2010年10月15日

『あなたが寝てる間に…』

あなたが寝てる間に一歩間違えれば危ない映画になるところを、一歩も間違えずに可愛らしい映画になったこのラブコメディ。サンドラ・ブロックといえば『スピード』が代表作のように言われていますが、こちらもまた彼女の庶民派コメディエンヌとしての魅力を語る上では絶対に外せない一本だと思います。

サンドラ・ブロックといえば何かと気の強い女性を演じることが多いのですが、この映画で彼女が演じるルーシーは大人しい性格の、好きな人と結ばれたいと願う本当に可愛らしいと思える女性。

ただ地下鉄改札係として毎日顔を合わせるだけの名前も知らない男性を好きになるだけならまだしも、駅で気絶したその愛しの男性を病院に連れて行った先で「私の婚約者」と自分の妄想を言葉に出してしまうあたり、本当にちょっとイタい女性でもあるんですよね。
ですからこの映画は一歩間違えれば、ただの妄想壁の強いストーカー女性がストーキング先で新たな獲物をゲットして無事に幸せになりました♪という危ない映画になってしまうところだったんです。

しかしこれが『クール・ランニング』で世界を感動させたジョン・タートルトーブ監督の実力なのか、一歩も間違えることなく、好きな人と結ばれたいと願う大人しい女性の映画として成立しているのがこの映画のいいところなんですよね。

多分たまたま勘違いしてくれた相手側家族がみんな人がいいだけだったら、ここまで面白い映画にはならなかったと思うのです。あくまでも主人公のルーシーを妄想壁の強いストーカー女ではなく、好きな人と結ばれたいと願い日々小さな努力を地道に続けてきた女性として描いているからこそ、彼女に降りかかるステキな勘違いを観客も素直に受け止めることができる。これがこの映画の一番の魅力だと思います。

なのでせっかく好演しても顔も名前もやっぱり世間に覚えてもらえないビル・プルマンと結ばれる結末も、ルーシーが背伸びしていないというか、彼女が等身大のままハッピーエンドを迎えたように感じる分、幸せな気持ちになるんですよね。
もしこれがちょっとイケメンさんだったら、完全にありえね〜!シンデレラストーリーになっていたと思います。あくまでもどこかで実際にあるかも知れないという庶民的シンデレラストーリーに仕立て上げたところがよかったんでしょうね。

てな訳でそういえば昔プレミア誌で名前と顔を覚えてもらえない2人のビルということでピル・プルマンとビル・パクストンを特集したいた記事があったことを思い出しつつ、またスクリーンでビル・プルマンが見たくなりましたが、彼は『THE JUON/呪怨』に出演していたんですね。それすら気付きませんでしたわ。

深夜らじお@の映画館が寝てる間にいつも「おはようコールABC」は終わってます。

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acideigakan at 21:51│Comments(8)clip!映画レビュー【あ行】 

この記事へのコメント

1. Posted by ジョニーA   2010年10月16日 03:00
この手のラブストーリーは苦手なんですが、
確かアシッドで大プッシュしてたので劇場
へ観に行って、良かった♪と思えた作品の
ひとつデス。・・・と言いつつ、もうストー
リーはほとんど覚えてませんけど(アカンヤン)w
2. Posted by GAKU   2010年10月16日 08:40
懐かし〜。
実はウチの奥さんが昔からこの映画が大好きで、しかもピル・プルマンのファンだったりします。私は当時、このピル・プルマンの名前すら知らなかったのですが。。。

この作品はヘタしたらドロ沼なゴタゴタになりかねない展開なのに、サンドラ・ブロックの天然具合と、相手の家族のいい人さと、なんといってもピル・プルマンが兄貴より男前じゃないところの絶妙なバランスでできあがってるんでしょうね。
3. Posted by にゃむばなな   2010年10月16日 12:56
ジョニーAさんへ

私はまだその頃アシッドに出会っていなかったのですが、こういう類の作品は平野センセもお好きだと思いますよ。
4. Posted by にゃむばなな   2010年10月16日 13:02
GAKUさんへ

そうなんですか。奥様がこの映画が好きとは。でもこの映画が好きな女性は結構多いでしょうね。

それとビル・プルマンの中途半端さんがこの映画では吉と出たんでしょうね。確かに兄貴より男前には見えにくいですもんね。
5. Posted by rose_chocolat   2010年10月16日 16:20
これねえ・・・
実は劇場で大昔に観た(笑)
細かい話は忘れたけど(笑)、気に入った記憶あり。
6. Posted by にゃむばなな   2010年10月16日 19:16
rose_chocolatさんへ

確かにこれは大昔の映画ですよね。
もうサンドラ・ブロックがこんな役を演じることもないでしょうから。
7. Posted by SOAR   2010年10月16日 21:01
これ懐かしい〜!
こういう映画を片っ端観ていた時期がありますよ。
あの頃は若かった・・・(汗)

当時の私は監督など全く意識せずに観ていたんですが、そうですか、『クールランニング』(これも大好き!)の監督さんでしたか〜。
8. Posted by にゃむばなな   2010年10月16日 21:09
SOARさんへ

私もそういう時期がありましたので、多分この映画を見たのもそんな頃だったと思いますよ。
最近はブロックバスター作品の多いジョン・タートルトーブ監督ですが、やっぱりこの監督さんにはこういう作品をずっと作り続けてほしいですよ。

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