2010年11月22日

『最高の人生の見つけ方』

最高の人生の見つけ方残された人生で何ができるか。ではなく、残された人生で何がしたいか。そのリストが一つずつ消されていくたびに、心が一つずつ温かくなる映画でした。
くしゃ顔のジャック・ニコルソン、マジメなモーガン・フリーマン、優しい演出の巧いロブ・ライナー監督。この3人のおじいちゃんズの素晴らしき人生論に、これからの人生をもっと楽しもうと思えましたよ。

白人と黒人、ブランドコーヒーとインスタントコーヒー、離婚歴4回で一人身と学生結婚で子供3人など境遇が真逆でありながら、共に余命半年と宣告された大富豪エドワードと修理工カーターの2人。

まずこの2人が仲良くなるきっかけを同じ病室ではなく、その病室にあるトイレを何回も映し出すことで、違う意味でもよく使われる男同士の固い絆「ケツの穴の友情」をさりげなく描いている演出が巧いこと。
しかもここに2人のオスカー俳優の名演も加わって、真逆の2人が短時間で仲良くなっていく様に全く違和感を感じないんですよね。なので偏屈なエドワードを嫌味に思ったり、マジメなカーターを面白味がないと思うことも一切なし。

そんな真逆の2人が残された時間でやってみたかったことをリスト化し、次々と実行に移していく様は同じ男性として見ると凄く羨ましくもあるんです。
どうせもうすぐ死ぬんだから怖いものなんてあるか!の精神でスカイダイビングをやったり、サーキットを借り切って車を走らせたり、ピラミッドやタージ・マハルを観光したり、エベレストに登ろうとしたりなど、どれも思い出作りよりも思い残しを失くすためだけに思うがまま動いているところが本当にステキなんですよね。ですからお土産なんて発想は一切なし。このちょいカキ連続の行動はまさに男の理想ですよ。

しかしいくらちょいカキを連発しても、本当に大事にしたいものは誰にだってあるもの。それがエドワードがこれまで目を背けていて娘との和解であり、カーターが香港で若い黒人女性に誘われたことで気付いた妻と家族への愛。
そんな誰にでも大事にしたいものがあるということをカーターからのエドワードへの「君はその他大勢とは違う、だが大勢の中の一人でもある」という手紙や、エドワードが世界一の美女にキスをするシーンで見せてくれる演出が本当にいいんですよね。

しかもOPはカーターのナレーションで始まっていたので、てっきりエドワードが先に逝ってしまうものだと勘違いさせてくれたことも、ここに来ていい効果を生み出していること。
カーターの気持ちが分かるからこそ、エドワードの弔辞も心に響きますし、彼らと一緒に世界を旅しながら見守ってきた秘書のトーマスが最後にエベレストの頂上に2人の遺灰を納めたことも、最後のリストを消したことも全て心を温かくしてくれるんですよね。

死を描いているのに、まるでここからセカンドライフが始まるかのようなこの演出。さすがロブ・ライナー監督もいい感じに年を取ってきた甲斐があるなぁ~と思いましたよ。

ちなみにフランスのレストランでエドワードが「男同士で来るのは初めてだ」と言うシーンには少し笑ってしまいました。だってちゃんと「ケツの穴の友情」をここでもさりげなく匂わせてくれていたんですから。

深夜らじお@の映画館も世界一の美女とキスがしたいです。でもそれは違法になっちゃうか!

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acideigakan at 18:00│Comments(4)clip!映画レビュー【さ行】 

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この記事へのコメント

1. Posted by KLY   2010年11月22日 22:21
丁度私がブログを始めるちょっと前に観た作品です。
重ねてきた俳優としてのキャリア、人としてのキャリアが、余命半年を生きる2人の人間性を素晴らしく輝かせてました。彼らにしか出来ないんじゃないかと思います。
2. Posted by にゃむばなな   2010年11月22日 23:33
KLYさんへ

キャリアを重ねてきた俳優はたくさんいますが、この作品に関してはこの2人でぴったりでしたね。
他の俳優では出せないであろう独特の味を感じましたよ。
3. Posted by ともや   2010年11月23日 17:10
こんばんは、にゃむばななさん♪
オープニングとエンディングの見せ方も含めて、とてもいい演出でしたね。

きっと自分はたくさんのやり残したことを抱えて逝くんだろうけど、それまでに何とか金持ちの友だちを見つけておこうと思います(笑)。
4. Posted by にゃむばなな   2010年11月23日 20:13
ともやさんへ

あのOPとEDがこう繋がっていたのかと分かった瞬間の感動は素晴らしかったです。

それと金持ちの友人は是非死期が近づくまでに見つけておきたいですよね(笑)

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