2006年10月26日

『父親たちの星条旗』

父親たちの星条旗摺鉢山に星条旗を掲げる米兵の写真。私は銃弾飛び交う中、必死になって掲げた様子を写したものだと思っていましたが、真実は全く違っていたんですね。

硫黄島での戦いに参戦した衛生兵ら3人があの写真で英雄として祭り上げられてしまい、そのことに対して葛藤する反戦映画。この映画を見ると「戦争を知る者」と「戦場を知る者」は全く別な存在であることを理解できると思います。

戦争映画として肝心の戦闘シーンは『プライベート・ライアン』よりも映像的にエグいです。爆弾で首が吹っ飛ぶなどちょっとキツい映像の連続です。兵士が戦場での出来事を忘れようとする気持ちがよく分かります。
対して戦場から帰還した彼らを取り巻く周囲の身勝手な英雄扱いはひどいものでした。例えば星条旗を掲げる兵士を型取ったケーキに血を連想させるストロベリーソースをかけるなど配慮に欠けた行動ものばかりです。英雄とは何ぞや?と考えさせられる連続でした。

あの戦争で兵士達は何を見て何を感じたのか…、平和な現代に生きる我々は何も知りません。平和な時代に生きれる我々は彼らのことを記憶しておく義務があると思います。それがイーストウッド監督の言うあの戦いで命を落とした英雄達を決して忘れてはならないということだと思います。

また本当の英雄達を知っているのは「戦争を知る者」ではなく「戦場を知る者」であると、この映画を見て私は思いました。

深夜らじお@の映画館は映画『手紙』をオススメします。

この記事へのトラックバック

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硫黄島の戦いで、すり鉢山山上に星条旗を掲げた男達の写真。それは、力強いアイコンとなり、戦争の深化する苦行に耐えかね、厭戦気分に浸りかけていた米国民たちを勇気づけ、戦いを速やかに終息させようという、求心力となった。メディアが作り上げる英雄でもあり、戦争への

この記事へのコメント

1. Posted by にいな   2006年10月27日 14:52
にゃむばななさんこんにちは。

ヒーローとなった3人のスピーチで真の英雄は戦場で命を落とした兵士たち・・・というセリフがありましたね。
まさにその通りだと思います。亡くなった兵士たち全員を誇りに思うと・・・

本土でのお祭り騒ぎと戦場で命を落としていく兵士・・。このギャップが悲しすぎます。知らないということは、時に愚かであり残酷です。

2. Posted by にゃむばなな   2006年10月27日 15:37
にいなさん、コメントありがとうございます。

命を落とした戦友が忘れられている悔しさやもどかしさは生き残った者にはとても辛いものですよね。兵士が生き残ったことに罪悪感を感じることに今まで若干の疑問を感じていましたが、この映画を見てやっと理解できましたよ。
3. Posted by 耕作   2006年10月30日 05:04
おはようございます♪
印象に残る作品でした。

>本当の英雄達を知っているのは「戦争を知る者」ではなく「戦場を知る者」である

まさにその通りですね。
その温度差には驚きと哀しさを感じるばかりです。

TB&コメントありがとうございました。
4. Posted by にゃむばなな   2006年10月30日 12:48
耕作さん、コメントありがとうございます。

同じ戦争中の時代に生きていても戦場に行く行かないでこれだけ温度差があることには本当に驚きでしたね。
またこの温度差が今もなお続いているのが悲しいですね。
5. Posted by 伽羅   2006年11月05日 03:52
イーストウッドの静かなる熱いメッセージが、
ひしひしと伝わってくる力強い作品でした。
アメリカと日本、双方の目から見た戦争、
2部作という構成もとても気に入りました。
俄然『硫黄島からの手紙』も観たくなりました。
6. Posted by にゃむばなな   2006年11月05日 18:03
伽羅さん、コメントありがとうございます。

静かなる熱いメッセージほど心に響きますよね。本当に『硫黄島からの手紙』が楽しみですよ。
7. Posted by ミツ   2006年11月06日 21:33
こんばんは!

ただのドンパチ映画でも、お涙頂戴でも無いという、とても渋い戦争映画でしたよね。流石、クリント・イーストウッド!
来月の『硫黄島からの手紙』も、とても楽しみですよ。日本の視点で何を描こうとするんでしょうね?

こんな短期間にイーストウッドの映画が二作も観られるなんて幸せです(笑)
8. Posted by にゃむばなな   2006年11月06日 22:15
ミツさん、コメントありがとうございます。

イーストウッド監督は栗林中将に何やら思い入れがあるみたいですよ。予告編を見る限り、かなり人徳者みたいでしたから。
9. Posted by ぬこCEO   2006年11月25日 12:28
一ヶ月も前の記事ですが失礼します!

摺鉢山の写真はあまりにも出来すぎているので前から印象に残っていましたが、本当の意味で「作品」だったとは、びっくりしましたよ。

こういった歴史に埋もれた真実を多くの人に映像として伝えるという、映画の醍醐味を味わえました。
10. Posted by にゃむばなな   2006年11月25日 14:39
ぬこCEOさん、コメントありがとうございます。

戦場を伝える写真ではなく、戦争を歪曲するための作品であるという悲しみとそこから生まれる歪み。
あの写真が「作品」であることすら知らなかった我々は本当に戦争を知らないのだなと思いましたね。
11. Posted by とらねこ   2009年06月07日 01:56
あ、ごめんなさい、こちらもTBいただいてしまいまして。

白いケーキにソースを選ぶのに、チョコレートソースとラズベリーソースとストロベーリーソースのどれかを選べって・・
どれを選んでも、血のように見えたでしょうね。
でも、ストロベリーソースが一番真っ赤な鮮血に見えたでしょうね。
12. Posted by にゃむばなな   2009年06月07日 14:08
とらねこさんへ

戦争とケーキ、血とストロベリーソースという対比が凄く巧いですよね。
いかに戦争というものが国内にいる者と最前線にいる者とで温度差があるかを言い表した素晴らしいシーンだったと思います。
13. Posted by なな   2009年12月04日 22:21
私も,あの写真のエピソードを知ったときは驚きました。
それに「硫黄島〜」だけ観ると
日本軍がやられているシーンしかないのですが
こちらは日本軍にやられているアメリカ軍の描写ばかり・・・
ひとつの戦争を両局面から観る,という体験をさせてもらえて
とても貴重な二部作だと思いました。
14. Posted by にゃむばなな   2009年12月05日 08:39
ななさんへ

本当に貴重な二部作ですよね。
でも個人的には、できればこの二部作は『父親たちの星条旗』からの順で見ていただく方が、より内容を味わえると思いますよ。
15. Posted by    2015年05月24日 17:11
「硫黄島からの手紙」を観た後に観ると、感慨深いものがありますね。塹壕に身をひそめるところとか、同じようなシーンもありますし、二部作にしたのは、栗林中将を通した、日本へのリスペクトがあっての事だと思います。監督としては。

「硫黄島からの手紙」が、栗林中将を通した司令官からの視点であったのに対して、本作は、兵隊よりの立場のように思います。まさに、雑兵が英雄になった瞬間の写真ですし。仮初めであっても、英雄になる事によって、成功できる、そんな兵隊たちの人生の盛夏の季節が見えたような気がしました。
16. Posted by にゃむばなな   2015年05月25日 00:05
隆さんへ

そうですね、同じ戦場にいる目線でも一兵卒と指揮官では視点も変わってくる。
そこがこの2部作の面白さでもあるのでしょう。

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