2010年11月03日

『ローズマリーの赤ちゃん』

ローズマリーローズマリーが見ているのはマタニティ・ブルーによる白昼夢か、それとも信じたくない現実か。
ホラ−というよりはオカルトサスペンスとして秀逸なこの作品。あのラストには賛否両論あるそうですが、終盤までローズマリーの妄想オチになるのでは?と思わせる数々の演出には結構ドキドキさせられましたよ。

ジョン・レノン最後の地にもなったダコタ・ハウスでロケが行われたことでも有名なこの映画。
まずローズマリー夫婦の隣に住むカスタベット老夫婦、特に世話好き婆さんのミニーが妙に不気味なんですよね。一見普通の世話好きにも見えるのですが、その世話好きがちょっと度が過ぎているというか、どことなく無下に親切を断ると翌日から布団叩き片手に騒音おばさんに早変わりするような危険性をはらんでいるようにも見えて、仮にこの老夫婦が悪魔信奉をしていなくても、お隣さんとして付き合っていくのはローズマリーじゃなくても苦労するなぁ〜と思いましたよ。

でもこの映画はそんな不気味な老夫婦で見せる作品ではなく、あくまでもローズマリーが見ているのは白昼夢か現実か分からなくしているからこそ、面白いのだと思うのです。

私もよく車の中で昼寝をすると、夜に布団で寝ている時に喉が渇いたら起きて水分を補給しに行くことが容易にできるのに、車の中で昼寝をすると喉が渇いていると頭でしっかりと認識できているのになぜか起きれないことが時々あるんです。
頭の中では何度も「起きて水分を補給してこい」と繰り返されながらも同時に「喉が渇いているというのは夢じゃないのか?」も繰り返され、自分は喉が渇いているという夢を見ているのか、それとも実際に喉が渇いているのか分からなくなってくるんですよね。
ただそれは第三者目線から冷静に見ると白昼夢の世界に現実の世界が影響を及ぼしているだけで、脳が勝手に混乱しているだけ。

なのでこの映画も第三者目線から冷静に見ると、マタニティ・ブルーで不安定になったローズマリーの精神状態に、悪魔崇拝をしているカスタベット老夫婦たちが影響を及ぼしているだけなんです。
でもそれをローズマリー目線から見ることによって、しかも前半にめまいを起こした彼女が儀式めいた夢を見るというシーンを入れることによって、ローズマリーがマタニティ・ブルーが原因で妙な夢を見ているのか、それとも実際に彼女の周囲に悪魔崇拝者がいるのかを分からなくさせているからこそ、この映画は面白いんですよね。

妊娠で精神が不安定になっているから。主治産科医が大丈夫と言っているから。死産で精神が不安定になっているから。
周囲からそう言われると、親代わりの作家が悪魔崇拝の本を残して突然死したことも、夫のライバルが失明したことも、隣の部屋から赤ちゃんの鳴き声が聞こえるのも全て偶然や空耳だと思い込んでしまう人間心理。

それを巧く見せつつも、最後は本当にローズマリーが悪魔の子供を産み落としていたというのは確かに賛否両論別れる結末だと思います。
ただ最後の最後で悪魔の子供でも自分が生んだ子供だから殺せないというよりは、悪魔崇拝者の中に精神が不安定なままのローズマリーが引きずり込まれたというふうに捉えると、この映画は悪魔よりも人間の方がもっと怖いと思える映画にも見えてくると思えましたよ。

深夜らじお@の映画館もお隣さんとの付き合い方を見直したいと思います。

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acideigakan at 21:35│Comments(2)clip!映画レビュー【ら行】 

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この記事へのコメント

1. Posted by ディープインパクト   2010年11月18日 20:06
 僕はホーラー映画が嫌いなので、敬遠していた作品だったのですが、実際に観てみると叫ぶような怖いシーンも無く、ホラー映画と勝手に決めていたのが僕の妄想でした(笑)
 しかし、この映画を見てから周りの人たちをまともに見れなくなったのはこの映画によるコンプレックスが大です。
2. Posted by にゃむばなな   2010年11月18日 20:08
ディープインパクトさんへ

ホラー映画といえば怖がらそうとする映像が多いですが、この映画は純粋に脚本で怖がらせるタイプの作品ですよね。
やはり恐怖というのは観客の中で生み出してもらうべきものなんでしょうね。

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