2007年03月12日

『存在の耐えられない軽さ』

存在の耐えられない軽さこの映画を構成する全てが美しい、物語も音楽も演者たちも全て。そんな感じを受けた作品でした。『YUKKOのI LOVE MOVIES』のYUKKOさんがオススメする気持ちもよくわかる、173分という時間の長さも忘れさせてくれるくらい丁寧にかつしっかりと描かれた秀逸な作品でした。

当初はダニエル・デイ・ルイス演じるプレイボーイで有能な脳外科医トマシュが芸術家で自由奔放なサビーナと地味で一途なテレーザという全く違うタイプの女性を愛したことから始まる官能愛憎劇かと思っていました。
しかしこの映画はこの3人の生き方を通して「自己の存在意義」を描いた作品だったんですね。

確かに人間何歳になっても自分の存在意義については悩むもので、そしていつも誰かや何かと自分を比較してしまい、自分らしい生き方を見失ってしまうものです。そんな3人の心境を鏡をうまく使った描写や様々な会話、そして1968年のソ連のチェコ侵攻(プラハの春)という圧政と「自分らしい生き方」には欠かせない「解放」というキーワードをうまく掛け合わせた表現は見事だったと思います。
またその「解放」というキーワードに関連するかのように描かれるヌードシーンや田舎で暮らしなど心のままに生きることの大切さを様々な表現で描いていた点も素晴らしいと思います。

特にテレーザが愛犬の安楽死を前に言った「見返りも求めずに愛せている」という言葉がすごくいいです。これができれば嫉妬や羨ましさとは無縁の生活ができるのでしょうね。でも逆に言えばこれができないがためにより自分自身が軽い存在に思え、時に耐えられなくなるほど情けなくなる。この意味深なタイトルも映画を見終わるとなんとなく理解できたような、そんな感じの映画でした。

あまりうまく表現ができないのですが、仕事・趣味・愛など各方面に自分らしい生き方を求めてしまう大人の恋愛映画。わかりやすい映画でないぶんレビューも少々書きにくかったのかも知れませんね。

深夜らじお@の映画館は大人の恋愛映画もそこそこ好きです。

acideigakan at 19:00│Comments(2)clip!映画レビュー【さ行】 

この記事へのコメント

1. Posted by YUKKO   2007年03月12日 22:33
ありがとうございます!この題名をにゃむばななさんのブログで拝見してギャオ!と飛び上がりました。この映画の中から感じた事は一言では言い表されません。題名の難しさにもあるけれど、人間の耐える事が出来ないのは、自分そのものの「軽さ」かもしれないし、もしかして反対に重荷に耐えられないかもしれない。この映画を見た時期は自分の中でかなりの葛藤や悩みがあったので、特に印象深い映画でした。だから、今見たらきっと又感じ方が違う気がします。
2. Posted by にゃむばなな   2007年03月13日 19:26
YUKKOさん、コメントありがとうございます。

以前ジグソーさんからバトンを受け取った時のYUKKOさんコメントを読んで、改めて興味がわいたので見てみました。

確かにこの映画はその時の心境によって受けとめ方が大きく変わる作品ですね。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
昨日の訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

※オススメです♪※
『KANO~1931海の向こうの甲子園〜』主題歌
ぷろふぃ〜る

にゃむばなな

Twitter始めますた
nyamu_bananaをフォローしましょう
livedoor 天気
ちょいとした広告掲載