2008年05月02日

『アイム・ノット・ゼア』

アイム・ノット・ゼアこの映画はボブ・ディランに心酔した人以外には難解すぎる映画だと思います。私なんぞはボブ・ディランといえば様々な分野に影響を与えた偉大なるミュージシャンで、彼の音楽は「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」ぐらししか知りませんでしたので、正直最後までこの映画に面白みを感じることは出来ませんでした。
でもこの映画を見ているとボブ・ディランという人物が「生きる伝説」と言われていることは凄く納得できます。だって全く違う6人、でもその6人はみんなボブ・ディランなんですよ。こんな人物を他に知っていますか?ってなもんですよ。

映画としては放浪者、映画スター、革命家、詩人、無法者、ロックスターの六者六様を入り乱れて描いているので、ボブ・ディランという人がどんな人間であるのかを知らない人には凄くわかりにくいです。時間軸もバラバラであれば話の内容もバラバラ。まるで全体像の分からないパズルのピースを一つ一つ渡されているような感じで、正直前半は睡魔との戦いでした。

でもこの映画で目を奪われるのは本作でアカデミー助演女優賞にノミネートされていたケイト・ブランシェットが演じるロックスターのジュードの不思議な存在感。ボブ・ディランの熱狂的ファンの話では彼女の一挙手一投足はまるでボブ・ディランそのものらしく、ボブ・ディランをよく知らない私でも彼女が演じるジュードがボブ・ディランなんだと自然と思い込んでしまうほどでしたから。

女優さんが男性を演じているのに、宝塚歌劇団と違って女性という雰囲気がない。でも男性という雰囲気があるかと言われれば、それもない。男性でも女性でもない中性的な掴みどころのない存在感。これこそがボブ・ディランを「生きる伝説」に仕立て上げた魅力ではないか・・・そんな気がしましたね。

個人的にはクリスチャン・ベイルの革命家やベン・ウィショーの詩人、リチャード・ギアの無法者をもっと見たかったですね。そして何よりもシャルロット・ゲンズブールと共演していた、今は亡きヒース・レジャーが演じた映画スター。映画館で見れる残り数少ないヒース・レジャーの作品ということもあって、ここもまたもっと見たかったです。

そしてオープニングで「he」「her」「here」と来て最後に「I'm not there」とタイトルが現れるのを思い出すと、「彼でもない、彼女でもない、ここにもいない、そしてそこにもいない」のがボブ・ディランと言われているようで、本当にボブ・ディランの魅力って彼に心酔しないと一生分からないほど凄い人物なんだと思いましたよ。

深夜らじお@の映画館は悲しいかな、ディランと聞くとなたぎ武さんを思い出してしまいます。

acideigakan at 21:29│Comments(6)clip!映画レビュー【あ行】 

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詩人・無法者(アウトロー)・映画スター・革命家・放浪者・ロックスター 全てボブ・ディラン 6人の豪華キャストが演じる、生ける伝説

この記事へのコメント

1. Posted by miyu   2008年05月02日 21:57
あはは、今やディランと言えば、
なだぎさんですものね〜(´▽`*)アハハ
映画としての面白味を感じるには
やっぱりボブ・ディランのことをもうちょっと
知ってないと難しいですよね〜。
でも、6人のキャストの競演は見応えありました!
2. Posted by にゃむばなな   2008年05月02日 22:05
miyuさんへ

そうなんですよ、ボブ・ディランをよく知らない私には嫌でもなたぎさんの顔がちらついて大変でした。
でも不思議なことにキャサリンは全然ちらついてきませんでしたね。
3. Posted by YUKKO   2008年05月02日 22:53
とにかく複雑でよく解らない映画なんですが、時々魅力的になるのですよ。ヒース・レジャーがもうこの世にいないなんて信じられない気持ちになりました。個人的にはベン・ウィショーをもう少し見たかったなあと思います。
4. Posted by にゃむばなな   2008年05月02日 23:41
YUKKOさんへ

私もベン・ウィショーはもっと見たかったです。
魅力的な俳優さんがたくさん出演しているだけに、期待していたものとはちょっと違っていましたね。
5. Posted by くまんちゅう   2008年05月04日 23:49
こちらもどうもでした

ディランを知らないと入り込めないタイプの映画でしたね、おいらは曲はかなり知ってましたので楽しめました。
クリスチャン・ベイルのパートはもっとじっくり見たかったです、同感。
6. Posted by にゃむばなな   2008年05月05日 13:21
くまんちゅうさんへ

ボブ・ディランが好きなくまんちゅうさんには結構楽しめた映画だったんですね。
私はこの映画を見て、もっと彼の音楽を聴いておくべきだったと少し後悔しましたよ。

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