2008年03月20日

『コールドマウンテン』

コールドマウンテン先日逝去されたアノソニー・ミンゲラ監督に敬意を示し、改めてこの映画を振り返ってみたいと思います。
この映画を見る前、とある映画評論家さんが「これまで数多くの作品が『風とともに去りぬ』の再来と言われてきたが、この映画こそまさに『風とともに去りぬ』の再来に相応しい映画だ」とおっしゃられていました。私は未だに『風とともに去りぬ』を見ていませんが、それでもこのアンソニー・ミンゲラ監督作品は映画史に残る素晴らしきラブストーリーだと思います。

同名小説を映画化したこの映画の素晴らしいところは無駄が少なく、とてもシンプルであることだと思います。
例えば主人公の2人は数々の苦難を乗り越え大恋愛をしたきたという訳ではなく、ただ一度キスをしただけ。なのにその一度のキスが「もう一度会いたい」という想いを募らせ、そしてその想い一つでインマンは死罪覚悟で脱走兵になり、エイダは父の死を乗り越えるように流れ者のルビーと共に自分で生きていく道を模索し始める。登場人物も多く、特にインマンは脱走の途中でナタリー・ポートマンやフィリップ・シーモア・ホフマンたちに出会うことでより想いが複雑化してもおかしくないところを、この作品は終始「もう一度会いたい」という想いを貫き通すことで物語を洗練しているんですよね。

一時期流行った韓流ドラマのように人間関係も登場人物の気持ちも複雑化するようなものもたまにはいいかも知れませんが、複雑化してしまうとその分無駄なシーンも増えてしまうのも否めません。だからこそやはりシンプルが一番という基本に立ち返ったこの映画は素晴らしいんですよ。

またあれだけインマンとエイダの想いが強かったのに簡単に2人を会わせてしまうかと思えば、その後に待っているとある悲劇。当初は「なぜに?」なんて感想も持ちましたが、その後のエイダのシーンを見ると、この映画はインマンとエイダの物語ではなく、2人の「愛の物語」なんだと、そして真の主人公はたくましく生きていこうとするエイダであると気付かされるんですよね。

あとこの映画を語るうえで絶対に避けては通れないのがこの作品でアカデミー助演女優賞を受賞したレニー・ゼルヴィガー演じるルビー。まさに適役としかいいようのない感じで、個人的には『ブリジット・ジョーンズの日記』のような悩めるOLを演じるよりも、こういった荒くれ者で口も態度も悪いが根はいい人という役柄の方が似合っている気がしましたね。
今後もこういった役柄を演じてくれれば嬉しいのですが、これまでのフィルモグラフィーを見る限り期待できないかも知れませんね。

深夜らじお@の映画館はアンソニー・ミンゲラ作品の中ではこの映画が一番好きです。

acideigakan at 18:00│Comments(6)clip!映画レビュー【か行】 

この記事へのトラックバック

1. コールドマウンテン  [ ☆彡映画鑑賞日記☆彡 ]   2008年03月20日 19:31
 コチラの「コールドマウンテン」は、美しいコールドマウンテンを舞台に美しい男女の壮大なロマンスを描いたR-15指定の美しいラブ・ロマンスです。はぁ〜コレはもうウットリ(ノ´∀`*) しちゃう映画ですねぇ〜♪  監督は、「こわれゆく世界の中で」のアンソニー・ミン....
2. 映画「コールドマウンテン」  [ 茸茶の想い ∞ 〜祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり〜 ]   2008年03月25日 00:18
最初は日を数えた、次に月になり、・・・そして年で数えた・・・。 3年の戦闘に明け暮れ、3通の手紙を受け取った南軍兵士のインマン(ジュード・ロウ)は、脱走を決意、103通の手紙をだした、お嬢様育ちのエイダ(ニコール・キッドマン)は、逞しく生活力のある...
3. コールド マウンテン  [ Addict allcinema おすすめ映画レビュー ]   2009年10月01日 20:03
もう、あなたの他に命を捧げはしない。

この記事へのコメント

1. Posted by miyu   2008年03月20日 19:33
本当に美しい映画でしたよねぇ〜。
アンソニー・ミンゲラ監督はまだ若く
これからも素晴らしい愛の物語を見せてくれると
期待していただけに残念ですね。
2. Posted by YUKkO   2008年03月20日 21:06
エイダに会いたい一心でコールドマウンテンをめざすインマンの姿に涙が溢れました。ラブシーンも美しかったですねえ。美男美女のハッピーエンドを期待したのですが。でも、「風とともに去りぬ」とは違うと思います。ぜひ、にゃむばななさん「風とともに去りぬ」を見てください。私はこの映画を初めて見たのは映画館で中学生でした。リバイバルだったのかな?その後本も読んでチョッピリバトラーに恋をしました。
3. Posted by にゃむばなな   2008年03月21日 21:50
miyuさんへ

アンソニー・ミンゲラ監督は54歳だったそうですね。
クリント・イーストウッド監督などご高齢になられても第一線で頑張られている監督が多いだけに、とても残念なニュースでしたね。
またこういう美しい映画を見たかったですよ。
4. Posted by にゃむばなな   2008年03月21日 21:51
YUKKOさんへ

『風とともに去りぬ』は4時間くらいある映画なので、時間を作るのが大変なのでこれまで避けてきましたが、YUKKOさんにそう言われると見ないといけませんね。
さてそんな時間をどうやって工面するかが問題ですけどね〜。
5. Posted by 由香   2008年03月22日 17:15
こんにちは!
この映画は1度DVDで観ただけですが、とても印象に残っています。
ただ、、、悲劇が胸に突き刺さって辛くて・・・
でも、また観直しすると印象が違ってくる気がしています。
今度観てみたいなぁ〜

『風とともに去りぬ』は昔観ました。
最近少しだけ観る機会があったのですが(とある医院の待合室で1時間程・笑)、とっても美しい映画だなぁ〜と見入りました。
こちらも再鑑賞したい映画です。
6. Posted by にゃむばなな   2008年03月22日 21:49
由香さんへ

私もこの映画は映画館で見た1回きりなのですが、非常に印象深い作品でしたよ。

『風とともに去りぬ』を見るとこの映画の見方も変わるかも知れませんね。早いこと『風とともに去りぬ』を見ないと。

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