解放で〆るのね♪で万事解決。

材料さえあればジーンとマグニートーでどんな屋敷でも再建出来る凄さと、ミスティーク教官の下、スコット、ジーン、ストーム、ナイトクローラー、クイックシルバーで新生X−MEN誕生が嬉しくもあり、このシリーズが終わってしまう淋しさでもあると感じながら、ふと思うことは、あれれ?もしかしてプロフェッサーとマグニートーの戦いって実はただの友情のじゃれ合いとちゃうの?
若きミュータントに命を賭けさせてまで友情を確かめ合うためにじゃれ合い続ける、もとい戦い続けるファースト・ジェネレーション。

ならば、無名俳優ばかりで公開された16年前の1作目に戻って確かめようではないか。無名俳優時代に契約更新をしたがために、スターばかりの出演になっても製作費は安上がりになっていた13年前の2作目でも確かめようではないか。
本当にチャールズ・エグゼビアとエリック・レーンシャーの戦いはただのじゃれ合いなのかどうか。

見終るとそう思える、何とも心温かくなる完結編でしたが、個人的にはここで終わってほしくはない!トンデモジャパンリベンジならぬウェポンXのスピンオフ企画第3弾も楽しみですが、いつかまた本筋でも新作が見れることを楽しみにしたいと思います!

深夜らじお@の映画館はローグやアイスマンの入学経緯も見たかったです。

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2016年08月04日

第98回全国高校野球選手権大会

今年もやってきました高校野球の夏。今年も西浦達雄さんの歌声は聞けませんけど、それでもやってくるのがあの熱い感動。
リオデジャネイロオリンピックに負けない熱戦を期待したいと思います。
てな訳で本日抽選会が行われた結果はイカの通りになったでゲソ。

第1日目(8月7日)
第1試合:佐久長聖(長野)−鳴門(徳島)
第2試合:出雲(島根)−智辯学園(奈良)
第3試合:九州国際大付(福岡)−盛岡大付(岩手)

第2日目(8月8日)
第1試合:いなべ総合(三重)−鶴岡東(山形)
第2試合:中京(岐阜)−大分(大分)
第3試合:高川学園(山口)−履正社(大阪)
第4試合:東邦(愛知)−北陸(福井)

第3日目(8月9日)
第1試合:市立尼崎(兵庫)−八戸学院光星(青森)
第2試合:山梨学院(山梨)−長崎商(長崎)
第3試合:東北(宮城)−横浜(神奈川)
第4試合:近江(滋賀)−常総学院(茨城)

第4日目(8月10日)
第1試合:関東第一(東東京)−広島新庄(広島)
第2試合:京都翔英(京都)−樟南(鹿児島)
第3試合:星稜(石川)−市立和歌山(和歌山)
第4試合:花咲徳栄(埼玉)−大曲工(秋田)

第5日目(8月11日)
第1試合:八王子(西東京)−日南学園(宮崎)
第2試合:富山第一(富山)−中越(新潟)
第3試合:嘉手納(沖縄)−前橋育英(群馬)

第6日目(8月12日)
第1試合:聖光学院(福島)−クラーク国際(北北海道)
第2試合:松山聖陵(愛媛)−北海(南北海道)
第3試合:尽誠学園(香川)−作新学院(栃木)
第4試合:秀岳館(熊本)−常葉菊川(静岡)

第7日目(8月13日)
第1試合:木更津総合(千葉)−唐津商(佐賀)
第2試合:明徳義塾(高知)−境(鳥取)
第3試合:創志学園(岡山)−盛岡大付(岩手)
第4試合:鳴門(徳島)−智辯学園(奈良)

第8日目以降は追記にて。

我が地元・兵庫県の代表である市立尼崎はセンバツ・ベスト8の明石商業を決勝戦で破っての33年ぶりの出場だけに是非頑張っていただきたい!もちろん選手宣誓もね!

そして今年はとにかく初出場が多いこと。クラーク国際、大曲工、八王子、創志学園、出雲、高川学園、嘉手納。どのチームで目指せ、初戦突破!

てな訳で今年もプラカード担当の市立西宮高校ガールズも暑さに負けずに頑張ってください!

深夜らじお@の映画館は今年も7回以降にアルプススタンドで応援する女子高生の姿が中継されるのが楽しみなので、西浦達雄さんの楽曲が流れなくても、もちろんABC朝日放送系列で見ます。

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2016年07月31日

『シン・ゴジラ』

シン・ゴジラ新種使徒・呉爾羅、首都襲来!
この作品は怪獣映画としては素晴らしいかも知れない。ただ『ゴジラ』シリーズとしては軽すぎるうえに、完全に「新世紀エヴァンゲリオン」だ。
だからこそ思うことは一つ。このテーマを描くうえで、あえて『ゴジラ』シリーズにする必要はあったのか。別にゴジラでなくても良かったのではないかと。

予告編を見ていた段階から庵野秀明色=「新世紀エヴァンゲリオン」そのまんまの世界観にゴジラをはめ込んだようなテイストに大いなる不安を覚えてしまっていましたが、まぁ本編を見ると本当にエヴァンゲリオンの世界そのまんま。

ただ1954年に製作された偉大なる第1作目と同じく、ゴジラを人災と天災の融合と考え、しかもそこに福島原発事故と同等の事故が起きた場合の政府の対応をシュミレーションするかのような展開も実に興味深くて面白いのは面白いです。

特に名前がすぐには出てこないが顔を見れば分かるお馴染みの脇役俳優が豪華に起用された役者陣の頑張りと、仮想敵国や原発事故などの災害時に政府はどう動くのか、首相候補が全員落命した場合には誰が何をどう対応するのか、アメリカの要求に日本は政府としてどう対応するのかといったリアルなシュミレーションは、これまでの怪獣映画にはなかなかお目に掛かれなかったもの。

けれどこの映画には『ゴジラ』シリーズにある特有の「重さ」がない。伊豆沖ではなく東京湾に突然現れては第三形態で海へと帰る前半はあまりにも軽すぎて、全くゴジラという雰囲気を微塵も感じない。

それどころか第四形態、つまりは見慣れたいつものゴジラになって鎌倉沖から上陸してくるくだりでも、リアルなシュミレーションをしている割には何とも現実味を感じない。
自衛隊がどう対応するか、官邸がどういう議論を重ねるか、どんな有識者が活躍するのか、新幹線や在来列車を無人特攻機に使うといったくだりはどれも現実味があるのに、それらを統合したこの映画には現実味がないのは、やはり庵野秀明監督と樋口真嗣監督の実力が問題なのかも知れない。

むしろ劇中で計3回ほど「新世紀エヴァンゲリオン」の代表的なBGMでもある「ヤシマ作戦」が使われたり、日本中の電力ではなく凍結剤を集めてゴジラを封じる作戦が「ヤシオリ作戦」と命名されたりするするくだりからも、そこまで実写版で「新世紀エヴァンゲリオン」の世界を現実に投影させたいのなら、別にゴジラでなくてもいいじゃなイカと、逆に失笑してしまうほど。

結局、この映画を「怪獣映画」として見た方には高評価、『ゴジラ』シリーズとして見た方には低評価という具合になってしまうのではないでしょうか。

やはり庵野秀明監督はアニメの世界で、樋口真嗣監督は特撮技術の世界でだけ、頑張っていただきたい。申し訳ないことですが、このお二人の実写監督作品で楽しめた記憶が少なくとも私にはございませんので。

深夜らじお@の映画館は『ゴジラ』シリーズとしてこの作品を完成させて欲しかったです。

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2016年07月30日

8月戦線映画あり!

リオデジャネイロオリンピックや第98回全国高校野球選手権大会に加え、25年ぶりの優勝へ猪突猛進な広島東洋カープとスポーツ三昧になりそうな8月は、映画業界も7月に続きこりゃ客が映画館に来んぞ!とばかりに大作を敬遠する1ヶ月になりそうな気配。
これでは9月以降に凄いリバウンドがやってきそう…。
てな訳でそんな8月の注目作をピックアップです。

【8/11〜】
●『X-MEN:アポカリプス』
ついに前日譚3部作も完結…するのでしょうか?
●『栄光のランナー/1936ベルリン』
陸上界にも人種差別と闘ったヒーローがいたのか!
●『ジャングル・ブック』
人間以外全部CGって!ディズニーも凄いことやってますがな。

【8/13〜】
●『きみがくれた物語』
「きみ・物語」シリーズになってきてますよ!
●『ストリート・オーケストラ』
クラシックがブラジルに平和をもたらすなら、今すぐリオにもクラシックを!

【8/19〜】
●『ゴーストバスターズ』
いかにも!な女性陣を集めた新・ゴーストバスターズ!
●『傷物語供
存在感がちと薄すぎるぞ!

【8/20〜】
●『イレブン・ミニッツ』
11人の男女と1匹の犬がわずか11分の間に人生が絡み合うだと!?

【8/26〜】
●『君の名は。』
新海誠監督最新作だ!
●『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影』
もうそろそろこのシリーズも潮時かな…。
●『ティエリー・トグルドーの憂鬱』
カンヌとセザールで共に主演男優賞を受賞!

てな訳で8月の注目作品は
『君の名は。』
『X-MEN:アポカリプス』
『栄光のランナー/1936ベルリン』

深夜らじお@の映画館の8月は見る映画が少ない!

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2016年07月17日

『シング・ストリート 未来へのうた』

シング・ストリート僕は歌う。届けたい恋心、理不尽な日常、大切な仲間、決して諦めたくない未来への想いを込めて。
ストーリーに新鮮味は全くないのに、何て満足度の高い作品なのか。恋を経験した者にとっては何と共感出来る作品なのか。
背伸びしても届きそうで届かない。でも掴みたいこの恋と未来を後押しする楽曲の素晴らしさに涙が止まらない!

1985年のアイルランド・ダブリンには夢も希望もない。両親は離婚へ向けて動き出し、ジャック・ブラック風でロック知識豊富な兄貴は引き籠り、転校先では理不尽な校則と暴力が蔓延り、唯一希望が抱ける場所があるとすれば、それは様々なMVを生み出す、海を越えた50km先にあるイギリス・ロンドンのみ。

けれどモデル志望の1つ年上のラフィーナの気を引きたいばかりにバンドを組むと動き出したコナーの日常が変わり始める。はみ出し者ばかり集めて結成した未来派バンド「シング・ストリート」はただのコピーバンドからオリジナルを生み出すバンドへと成長していく。曇天だった日常が未来を見るだけで晴天のようになっていく。

ただ兄貴やラフィーナから言われた「悲しみの喜び」を知るようになってからコナーの気持ちが揺れ始める。未来を明るく照らす光も減り始める。
校則の名の下、平然と暴力を振るう校長に反抗できない無力な自分。音楽センスのない恋人とロンドンへ旅立ったラフィーナの幸せを願いたいが、彼女のいない空虚さを埋めることが出来ない未熟な自分。こんな悲しいことだらけの日常で「喜び」なんて見つ出すことが出来るのか?

でも夢破れてダブリンに戻ってきたラフィーナの泣き顔を見て思う。長兄というだけで苦労した挙句に引き籠りとなった兄貴の怒りを知って思う。
彼女の夢を、兄貴の夢を、僕の夢にしたい。僕が夢を叶えることでラフィーナを、兄貴を、バンド仲間を、この曇天の日常から出してあげたい。

そんな想いが全て彼らの楽曲となって表現される。だからこの映画で奏でられる音楽はどれも素晴らしい。
特に学校の講堂でのギグで演奏された楽曲にはコナーの15歳ならではの等身大の想いが溢れている。
どんなに待っても開かない扉を見つめながらラフィーナを待つ時間の長さ。
両親や兄貴が昔みたいに明るく仲良く家族としていて欲しい日常を願う妄想の時間。
観客が去っても、聞いて欲しい女性がいなくても、バラードを歌い切る覚悟。
校長の忠告など無視して理不尽な日常に歯向かう強さ。

「Drive It Like You Stole It」「Girls」「Up」「Brown Shoes」「To Find You」「The Riddle Of The Model」

シング・ストリートが奏でる全ての楽曲は、15歳を経験した全ての人がシング・ストリートを応援したくなる歌詞と音楽で構成されている。
だからコナーとラフィーナのボートでロンドンへ向かうというムチャな夢も自然と応援したくなる。あの頃、無力で未熟だった自分の分まで夢を叶えてくれ!という想いを込めて。自分も負けじとまだ未来を夢見ていたいという想いも込めて。

『once ダブリンの街角で』『はじまりのうた』に続き、またしても素晴らしい音楽映画を作り上げたジョン・カーニー監督。
今回はしっかりと鑑賞後に映画館でサントラを購入させていただきましたよ!

深夜らじお@の映画館も今、コナーと同じく恋をしています。

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2016年07月09日

『インディペンデンス・デイ:リサージェンス』

ID4-2あの日から20年。決戦に備えていなかったのはローランド・エメリッヒだけだった。
ローランド・エメリッヒがポール・バーホーベンになってしまった。20年ぶりの続編だとか、16年ぶりのディーン・デブリンとの共同作業だとか、そんなことに期待した方がアホだった。
ホンマ、2部作にならなくて良かった。ただそれだけ。

ウィル・スミスが演じたヒラー大尉は訓練中に事故死したという扱いで大統領執務室前に肖像画が飾られ、でも本当はウィル・スミスのギャラが高すぎてキャスティングされなかったらしいこの20年ぶりの続編。

もちろん期待するのは自ら志願して戦闘機に乗ってはエイリアンと戦ったホイットモア大統領に匹敵する名演説、人類が一つになってエイリアンと攻防を繰り広げるアクションなのに、この続編にはそんな期待を満足させてくれるものは微塵たりともないこと。

20年ぶりなのに全く補足説明もない世界観にキャラクター、前作の24km宇宙船とは比べものにならない4,000km以上ある宇宙船さえ発見出来ないというムチャすぎる導入、エイリアンの技術を応用したとはいえ月と地球をあまりにも短時間でかつ簡単に行き来するという現実味のない世界観。
特にエイリアン銃をあれだけ準備することが出来たなら、エイリアン言語を解読できる人物たちをもっと重宝しろよ!ハード面だけでなくソフト面も進歩しろよ!それが出来ていないから話し合いで何とか味方になってくれた白玉エイリアンを冒頭で無闇に攻撃するとかいうアホなこともしてしまうねん!という脚本は見るに値しないレベル。

加えてジェイクとディランのコンビプレーは『パール・ハーバー』やん、ホイットモア元大統領が爆弾積んで娘のためにと特攻をって『アルマゲドン』やん、その2作品に出演していたウィリアム・フィクトナーが臨時大統領ってアカンやん!というツッコミもあれば、最後に女王エイリアンを引っ張り出して始末するって展開は完全に『スターシッピ・トゥルーパーズ』やん!

確かに恋仲だったディーン・デブリンとまた一緒に仕事が出来るという嬉しさは理解出来ます。それが2人の代表作の続編となれば、その嬉しさも大きくなるのも理解出来ます。
でもどうせ作るなら、もっと思い入れのある作品にしてくださいよ。マイケル・ベイやポール・バーホーベンっぽい作品なんて作らんでよろしいねん。2人にしか作れない作品を期待していたのに、ほんま何ですの!この作品は!

てな訳で「リサージェンス」とは「一度中断していたことの再開、復活」という意味を邪推してみると、もしかしてローランド・エメリッヒとディーン・デブリンは元サヤに戻ったのか?思い出の作品でまた2人で歩み始めるのか?
もしそうなら本作の製作に気合いが入らんのは当然の話。だってローランド・エメリッヒの失恋3部作越しの恋が実ったのですから♪

深夜らじお@の映画館は久しぶりにビル・プルマンが見れて嬉しかったです。

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2016年07月03日

『ブルックリン』

ブルックリン夢が叶う場所がある。愛が待つ場所がある。
何と可愛らしく、愛らしく、優しさに満ちた青春映画なのか。
希望と孤独と無力の狭間で一人で悩み苦しんだ時期を乗り越えた時に心に沁みる、お世話になった方々への感謝と恩を年下世代へ伝えてあげることで報いたいと思える兄貴分・姉貴分としての優しさに自然と心が温かくなる。

アイルランドの片田舎では妹の優秀さは埋もれてしまうと危惧した優しき姉ローズの計らいでアメリカ・ニューヨ−クへ渡ることになったエイリッシュは、誰もが夢見た新天地で希望や不安を抱きながらも、ホームシックや孤独といった壁を乗り越えようと必死にもがく姿。

だからこそ自然とこのエイリッシュを応援したくなる。彼女が経験する様々なことにも共感してしまう。
右も左も分からない客船でトイレも使えず船酔いに苦しめば、同室の年上女性が乗船の心得から復讐の仕方、果ては入国時の心構えまで全て教えてくれる。
ホームシックで元気も出ず仕事も出来ず仕舞いならば、厳しくも優しい女性上司が神父を呼んでくれる。仕事だけでなく、プライベートの水着選びも手伝ってくれる。
寮生活で田舎娘のままでいることに戸惑えば、何だかんだ言っても寮仲間の年上女性たちが綺麗になる術を教えてくれる。寮母も母親のように心配してくれる。

思えば故郷を離れて新天地で暮らしたり、全く知り合いのいない土地で仕事に就いたりすれば、誰だって始めはネガティブな時間が続くもの。
ただそういう時こそ周囲に溶け込もうとする努力が必要なもの。一人で頑張ると肩肘張っても、それはただの世間知らずの強がり。そんなものには限界がある。

だから自分の無力さや弱さを受け入れ、そのうえで簿記だけでなく化粧などの勉強も始めていくエイリッシュが魅力的になることも、トニーというイタリア系の恋人を手に入れることも、本当に心地いいもの。
当初は姉ローズに心配を掛けたくないという気持ちだけだったのが、姉にも神父にも、さらには寮仲間にもいろんな報告をしたい、感謝の気持ちを伝えたいと思えば思うほど魅力的になっていくエイリッシュ。そんな姿をシアーシャ・ローナンが見事に演じているのも本当に素晴らしいこと。

ただ姉ローズの突然死により、アイルランドに帰国しなければならないくだりでエイリッシュの心が揺れる。
帰国直前にトニーと結婚するも、それを故郷では母親にも伝えることが出来ない。一番伝えたかった姉には墓前でしか報告出来ない。

けれど親友が紹介してくれたジムたちと訪れた故郷のビーチで彼女は静かに選択を迫られる。トニーと訪れたアメリカのビーチでは彼女はアイルランド人として大いに戸惑った。一方で故郷のビーチでは彼女はアメリカ人として颯爽と水着に着替えた。
そう、彼女はアメリカではアイルランド人だが、アイルランドではアメリカ人。いったい自分はどちらでこれから生きていくのか。それを大好きな姉の助言を得られず「自分で」決めなければならない。

簿記も出来てオシャレなデキる女でいられる故郷アイルランドか、それとも簿記も出来てオシャレなデキる女でいられる現住所アメリカか。
それを彼女が決めるきっかけはやはり初心だった。なぜ故郷を離れようと思ったのか。閉鎖的で自己都合で他人の幸せを無碍にする環境では自分の能力も心も死んでしまう。そう思ったから故郷を出たのなら、自分が選択すべき道はジムかトニーかと聞かれれば、もはや答えは分かり切っているもの。

アイルランドを出たばかりのエイリッシュはただの田舎娘だった。そんな田舎娘が都会で磨かれ、いい女になった。でも彼女はまだ「妹分」という枠から出てはいない。
しかしアメリカへ向かう船で、同郷の野暮な女の子に乗船の心得から入国やアメリカでの生活の心構えまで教えるようになったエイリッシュはもはや「妹分」ではない。少なくともその野暮な女の子からは「格好良くて綺麗」と思われる「姉貴分」だ。

そんな「姉貴分」へとまた一つ大きな階段を昇って魅力的になったエイリッシュが壁にもたれながら愛する夫の仕事終わりを待つ。その堂々たる姿はまさに愛する男を離さないと心に決めた大人の女。何と格好いいことだろう。

誰にも人生において多くの「兄貴分」「姉貴分」がいる。その「兄貴分」「姉貴分」への恩返しは誰かの「兄貴分」「姉貴分」になることだ。
だから我々も日々頑張らねばならない。「兄貴分」「姉貴分」の恩人たちに恥ずかしくない「兄貴分」「姉貴分」としての姿を見せるために。

深夜らじお@の映画館にも人生の目標とすべき大学生時代のバイト先でお世話になった先輩がいらっしゃいます。またいつかお会いしたいです。

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2016年07月02日

『セトウツミ』

セトウツミただ喋るだけの青春。でもそれがおもろいねん。
あかん、めっちゃ笑ったわ。やっぱり関西の喋りは漫才が基本だけにホンマおもろい。
まるでセトウツミというしゃべくり漫才の若手のホープが様々なテーマで75分間漫才を繰り広げ、それを存分に楽しませてくれるようなこの映画。個人的にはめっちゃ好き♪

インテリ、メガネ、ネクラなイケメンの内海。ツンツン頭、愛すべきアホ、超前向きな瀬戸。この関西の高校生2人が河原の石段で座ってただ喋るだけ。
でも大した技術もない売れっ子芸人の漫才を見るよりも遥かにこの2人の会話の方がおもろいのは、やっぱりボケとツッコミ、ネタフリとオチ、そして言葉遊びがしっかりしているうえに、話があっちゃこっちゃ飛ばない、つまりは基本ネタフリで始まったテーマでオチまで持っていく基本精神がしっかりしているから。

だから瀬戸をアフリカオオコノハズクに例えた話のオチが瀬戸と内海2人して鳴山先輩の前ですぼむというネタフリからのオチへの流れもおもろい。
相乗効果とシナジー効果に対抗して白ご飯をライスとか、自覚症状と他覚症状といった言葉遊びもおもろい。
神妙な面持ちを天丼でオチに持ってくるのもおもろい。
樫村さんに彼氏がいるかどうかを「バナナあげるから」で内海に頼もうとした瀬戸の安直さもおもろい。
その意中の樫村さんに脅迫メール改め好きな食べ物メールを送っても、アドレスすら登録されてなかった瀬戸の隣で、その樫村さんからバレンタインチョコをもらったうえに普通にメールまでしちゃってる内海が全く瀬戸に遠慮してないスカシっぷりもおもろい。

一方で余命わずかな愛猫に高価な猫缶を与えたばかりに両親が離婚するまでに発展したとか、大きな蜘蛛を退治するために木酢液を散布したらおじいちゃんが出て行ったいう瀬戸の変化球も「そっちへ行くか!」と予想を裏切ってくれておもろい。
虫嫌いの瀬戸がコバイ退治に買った食虫植物用に蟻を捕まえる本末転倒ぶりもおもろければ、「お前だって白ご飯ばっかりは嫌やろ。たまにはデミグラスソースのかかったヤツ食べたいやろ!」と必死になるアホさもおもろい。

さらに瀬戸と内海が常にカシコとアホという関係性でいる訳ではなく、話のネタに合わせて内海もアホになるし、瀬戸もシリアスになったりもするという、漫才ではなく通常の会話にはあって当たり前の役割分担なしのスタンスもしっかりしている。

つまり瀬戸と内海のキャラ立ちがしっかりしているうえに、ボケ、ツッコミ、ネタフリ、オチ、言葉遊び、天丼、スカシといった漫才=関西のしゃべくりの基本技術もしっかりしている。それでいて突拍子もないボケも奇を衒ったボケも挟まない。座る位置も終始変わらない。
自分が面白いことをアピールするような低レベルな芸人の漫才ではなく、いかにして相手を楽しませるかの応酬である関西のしゃべくり基本精神が貫徹されている。だからおもろい。だからホットミルクティー缶の飲みかけを瀬戸に渡しておきながら、ちゃっかり自分の分は用意していたという内海と瀬戸の関係性を描いたオチもおもろい。

青春の大半は無駄話ばかり。でもそれは無駄な話やない。相手を楽しませたいという想いから来る有益な話。ただその内容がくだらんだけ。でもだからおもろいねんけどね。

深夜らじお@の映画館は早くこのDVDが欲しいわ!何回も見たいねんもん!

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