2007年02月21日

『ラン・ローラ・ラン』

ラン・ローラ・ラントム・ティクヴァといえば、もうすぐ公開の『パフューム』の監督でもあり、そしてこの『ラン・ローラ・ラン』というドイツ発の疾走映画でその名を世界に知らしめた素晴らしき監督さんの一人です。
タイトル通り、ローラという赤い髪のおネエちゃんがベルリンの街を走りまくるだけの映画なのにこれがすごくおもしろいのだから、監督の才能ってすごいですよね。

物語をもう少し詳しく語ると、お昼の12時まであと少しという時間帯に赤い髪のローラのもとに1本の電話が鳴ります。恋人でチンピラのマニがボスから預かった10万マルクを失くしたというその悲痛な内容に、彼女はお金を工面するため、銀行で働く父の所などベルリンの街を駆けずり回る様を3パターンに分けて描いた作品なのです。

とにかくこの映画はものすごくスピーディーです。ジャーマンテクノをBGMにフィルムとビデオ、カラーとモノクロ、写真、アニメーション、画面の分割、早送り、コマ落としなど、ありとあらゆる手段を駆使した映像で語られているためか、81分という短い映画でありながら上映時間がさらに短く感じるほどのスピード感は必見です。
特に電話を放り投げるところをスローモーションで、階段を下りるシーンをアニメーションで、通りを走る姿を遠近法を使って見せるなど随所にスピード感を失くさない演出はとても心地いいです。
また『バタフライ・エフェクト』のカオス理論にも通ずる、わずかな違いが後々に大きな差異を生むということで分けられた3パターン構造も映画としてすごくおもしろいですね。1話の時間が短いためか、見ている方も疲れない小粋な演出だと思いますよ。

思い返せばこの映画が日本で公開された頃はちょうど『マトリックス』が封切られていた頃で、『マトリックス』が空間軸を扱った傑作なら、この『ラン・ローラ・ラン』は時間軸を扱った傑作と言われたくらいでしたね。
この映画の時はごつい感じだったフランカ・ポテンテも『ボーン・アイデンティティ』や『ブロウ』では普通にきれいな女性になってしまってますし、最近ではこの映画そっくりな某建設関連会社のCMを見たりしているのにも関わらず、相変わらずこの映画の知名度が低いのはすごく残念ですよ。
女子マラソンで華麗に走る選手たちを見るのもいいですが、たまには全力疾走するごついネエちゃんを見るのも粋だと思いますので、未見の方には是非オススメの作品です。

深夜らじお@の映画館の疾走できる時代はもう随分前に終りました。

acideigakan at 17:00│Comments(6)clip!映画レビュー【ら行】 

この記事へのトラックバック

1. ラン・ローラ・ラン  [ ☆彡映画鑑賞日記☆彡 ]   2007年02月21日 21:47
 ローラ(ポテンテ)が、恋人のマニ(ブライプトロイ)を助けるためにベルリンの街を金策に走ります!  タイムリミットの20分間の出来事&3パターンの結末があるタイムパラドックスだけど、飽きずに楽しめます。  周りの人間の運命に人生のおもしろさ(皮肉さ)、....
2. ラン・ローラ・ラン  [ Yuhiの読書日記+α ]   2009年05月27日 21:53
愛する彼を救うため、ベルリンの町を東奔西走する姿を描いたラブ・ストーリー。監督はトム・ティクヴァ、キャストはフランカ・ポテンテ、モーリッツ・ブライブトロイ、ハーバート・ナップ、ニナ・ペトリ他。 <あらすじ> ベルリン、夏。ローラの家に恋人マニから突然電話が...

この記事へのコメント

1. Posted by miyu   2007年02月21日 21:50
コレは面白かったですよね♪
ブログを始めてかなり初期の頃の記事
なので超あっさりな映画紹介って感じの
記事なのですがトラバさせてください。

それと。リンク貼っていただいていたのですね。
ありがとうございますm(_ _"m)ペコリ
コチラからもリンクさせていただきますので、
どうぞこれからもよろしくお願いします♪
2. Posted by にゃむばなな   2007年02月21日 22:06
miyuさん、コメントありがとうございます。

この映画は逆にあっさりな感想の方がいいかも知れませんね。あまり先入観なしに見たほうがより楽しめる映画ですから。

それとリンクの件ですが、こちらこそこれからもよろしくお願いしますね♪
3. Posted by あかひ   2007年02月21日 22:32
よく走ってましたよね〜(笑)。しかも走りがキレイで見飽きませんでした。退屈しない映画ってこういうのじゃあないかなと思います。
4. Posted by にゃむばなな   2007年02月21日 23:03
あかひさん、コメントありがとうございます。

ほんとに「これぞ退屈しない映画!」って感じでしたよね。
いや〜こういう映画こそ見るべき映画ですよ。
5. Posted by YUKKO   2007年02月21日 23:28
あの赤い髪で走る姿が強烈でしたね。「パフューム」でもトム・ティクヴァ監督赤い髪の毛の女性使ってますので、よほど好きなんでしょうね、赤毛が・・・でもフランカ・ポテンテが「ブロウ」に出てたの最後までわかんなくって、パンフレット見て気がついたんです。普通すぎました。
6. Posted by にゃむばなな   2007年02月22日 22:23
YUKKOさん、コメントありがとうございます。

おぉ〜、『パフューム』をもうご覧になられた感想ですね。
赤毛好きか〜、いつの日かこの監督が『赤毛のアン』の映画版を作ったりする日も来るんでしょうかね?
それはそれで楽しみですけど。

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