2010年04月22日

『キャリー』

キャリーキャリーを演じるシシー・スペイセクのあの黙り込んだ表情が怖い!宗教にのめり込んでいくキャリーママの異常さも怖い!でもそれ以上に女の子同士のイジメが一番怖い!
学園モノに超能力ホラーを組み合わせただけでなく、人間の心の闇がもたらす最悪の結末を一気に描いたこの映画は本当に救いのない映画ですが、でもずっしりと心に残る衝撃的な映画でもあると思います。

スティーブン・キングのホラー作品の代表作でもあるこの映画。
まず何と言ってもあのそばかすだらけの無表情にも近いシシー・スペイセクの表情がとにかく怖くて、凄く不気味です。始めはちょっと物静かな女の子に見えても、これがあのラストでは鬼の形相をするよりも遥かに恐ろしい表情に見えてしまうんですからね。この映画を何も知らずに深夜に見た日には夢にも出てくる勢いですよ。

でもこのキャリーの表情よりも遥かに怖いのはやっぱり女の子同士のイジメ。これは男の立場から見ると本当にえげつないんですよね。だって相手を容赦なしにとことん追い詰めるくせに、どこまでも自分の保身には細心の注意だけは払っているんですもん。
特に学生などの若い女の子は必ずと言ってもいいほど、自分が女であることを最後の逃げ道として用意してます。ですから男からすればヘタに仲裁に入ったり、または注意したりするのは禁物。そんなことをすれば女の涙を使われたり、根も葉もない噂をバンバン流された挙句に女の敵として祭り上げられたりと、とにかく女の子たちは一切の反省も迷いもなしに相手が滅びるまで攻撃を止めませんからね。あれは本当に男の世界では考えられないえげつなさですよ。

そんなえげつなさが爆発するのがあのプロムでのシーン。何と言ってもキャリーが幸せの絶頂にいる瞬間に頭に豚の血がドパッ〜は酷すぎます。しかもOPでシャワールームでの生理シーンが強烈だったことやキャリーママが悪魔に取り憑かれた云々と発狂したことも手伝ってか、キャリーが奈落の底に突き落とされてしまう悲しさが半端じゃないんですよね。

だからこそキャリーが誰も信じられなくなるのも理解できるんです。お世話になった女性体育教師だって絶対に嘲笑っていないはずなのに、誰もかもがキャリーの復讐を受けてしまう恐ろしさに息を呑んでしまうんです。
まぁジョン・トラボルタたち主犯2名がああいうラストを迎えるのは当然としても、ドレスを豚の血で真っ赤に染めたまま目を大きく見開いた時のキャリーの恐ろしい表情は恐ろしかったですね。変に大きく開口するのではなく、前半の無表情をしっかりとベースにおいたあの睨みは最高に震え上がりましたよ。

さらにこれで話が終わる訳ではなく、そこからキャリーママの異常さが再び爆発したかと思うと、まさかまさかのキャリーは救われませんでしたというオチ。
しかも生き残ったスーが夢にうなされるというラストも強烈です。普通は生き残った者が反省し、キャリーのことは忘れません!でキレイに終わるのかと思いきや、いきなり地中から赤い手が出てきて引きずり込もうとするんですもん。
あれでキャリーの怨念が関係者を全滅させるまでどこまでも続く、まさに悪魔になったように見せるところも恐ろしいまでに素晴らしかったです。

しかし考えてみればシシー・スペイセクもこんな役を演じれば、普通はインパクトが強すぎて『時計じかけのオレンジ』のマルコム・マクダウェルのように廃ってしまうのに、彼女は未だに女優として活躍し続けているんですもんね。それは改めて凄いことだと思いましたよ。

深夜らじお@の映画館は女性の恐ろしさには何も逆らえません。

acideigakan at 18:00│Comments(4)clip!映画レビュー【か行】 

この記事へのトラックバック

1. キャリー  [ 新・映画鑑賞★日記・・・ ]   2011年09月16日 15:19
【CARRIE】 1977/03公開 アメリカ R15+ 98分監督:ブライアン・デ・パルマ出演:シシー・スペイセク、パイパー・ローリー、ウィリアム・カット、ジョン・トラヴォルタ、エイミー・アーヴィング、ナンシー・アレン キャリーをいじめないで! 彼女が泣くと恐しいことが...
2. キャリー/シシー・スペイセク  [ カノンな日々 ]   2012年08月24日 21:36
人気作家スティーブン・キングのデビュー作を『ブラック・ダリア』のブライアン・デ・パルマ監督が映画化した青春ホラー・ムービーです。主演は『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜 ...
3. キャリー  [ ダイターンクラッシュ!! ]   2012年10月13日 03:27
2012年10月12日(金) 18:30〜 TOHOシネマズみゆき座 料金:1000円 キャリー〈特別編〉 [DVD]出版社/メーカー: 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメントメディア: DVD 『第三回 午前十時の映画祭 何度見てもすごい50本』公式サイト TOHOシネマズの『午前十時
4. キャリー  [ いやいやえん ]   2012年10月13日 15:00
キャリー役の女優さん(シシー・スペイセク)が、とにかく物凄いインパクト。彼女の演技力が全てといっても過言ではない作品でした。 プロムでのキャリーは本当に純粋で凄く可愛くなってましたね。だからこその悲劇のギャップがあるのですが…それでもラストのスーのあの

この記事へのコメント

1. Posted by zama   2010年04月23日 01:37
私自身も深夜TVで小学生ながらストーリーの意味もわからないまま視聴しました

ただ、「恐かった」ドキドキする怖さじゃなく布団に隠れながら見る恐さでした

夢で見そうでイヤ〜な感じのラストははっきり子供心に刻み込まれましたねw
2. Posted by にゃむばなな   2010年04月23日 16:58
zamaさんへ

ラストでキャリーも少しは報われるのかな?と思ったところで、土の中から赤い手ですからね。
あれは本当にドキッ!としますよね。
3. Posted by yukarin   2011年09月16日 15:26
最後はキャリーも救われるのかと思ったらあんなオチになるとはビックリでした。
豚の血も凄かったけれど冒頭のシャワーシーンは初っぱなからインパクトありましたね。
4. Posted by にゃむばなな   2011年09月16日 17:18
yukarinさんへ

あのオチもビックリでしたが、仰るようにあのOPもビックリでしたね。
後半の豚の血シャワーとOPの初潮の血をタブらせるとは、本当に巧い演出ですよね。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
昨日の訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

※オススメです♪※
『KANO~1931海の向こうの甲子園〜』主題歌
ぷろふぃ〜る

にゃむばなな

Twitter始めますた
nyamu_bananaをフォローしましょう
livedoor 天気
ちょいとした広告掲載