2007年04月10日

『あの子を探して』

あの子を探してチャン・イーモウ監督にとって『秋菊の物語』以来、2度目のヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞作品となったこの映画。
中国の山奥の小学校を舞台に、1ヵ月間学校を離れることになったカオ先生の代用教員を務める少女ウェイは「生徒が一人もやめなかったら褒賞金をあげる」というカオ先生の言葉を信じて、子供たちを懸命に見張り続けます。ところがある日いつも彼女を困らせていた少年チャンが都会へ出稼ぎに出てしまい、彼女はチャンを探すため都会に出て行くのですが…と物語です。

主人公の少女ウェイや生徒たちはみな素人さんばかりなのに、全く違和感なく見れるのがこの監督のすごいとろだと思います。それまで冷たく人間味のなかった少女に明るい笑顔と優しさが溢れ始めていく姿…日本で素人さんを使った映画を作ってもここまでリアルに描くことなんて決してできないだろうと思います。
またそこらへんの大根俳優の映画を見るよりもはるかに見応えがありますし、アメリカの子役みたいに「作られた感」がないので本当にリアルな姿を見ているような気にさせてくれるんですよね。

ですから、当初は褒賞金目的だったウェイが都会で必死になって出稼ぎに行った少年を探すくだり、特にTVでチャンに呼びかける姿には凄く感動しました。
代理教員といってもまだ13歳の少女。何のあてもなく右も左も分からない都会で不安になりながらも一縷の望みに賭け必死に訴えながら泣く姿と、そのTV放送を見ながら自然に涙するチャンの姿は、まるでドキュメンタリーのように素朴で、そして全く無駄のないシーンでしたね。あんな風に泣けるって凄く幸せだな〜と思います。

実際中国では都会と農村の格差が大きな社会問題となり、農村では未だに子供たちも立派な働き手という世界が存在しているそうですが、生徒みんなで贈られてきたチョークを使って黒板一杯に想いを書き綴るラストのように学校へ行くことが好きだという世界が凄く素敵だなぁと思います。もう日本ではこんなことを味わえる所なんて存在しないでしょうからね。素朴な中国を愛する張芸謀監督ならではの傑作でした。

深夜らじお@の映画館は素朴な世界が忘れられない人間です。

acideigakan at 18:00│Comments(0)clip!映画レビュー【あ行】 

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