2007年04月29日

『モーターサイクル・ダイアリーズ』

モーターサイクル・ダイアリーズ革命家として世界的に有名なチェ・ゲバラ。名前は知っていても彼がどんな人物で何故に20世紀後半という時代に革命家になったのかについては、彼の自伝を基にしたこの映画を見るまでは全く知りませんでした。

もともと喘息持ちでありながら熱い情熱家でもあった医学生の彼は23歳の時に陽気な7歳年上の友人アルベルトと南米大陸縦断の旅に出ていたんですね。オンボロのバイクに乗った2人はアンデス山脈を越えてチリに出てから、一路北へベネズエラのカラカスを目指しますが、周到な計画を立てた旅ではないのでバイクが壊れたり、資金が底を着いたりとトラブル続き。

しかしその旅の途中、低賃金で働かされる労働者や土地を追われた共産主義者の夫婦、そしてハンセン病棟での医師や患者との出会いと別れを繰り返すうちに徐々に彼の中で何かが変わり始めたという様を見ていると彼が一介の医師に納まらず、革命家としての道を選んだのも何となく分かるような気がします。

映画としては爽やかな青春ロードムービーに仕上がっているので見ていてすごく心地いいのですが、主人公がチェ・ゲバラだけに単なる青春ロードムービーに収まっていないところが何ともいい感じでした。
別に大事件に遭遇したわけでもない、ただ単に世の中の理不尽さを目の当たりにして人としての正義が反応したチェ・ゲバラ。理不尽なことに一人で真正面からぶつかっても結果は見えていることなのに、それでも誰かが動かなければ何も変わらない。
ハンセン病棟に向かって大きな川を泳いで横断するシーンを見ていると、彼はそれを世界で一番理解している人のように思えましたね。

革命は決して英雄が起こすものではなく、正義を信じる人が起こすもの。中南米の人にとってチェ・ゲバラという響きが特別なものであること、ジョン・レノンが「あの頃世界で一番かっこ良かった男」という表現をしたこと。その全てが理解できたような素晴らしい映画でした。

深夜らじお@の映画館は現在まず自分自身を革命しないといけない気がします。

acideigakan at 20:32│Comments(4)clip!映画レビュー【ま行】 

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この記事へのコメント

1. Posted by にいな   2007年04月30日 21:20
にゃむばななさま

私、この作品を見たのがきっかけで、キューバに行きたいと思うようになったのです。チェ・ゲバラの墓参りがしたい
昨年行く予定がナゾの体調不良で流れてしまったのでなんとか又計画して行きたいですよ。

ハンセン病の患者の手をなんのためらいもなく握る彼の姿。印象的でした。今生きていればカストロ議長と同じくらいの年ですよね・・・。
2. Posted by にゃむばなな   2007年04月30日 22:58
にいなさん、コメントありがとうございます。

おぉ〜キューバでチェ・ゲバラの墓参りとはいいですね。
この映画を見て彼の偉業を考えると、そういった敬意を示す行為は素晴らしいことだと思いますが、でもその原因不明の病気は気になりますね。
もしかして何かの呪い?
3. Posted by 悠雅   2009年02月17日 22:19
こんばんは。
『チェ』二部作を観るまでは、何となく素通りばかりしていたのですが、
TV放送されたのを機に観てみて、大正解でした。
本当に、これ、という大事件があったというよりも、
出会う人たちが皆何かしら、不公平で理不尽な社会の中の弱者ばかりで
彼の中に少しずつ、革命へと向かう道筋が出来上がっていったという感じでしたね。

たとえ危険であっても、自分が目指すものを定めたら、
誰にも頼らなくても、初志貫徹するのだ、という強い意志が、
あの泳ぎに象徴されていたようなシーンでした。

映画を通して知る人物や事件が多いのですが
(わたしの場合、映画でしか知る機会がないとも言えるくらい)
また1人、強い印象で心に残り続ける人物に出会わせて貰えた気がします。
4. Posted by にゃむばなな   2009年02月18日 15:13
悠雅さんへ

昨今、社会的弱者が不公平で理不尽なことで苦しまされていますが、同時にこの映画でのエルネストのように、革命を志す人も出てくるんでしょうね。

本当に彼の強い意志を感じた、断泳のシーンは感動的でしたよ。

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