2008年09月08日

『雲のむこう、約束の場所』

雲のむこう、約束の場所夢。それは平行世界。誰かを想い、心が温かくなる場所。そして冷たく虚無感の漂う現実とは違い、大切な想いをずっと持っていられる特別な世界。
『秒速5センチメートル』を見てから新海誠監督ワールドに惚れこみ、「たいむのひとりごと」のたいむさんや「Akira's Voice」のAKIRAさんの推薦もあって見てみましたが、やっぱりこういう世界観って私は大好きですわ〜。

もう一つの戦後、津軽海峡を挟んで南北に分断された日本の青森を舞台にしたこの映画。『秒速5センチメートル』の栃木や種子島同様に、都会にはない風景の暖かさや美しさ、そして純粋だったあの頃の大切な感情というものが、相変わらず美しい映像で丁寧に描かれているんですよね。
特に人が多く行き交う都会が冷たく感じられるのに対して、誰もいない廃駅が妙に暖かく感じられるあの不思議さ。浩紀、拓也、佐由里の3人がいて初めて感じられる心の温かさというものを映像で見せてくれるんですから、凄いものですよ。

また男の子が同級生の女の子を女性として、女の子は同級生の男の子を男性として意識し始める中学生時分。邪な想いなど一切なく、ただ笑った顔が見たい、喜んだ顔が見たいという想いだけで一生懸命になれた、誰もが経験した「あの頃」を叙事詩的な物語で見せてくれるところも凄く素敵でした。
聞けばこの新海誠監督、国文科をご卒業だとか。素敵な世界観を映像を中心に言葉を添えて見せるこの手法。「ポスト宮崎駿」など言わず、もっと一般からも注目されてもおかしくない才能だと思いましたよ。

映画としては世界観の説明がちょっと不足気味なので少々分かりにくいところもあれど、夢世界で孤独に騎士を待つ佐由里や東京に行っても彼女のことを忘れられなかった浩紀の一途な想い、そして浩紀に「佐由里を救うのか、世界を救うのか」という質問をして始めて自分は浩紀ほど一途に彼女のことを想えていなかったことに気付く拓也の気持ちも少し切なくて、でもどこか温かくて。
特に夢から覚めて忘れたくなかった大切な気持ちを忘れてしまった佐由里の涙。大切な気持ちを相手に伝えることは夢のようなことですが、その気持ちが相手に伝わった時の嬉しさは決して夢の世界では味わえない現実世界の味。

そんな素敵な想いをあんな美しい映像で見せてくれる新海誠監督。この勢いで評判のいい『ほしのこえ』も見ます!

深夜らじお@の映画館は「一途な恋」と聞けばTMNを思い出します。

この記事へのトラックバック

1. 新海誠  [ Akira's VOICE ]   2008年09月08日 18:43
「ほしのこえ」 「雲のむこう,約束の場所」 「秒速5センチメートル」 
2. 雲のむこう、約束の場所  [ ダイターンクラッシュ!! ]   2011年07月11日 14:18
2010年1月1日(金) レンタルDVD 雲のむこう、約束の場所 [DVD]出版社/メーカー: コミックス・ウェーブメディア: DVD 『雲のむこう、約束の場所』公式サイト 新海誠のアニメ。「秒速5センチメートル」は観たことがあり、同じようにウジウジした奴が主人公の甘酸っぱい作
3. 雲のむこう、約束の場所  [ 悠雅的生活 ]   2012年05月12日 18:22
雪の廃駅。目覚めの予感。放課後の約束。

この記事へのコメント

1. Posted by 悠雅   2012年05月12日 18:28
もう二度と戻れないあの時とあの場所。
果たされなかった約束。
誰の胸にもある、思春期の甘酸っぱい想いと、
どんなに年数が経っても、まだどこかに眠っていることに気付いて驚くその頃のこと・・・
この年齢になると、主人公たちの年代とはかけ離れ過ぎていて、と思う一方で、
あっという間に戻れてしまう世界が眩しいやら切ないやら。
映像の美しさに見惚れながらも、主人公のモノローグがいいなと思ったら、
監督は国文科出身なのですか。
いい意味でのギャップがこの監督作品には強く反映されている気がします。
2. Posted by にゃむばなな   2012年05月12日 20:30
悠雅さんへ

思春期の甘酸っぱく切ない思いが一瞬にして蘇ってくる新海監督作品。
青春は人が死なない限り終わらない。
そんなメッセージが聞こえてくるようでしたよ。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
昨日の訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

※オススメです♪※
『KANO~1931海の向こうの甲子園〜』主題歌
ぷろふぃ〜る

にゃむばなな

Twitter始めますた
nyamu_bananaをフォローしましょう
livedoor 天気
ちょいとした広告掲載